衝動的な逃亡旅行へ

金曜日、嫌なことがあった。まあ、そんで、さらに電車を乗り間違えたわたしのメンタルは地に落ちていた。

土曜日、あいにくわたしは仕事だった。日曜は休みだけどね。

まじやってらんねぇやこれ!

死んだ顔で家に帰り、鬱々としていたら、お風呂でずるっと滑って沈みかけた。気分が重いと身体も重くなるのか!?

そして考え始めた。これは明日仕事に行くためには何かないと到底無理!気持ち的に無理!

日常から逃げ出したい。なにか相当の楽しみがないと仕事なんてやってられるかーーー!

土曜日。わたしは笑顔をぺたりと顔面に貼り付けて 仕事を光の速さでやり終えた。

そしてそのまま飛び出して一時間半後、わたしは仙台にいた。

仕事のあと、いつもの電車にのっていつものように遅く家に帰り、いつものように夕食を作り、食べて寝る。そんな日常から逃亡してやったのだ。

土曜日の仕事中は、"これ終わって、夜には仙台にいるなんて誰も思わないだろう。わたしは家に帰らないのだ!"と心の中で唱えながら乗りきった。

駅でカラフルおしゃれな韓国海苔巻きのキンパをお弁当に買って、仙台行きの新幹線はやぶさに飛び乗った。土曜日の夜、席はスカスカだった。

新幹線で逃亡中に食べるお弁当はめちゃくちゃ美味しかった。

降り立った仙台は賑やかで、若者たちが楽しそうに騒いでいた。みんなマスクはしていた。偉い。

で、食べたいものやお酒を買い込んで、ちょっといいホテルにこもって、だらだらとお酒をのみ、仙台の夜景を見下ろす。気晴らしに好きなことをして、笑い、夜更かしをして、クイーンサイズのベッドで寝た。

最高では?

次の日、遅くに起きて、のんびりとチェックアウトした。観光にも行かず、駅の近くで牛タンだけ堪能して、昼過ぎには仙台をあとにした。

なんて贅沢な。最高では?

衝動的な逃亡旅行、とてもいい。
これ、なんだ、そんなちょっとした旅行かと思う人も多いかもしれない。

だけど、これだけの逃亡旅行でさえもわたしは殻をえいっと破って、勇気を出して、頑張って踏み出して、やっと行こうと決心できた。苦しい時に逃げ出すことさえも、勇気がいることもあるのだ。そういう人もたくさんいるし、そういうこともたくさんある。

逃げ出せただけですごい!
わたしってばよくやった!

だから、たとえば。
やけ食いしちゃって食に逃げちゃったとか、ついついストレスで衝動買いしちゃったとか、会社休んじゃったとか、そういうの落ち込んだり自己嫌悪したりしちゃうけど。

逃げ出せただけでほんとにあなたはすごいのだ!
そう思えたら、あなたの肩のジコ皇帝(ジコ皇帝の飼うコツ参照)も拍手喝采してるはず。

これからもちょいちょい逃げ出して適度な逃亡ライフをおくっていこうと思う。

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