シェア
七澄シロ
2015年4月5日 22:08
寝付いたのは午前二時前だ。アラームを七時半に合わせながら、たぶん寝過ごすだろうと思った。それなのに、音もなく目を覚ましたのは四時を過ぎた頃だった。 毎年、彼女がいなくなった時間を眠ったまま過ごしてきた。今年は起きていようか、と悩むのも毎年のことで、例にもれず考えたせいなのだろうけれど、それにしても早過ぎる。正確な時間は覚えていないが六時台であることは確かだ。確認しようかと体を起
2015年4月2日 23:15
また あの季節がやってきてまた あのベンチに君はいた来ない誰かと待ち合わせモノクロの記憶なぞってる世界を染める薄紅の下君の心は色づかない 何度季節がめぐってもあの日の桜は咲かなくて重たい雲が覆う空を今日も ただ見つめてる また あの季節がやってきてまだ あのベンチに君はいたいつかの誰かと待ち合わせそろそろ諦めたらどうだい散り始めた薄紅の花泣いてるように見え