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分かち合う世界
芸術とは、なんて大それたことを言える立場ではありませんが、それでも体の奥にあるたしかな感触に耳を澄ませるとき、分かち合うことこそが芸術の正体なのではないのかと、どうしても思ってしまうのです。
悲しみ、喜び、楽しさ、怒り、そして愛なんかを共有して一緒に感じて同じ世界観を分かち合う。
自分と同じものが見えている人がいるということは、つまり一人ぼっちじゃないということで。
その世界線の中にいる限り私は、孤独に泣いて、丸ごと自分と一体化してしまえるモノを探す必要がなくなります。
芸術は「私」という個人を突き抜けて、どこまでも広がっていこうとするのです。
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