2024年7月期フジテレビ月9ドラマ「海のはじまり」より、心に残った台詞をまとめました。
*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。
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第1話
終わりはないね。ずーっと海で、その先にまた海岸があるよ。
第1話冒頭、海辺を歩く水季と海のシーンでの会話です。
生と死の象徴とされる海。
人や関係、命の、はじまりと終わり。
この物語のテーマが詰まったシーンでした。
いるから大丈夫。行きたい方へ行きな
物語の冒頭、波打ち際を歩く水季と海。
少し先を歩く海が不安そうに振り返った時に、水季が海にかけた言葉です。
「いるから大丈夫」。
物理的にそばにいるということと、どこかにいるということと、どこにもいないということと、心にいるということ。
この前の、「終わりはない」という台詞にも通じて、自分がいなくなってもずっといるという水季の想いを示しているようで、この物語のテーマに通じていきそうな台詞でした。
たくさん試した中で一番いいものが選べるならいいことでしょ?
職場で試作品のサンプルを確認した時の弥生の台詞です。
目の前の選択肢のみに絞らず、あらゆる可能性の中から最適を選ぼうとする。
はっきりと意見を言う部分も含め、弥生の性格が垣間見えるシーンでした。
その曖昧なの万能じゃないからね
どっちともつかない曖昧な返事を繰り返す夏に、笑いながら弥生が言った言葉です。
このシーンはほのぼのした可愛らしいシーンでしたが、夏のこういう曖昧さ、夏の相手を想うがゆえに言葉を呑み込んでしまったり決定を委ねるような弱さと、今後彼は向き合っていくことになるのでしょう。
親の勘。怖いよ。
急に帰って来た夏を見て、葬儀ではと気付いた父親の和哉の台詞です。
ドラマ「silent」では、「親の真心」という名言が出ましたが、それに通じる、親の愛や存在を感じさせる台詞でした。
和哉は夏の母の再婚相手なので、夏にとっては義理の父親ですが、この「親の勘」という台詞を、夏とは血の繋がりのない親である和哉が言ったことに、意味を感じます。
でっかい声で誰がかわいそうだの誰の責任だの
当事者以外の部外者が、その人のことを勝手に決めつけて、勝手に定義して、勝手に語る。
本当のところなんて、本人以外にわかるわけがないのに。
生方さんの脚本に流れる重要な部分を示す台詞だったと思います。
自分より他人のこと考えちゃうだけでしょ
大学の新歓で出会った夏と水季、二人の会話です。
この時から、夏はどこかぼんやりと曖昧で、自分の意思を前面に出さないような性格。
でもその夏の性格を、海は嫌味でもなんでもなく、肯定しました。
この後、性格は真反対の二人は付き合うようになります。
自分で自分の選択肢を狭めんな
学校での夏と水季の会話です。
この物語のひとつのテーマである、選ぶということに通じる、水季の価値観が分かるシーンです。
いるでしょ?パパ。
葬儀場で出会った夏と海。
夏が、父親の事を口に出してしまったものの、海を傷つけてしまったと思い「お父さんいないもんね」と謝った時に、海がまっすぐに言った言葉です。
海にとって、父親は生まれた時からずっと、会ったこともなくそばにいなかったけれど、パパはいるよということを、水季が伝えていたのでしょう。
いないけど、いるということ。
これも後に繋がりそうなキーワードでした。
聞かなくていい、ああいうの。忘れらんなくなる。
葬儀場でお絵かきをしている海を見て、参列者が「楽しそうね。もうちょっと大きくなったらわかるから、今はね、楽しくていいのよ。」と言って去って行く。
その光景を見た夏が、海にこの言葉をかけて、イヤフォンを差し出し、学生時代の水季が海ではしゃぐ動画を海に見せてあげました。
大人の無意識の言葉が、子どもの耳にはこびりつく。
意味はすぐにわからなくても、ずっと残って、傷になる。
夏にもそういう経験があるのか、とても苦しそうな表情でこの台詞を言っていました。
相手が子どもであっても、いつも周りの人の気持ちに想いを寄せる、そんな夏の性格が伺える台詞でした。
波風立てずに生活できたらそれでいい
夏の部屋での水季と夏の会話です。
夏の家に対するコンプレックス的なものが垣間見えました。
家庭環境が今の夏の性格に影響を与えたのかもしれません。
夏くんは堕ろすことも産むことも出来ないんだよ
夏にいきなり人口中絶の同意書を差し出し、サインをするように頼んだ水季。
水季は1週間前に妊娠を知り、夏には言わず、ひとりで中絶する決断をした。
そんな水季を前に考えてほしいと言った夏を制して、水季が言った言葉です。
これを言われた夏は、何も言うことが出来ず、震える手でサインをしました。
この時の二人は、まだ若くて、学生で、他の選択肢を、水季も夏も考えることが出来なかったのでしょう。
水季は水季なりに悩んで、決めた。
産むにせよ堕ろすにせよ、身体の変化や負担がかかるのは女性側である中で、若さゆえの決断だったかもしれませんが、一人で決断をした水季。
そして、水季を想いながらも、"産んでほしい"でも、”考えよう"でもなく、"考えてほしい"と言った夏も、相手を想ってしまうがゆえの曖昧さを残していて。
この二人のその後の運命を変える、とても重く、考えさせられるシーンでした。
相談しても私自分の意思変わんないの
電話で夏に別れを告げた水季が言った言葉です。
結局夏は、言葉を飲み込んで、そのまま別れに同意してしまいました。
自分の気持ちは自分で決めるという強さを示した水季と、自分の想いなんて届かないと諦めてしまう夏。
どちらも、優しくて、弱くて、子どもでした。
絶対幸せになるし、する。
電話で別れを決めた際の、夏と水季の会話です。
ここで水季が言った好きな人は、海のことですね。
自分でどんどん決めてどんどん進んで行ってしまう水季の奔放さと、夏に一切を背負わせないと決めた強さ、そして夏の水季を想う優しさと一歩踏み込めない弱さ。
欠点を含めてお互い惹かれ合っていたのに、あっけなく電話1本で別れてしまう。
その儚さを感じるシーンでした。
このシーンでの目黒蓮さんのお芝居が秀逸です。
妊娠も出産もしないで父親になれちゃうんだから
娘・水季の葬儀で夏に会った朱音が、夏に言った言葉です。
水季が夏に子どもを産む決断をしたことを一切告げなかったということを、朱音も理解していて、それでも水季を想うのなら、愛したのなら、何かしら出来ることはなかったのかと夏に対する憤りも押し殺しているような、そんな複雑な感情を抱えながら震える声で言った台詞でした。
辛いなんて思っていいほど何も知らない
葬儀の日、いつもと違う様子の夏を気にかけて様子を見にきた弥生の前での、夏の台詞です。
何か悲しいことがあった時、人は人のことを、何も知らないくせに、「辛かったね」とか「かわいそう」だとか言う。
相手を想っているからこそ、寄り添うつもりでその言葉をかけても、それはかける側のエゴなのかもしれません。
言葉の意味がわかんなくても感情は伝わってきちゃうんだよね
葬儀の後に泣いたという夏に、自分も母親の葬儀の時にその場では泣けなかったと話した大和の台詞です。
今現在の海につながります。
夏くんのパパ、いつ始まるの?
夏の家を突然訪ねてきた海と夏の会話です。
海の子どもならではの言葉のひとつひとつが、夏を揺さぶります。
ここでも夏は、海の気持ちを想って、「終わったんじゃないよ」と言い直しました。
これから二人の関係はどうなっていくのでしょうか。
第2話
パパがいないとママもママになれないから
海に自分にもパパがいるのかと聞かれた水季の台詞です。
パパが二人いる人、夏もそうですね。
この後、水季がパパに会いたいかと海に聞くと、海は、「ママの好きでいいよ」と笑います。
それを水季は、夏くんに似てると言い、涙ぐみながら笑いました。
わかった気になっちゃダメだと思った
海のことを弥生に打ち明けた夏。
朱音に水季の日々を想像してくださいと言われたことを話した時の、二人の会話です。
わかった気になっちゃいけない。
まだ戸惑いの最中にいる夏ですが、彼の性格、姿勢がわかる言葉でした。
巻き込み事故って感じよね
夏と朱音が喫茶店で会った時、弥生が現在の夏の恋人で、海のことを夏が打ち明けたと聞いた際の朱音の言葉です。
この物語で第1話から度々口にされる「事故」という言葉が、ここでも使われました。
なんかあってからじゃ遅いよ
弥生と同僚の彩子の会話です。
がん検診については、脚本家の生方美久さんが、この物語で伝えたい事のふたつのうちのひとつに挙げられていました。
今後に繋がる台詞になりそうです。
言葉になるのが人より遅いだけ
夏のことを気にかける和哉とゆき子の会話です。
夏は実の母親のゆき子に対しても、昔からあまり自分の本音を話さない子だったということが伺えます。
言葉になるのが人より遅いだけ。
第2話で夏が弥生に海のことを打ち明けた際も、夏が言葉に詰まる間に弥生が言葉を発し、夏が思ったことを言えなくなってしまう場面がありました。
この人までいなくなったら終わり
夏と大和、兄弟での会話です。
幼い頃に母親を亡くした大和と、離婚で父親がいなくなった夏。
二人とも、片親で育った期間があるからこそ、海の気持ちに寄り添える部分がありそうですね。
ずっと自分が殺したんだって思ってたから
海とのことを考え始める前に、あらためて弥生と向き合った夏と二人の会話です。
この時夏は、珍しく弥生の声をさえぎるようにして、中絶に同意した時の後悔を語りました。
この時、弥生は夏に打ち明けませんでしたが、実は過去、妊娠し、中絶をした経験を抱えていた弥生。
この話を聞き、夏の前では落ち着いた様子で振舞った弥生ですが、一人トイレで隠れて流した涙には、とても重い荷物を感じました。
誰の子でもそうするわけじゃないから
覚悟を決めたような表情で夏に電話をかけた弥生の台詞です。
いつもあらゆる選択肢を視野に入れて、最善を選ぼうとする弥生。
罪悪感からなのか、他に決意があるのかわかりませんが、この言葉が、海のもとへと向かっていく夏の足を一歩進めました。
自分の意思で選ぶことを大事にさせてあげてって
朱音と夏の会話の中での、朱音の言葉です。
生前の水季がどのように海を育てていたか、海にどんな人になってほしいと願っていたのか、伝わってくる言葉でした。
朱音も、考えているのはただひとつ、海の幸せ。
海が夏をもしも選ぶのであれば、この水季の言葉を胸に、一緒に考えていく存在になっていくのだろうと思います。
そこにいてね
学校から帰宅したら、家に夏の姿を見つけた海。
海に抱き着き、学校のことを話そうと慌てて手洗いうがいをしに行った海が、ふと夏の方へ戻ってきて、言った言葉です。
明るく無邪気に振舞う海ですが、ママがいなくなったということ、そして夏がパパだということをわかっているのでしょう。
この言葉を受けた夏は、複雑な表情を浮かべました。
第3話
そう思っちゃう時もあるってだけ
弥生の職場の先輩・小出が、弥生と綾子と3人で食事をした際の会話の中で言った言葉です。
産んだ女性、産まなかった女性、まだそうした選択の場面に立っていない女性。
それぞれにそれぞれの想いがあること、意図せずとも、女性同士であっても、ちょっとした言葉が誰かの傷をえぐっているような場面があることを、さらっと描いたシーンだと思います。
理由なんてないでしょ?なくていいのよ。
海がなぜ自分に懐くのかわからないという夏に、朱音がかけた言葉です。
家族だから好き。シンプルに、それだけだし、それでいい。
何かをしてあげるとかしてもらうとかではなく、いてくれるから、嬉しいし好き。
そういうことですよね。
じゃあ父親になるって絶対に言うから
水季が海を産む決意をした理由について夏が尋ねた時に、朱音から語られたことです。
水季は自分の意思で母親になることを選んだ。
それにより、夏は水季の意思を尊重して父親になることを決めてしまう。
そう思ったのでしょうか。
確かに女性は、物理的に産むか産まないかの選択をまず迫られますが、身体的な変化を負わない男性にとって、「親になる」とはなんなのか。
この物語のテーマに繋がるシーンでした。
親って子どもの何を想ってて、何を知らないといけないのか
夏が海と出かけて行く前に、もしも何かあった時のためにと、母子手帳、保険証、家の固定電話の番号、和哉さんの携帯電話の番号を渡し、海に食べ物のアレルギーはないことと、水分補給をこまめにさせるようにと注意事項を伝えた朱音。
戸惑う様子の夏を見て、かけた言葉です。
私お母さんやれますって顔してた
弥生について言った朱音の言葉です。
朱音にとって水季は、長年の不妊治療の末にようやく授かった待望の娘。
そして、若くして亡くなってしまった娘。
そんな想いで産み育てた娘の場所を、すっと現れた弥生がとって変わろうとしている。
そんな風に映ってしまったのだと思います。
そんな弥生への感情や、30年前に自身がなかなか授かれなかった状況での苛立ちを、はっきりと言葉にしたこのシーンは、印象に残るものでした。
悲しいもんは悲しいって吐き出さないと
水季が亡くなってからもずっと涙を見せない海。
そんな海を気にかけていた夏が、ついに核心に迫った時の会話です。
自分が父親になるとか、弥生が母親になるとか、そういうことの前に、まず今の海を見つめる。
そのことを、そのことだけをずっと夏は考えていたんですね。
この時、海は夏のことをまっすぐに見つめながら、夏の言葉を受けて涙を流し、夏の元に駆け寄り抱き着いて、泣きました。
そんな海を抱きしめ返しながら、夏も泣きました。
大切な人がいなくなったということを、初めてちゃんと二人で感じることが出来た瞬間でした。
二人いるんでしょ?本当のパパ。
夏の家族について聞いた海が、笑って言った言葉です。
以前水季から、「パパがいない子はいないよ。パパって絶対いるの。パパがいないと、ママもママになれないから。パパが二人いる人もいるの。いていいの。」と聞かされていた海だからこそ、「本当のパパが二人いる」ということをシンプルに受け入れて、理解しました。
大切な人はひとりじゃなくていい。そんなメッセージが伝わる台詞でした。
ママのこと考える時間
夏の前で涙を流すことが出来た海。
学校でおそらく初めて見せた海の様子を気にかける担任の夏美ですが、ママのことを考える時間を持とうとする海を、優しく見守ったシーンでした。
ママのことを考えてもいい。考えているって言ってもいい。元気がなくてもいい。そう思えた海ちゃんです。
よくわかってないってことかも
海辺での夏と海の会話です。
無責任とは何かと海に聞かれた夏。
親とは何なのか、父親の責任とは。
ぐるぐると考え続けてきた夏は、無責任とはよくわからないということかもしれないと海に答えました。
想像しただけでわかったつもりになってはいけない。
人に対して、物事に対して、ずっと貫かれている夏のこのスタンスで、海のそばで「父親」を考え続けていくことを決めた夏です。
第4話
決めてないってことすごい責めるよね
海に対して認知するのか、戸籍はどうするのか、と結論を急かそうとする弥生に対して、夏が言った言葉です。
決める途中にいて、決めようともがいているかもしれないのに、決めていないことを責める。それが誰かを追い込む。
本当はそんなことをする権利、他者にはないのに、私たちは思う以上に自分を過信して、人を追い込んでいるかもしれないということを、自覚しなければならないと思わされる台詞でした。
面倒くさくて先延ばしにしてるわけじゃないよ
先延ばしにするのは無責任だと弥生に言われた夏が、弥生に伝えた言葉です。
自分のために結論を急ぐのではなく、相手が何を望むのか、そのためにどうするのが良いのか、時間をかけてでもしっかり向き合う夏の言葉です。
母親ってポジション欲しかっただけでしょ
水季の母・朱音に対して、水季が言った言葉です。
朱音にとって水季は長い不妊治療の末にようやく授かった待望の子。
どんなに待ち望んでいたか、朱音は何度も何度も水季に伝えてきたのでしょう。
その愛情は、受け取る水季にとっては、あたたかくばかりあるものではありませんでした。
妊娠し、中絶しようと決めた水季が、ずっと抱えていた想いを吐いた場面です。
親不孝かどうか決めるのは親だよ
母親と良い関係をうまく築けない自分のことが嫌いだった水季。
だから自分が母親になることが怖かった。
そんな自分を親不孝だと言う水季に、父・翔平がかけた言葉です。
相手に似るなら産みたい
父・翔平との会話の中での水季の台詞です。
相手に、夏くんに似るなら、産みたい。
水季が本当に夏を愛し、救われていたことがわかる言葉でした。
こんな風に思えるなら、それはもう、ね。
翔平の言葉が、水季に響きます。
そう簡単に始めたりやめれたりするもんじゃないよ
母親になれるか不安がる水季に、翔平がかけた言葉です。
人はいつどのように母となり父となるのか。
この物語のテーマに通じる言葉です。
人にかわいそうとか言うのやめなさい
こんな娘が出来てかわいそうだと、水季に言われた朱音が、水季に言った言葉です。
幸せは自分が決めるもの。
外野がとやかく決めつけるべきではない。
この言葉は、水季の中にずっと残っていました。
自分のために親になりたかっただけ
過去、中絶した経験を夏に打ち明けた時の、弥生の言葉です。
自分の罪悪感を手放すために母になろうとした弥生が、夏に打ち明けることでやっと向き合えた本音でした。
自分で自分がどうしたって許せない
打ち明けたからと言って、その罪悪感は自分で背負うしかないし、誰かに許されたいわけではない。
どうしたって抱えていかなければいけない罪悪感。
やり直せない選択。選べなかった別の道。
弥生が夏の前で泣きながら言った台詞です。
自分だけその気持ち持ってればいいだけ
海と電話をしながら、弥生が言った言葉です。
罪悪感は、打ち明けても、時が経っても、消えることも消せることもない。
ずっと自分が背負っていかなければならない。
誰かに背負わせるものでもない。自分だけが持っていればいい。
全ての選択が常に正解にはならないし、間違えることばかりかもしれない。
そのすべてを背負って生きていくのは、いけるのは、本人だけ。
一緒に迷えるのは助かる。寂しくない。
弥生が夏に言った言葉です。
答えを出してもらうとか、導いてもらうとか、一方的に寄りかかるとか、支えるとか、そういうことではなくて、一緒に迷ってくれる人がいるということの心強さ。
ずっと孤独でずっと寂しかった弥生が、夏に救われていたこと、だからこそ夏と一緒にいたいと思っているのだということが伝わってくるシーンでした。
知らないことって知ろうとするしかないのよ
夏休みに1週間海と過ごしてみようと不安がりながらも考えている夏に、朱音が言った言葉です。
知らないことは、知ろうとするしかない。
至極当たり前のことですが、わかったふりをしたり、わからないふりをしたりする人って、多いかもしれませんね。
知ること。知る努力をすること。本当に大切です。
生きてた時幸せだったかもしれないよ
絵本を読み、死んでしまったことがかわいそうだと言った海に、水季が返した言葉です。
幸せは自分で決めること。
人のことをかわいそうと言わない。
どちらも、水季が朱音から言われた言葉ですね。
周りはすぐに、誰かを「かわいそう」と語るけれど、その人がどんな終わり方をしたとしても、その人の人生は「かわいそう」で語られるものではない。
幸せな時間だって、ちゃんと生きていた時間だって、ある。
その人の人生は、その人生がどうだったかは、その人だけが感じていればよいこと。
第5話
嫌いでいいよ
自分の両親のことが嫌いだと話す弥生に、夏が言った言葉です。
親だからって、家族だからって、好きになれないこともある。
それでいい。
この物語のテーマのひとつです。
心配かけると思ったんじゃないでしょ?隠せるって思ったのよ。
夏から海のことについて聞いたゆき子が、夏に言った言葉です。
相手の意思を尊重したとはいえ、サインをして、堕ろして、そのことを黙っていた。
夏に決して悪意がなかったことや、水季へ向き合ったことについては親として想像がつくであろうゆき子が、あえてまっすぐに、夏の目を見て、言った言葉です。
そんな呑気なこと思うのお母さん絶対許さない
堕ろしたと思っていたけれど、海が生きていた。
それを知って、ほっとしたと以前弥生の前で話していた夏。
そのことさえも見透かすかのように、ゆき子が言った言葉です。
生きてたから、殺していなかったから、結果オーライで罪悪感なし。
そんな問題ではないということを、このタイミングできちんと突きつけてくれる脚本でした。
弥生ちゃんの意思に異論はない
夏から海について聞いた後に、ゆき子が弥生を気にかけ、夏に言った言葉です。
弥生の人生や心情を思うゆき子が、今後弥生に寄り添う存在になっていきそうです。
お金と時間無いと気持ちまでどんどんすり減ってくの
人生で一番大変だったのは、前の夫と離婚してから今の夫と再婚するまでの間だったと話したゆき子。
水季が海と二人きりで過ごした時間と重なる、一人で子を育てる母親としての言葉でした。
知ろうとしたほうがいいよ
ゆき子が再婚する前の苦労した頃に友人の協力を得ながら夏を育てた話をしながら、夏に言った言葉です。
親一人で子育てをする苦労を知っているゆき子のこの言葉を受けて、夏は、自分の知らない水季の7年間を、辿っていくことになります。
そばにいただけの他人
水季がシングルマザーとして子育てをしながら亡くなるまでの間、そばで支えてきた津野と三島が、図書館でした会話です。
ずっとそばにいたのに、確かに関わったのに、結局はそばにいただけで、他人。
血のつながりをもつ「家族」を前に、積み上げた時間や想いが無力であるように感じる、二人の言葉でした。
第6話
頑張ってそうしてたんでしょうから
かつて水季が海と二人で暮らしていたアパートの大家・田辺に、夏が当時の水季の様子を聞いた時の、田辺の言葉です。
女性だからといって、子どもを産んだからといって、自動的に「お母さん」になれるわけじゃない。
みんな、少しずつの努力や我慢、苦労を積み重ねて、踏ん張って、必死に、「お母さん」になる。
頑張って、「お母さん」をやる。
そんな水季の姿が浮かぶ台詞でした。
いたいからいるだけ
カップルが別れるのと夫婦が離婚するのとはわけが違う。
弥生ちゃんは弥生ちゃんの意思だけ決めたらいい。
夏に娘がいることを知った弥生のことを思ってのゆき子の伝言を伝えに来た大和に、弥生が返した言葉です。
好きな人の子どもってこんなに可愛いんだ
弥生が海のことを言った言葉です。
好きな人の子。
弥生の本音ですね。
産まなかったのが間違いとは思ってないの
自分の過去について、弥生が言った言葉です。
その時その状況で何を選ぶか、それは本人だけが決められることで、本人だけが背負えること。
正解とは言えないけれど、その時の選択を、否定したくない。
穏やかに話した弥生の言葉が、響きました。
どちらを選択してもそれはあなたの幸せのためです
中絶手術のために訪れた病院で水季が手にとったご意見ノート。
そこに書かれていた、弥生の言葉です。
手術直前にこの言葉を読んだ水季は、その後に母・朱音の母子手帳を読んで、海を産むことを決意しました。
産まない選択をした弥生と、産む選択をした水季。
どちらが正しいとか、間違いとかではない。
どちらを選択しても、あなたの幸せのため。
幸せになるために、人は自分の意思で選択をして、人生をつくっていく。
あなたの幸せを願います。
この物語は、これを伝えるために、紡がれてきたのかもしれません。
あんまりないんだけどな、人に影響されること
実家で親と話し、弥生の書いたメッセージを読み、母の母子手帳を読み、産むことを決断した水季。
何事も自分の意思で決めることにこだわり、人から影響を受けないと自分でも言っていた水季の言葉です。
どこで誰かの影響をどの程度受けたとしても、どんな選択も、最後は自分の意思でするもの。
でもその意思に至るまでに受けるたくさんの影響が、選択肢を広げたり狭めたりして、選べるものも、選ぶものも、変わってくる。
そうやってした選択を、後悔するのも、正解にするのも、自分次第。
これを言った水季の表情は、前を向いていました。
死んでも終わんないわよ
出産直前の水季と朱音の会話です。
死んでもお母さんは終わらない。
この時はまさか水季が亡くなる未来は二人とも想像していなかったけれど、「死んでも終わんない」は、水季が亡くなった後も朱音は水季の母親であり、水季は海の母親であること、そこに終わりはないこと、水季がいなくても確かにいるということと伝える台詞でした。
また、水季が出産を決意するにあたり、大きく影響を受けた弥生と朱音の存在。
弥生と朱音はもう、そのことを知る術はないけれど、彼女たちの選択のひとつひとつが、誰かに影響を与え、命を繋いでいったこと、そのことを穏やかに伝えてくれる、第6話でした。
第7話
大人がみんな恋愛が下手なだけ
夏が席を外した際の、弥生と海との会話です。
大人になればなるほど、いろいろなことを理由に、本音に素直になれなかったりする。
海ちゃんのシンプルで本質を捉えた言葉が、それを痛感させます。
骨になったら、痛くない?
間もなく四十九日を迎え、納骨となる水季。
そのことを理解した海が遺骨を抱きしめているのを見つけた時の、夏と海の言葉です。
夏が海と出会う前、水季の最期、水季がどれだけ苦しみ、海がその様子をどんな思いで見ていたのか、胸が締め付けられるシーンでした。
無理しなきゃ子どもも私も死んじゃうって
娘の生後3ヶ月で仕事を始めた水季を気に掛けた津野。
津野が悪意なしにかけた一言が引き出した、ギリギリだった水季の本音です。
この会話の後、水季は津野を頼るようになりました。
無理しないで。頑張って。
そんな言葉にさえ追い詰められてしまうことって、子育てに限らず、あるものですよね。
他人の方が頼りやすい
ギリギリの水季の助けになろうと津野が言った言葉です。
実の親にも、海の父親である夏にも頼らないと決めた水季にとって、他人である津野は、唯一頼れる存在でした。
未だに気持ち利用してます
実家にも頼らず一人で子育てをする水季にとって、津野は唯一頼れる人。
津野自ら助けを申し出てくれたといえ、自分に向けられている好意も含めてそれを利用している自分に、罪悪感を感じる水季の言葉です。
何も知らないでしょ
水季の体調の変化を感じ取っていた津野。
水季が落とした中絶同意書の存在を知り、海の父親は何もしらないのかと水季を気に掛けるあまり口にした言葉に対して、水季がそれを制するように言った言葉です。
津野が間違っているとは、どうしても思えません。
けれど、当事者以外の他人が、当事者の事情を何も知らないというのは、事実。
いちばん近くにいるのに、線を引かれてしまった津野です。
生まれるのも死ぬのも選べない
病気が発覚し、入院していた水季が、津野の前で話したことです。
何事も自分の意思で決めることにこだわってきた水季。
まさか自分が死ぬなんて、そんなこと、海を一人で産み育てると決めた時の水季には、頭になんて当然なかった。
選べない死が迫る水季の、本音です。
海に会いたい
少しでも望みがあるならばと治療を勧めた津野に対して、水季が言った言葉です。
いつ死ぬかは選べない。
でも、死ぬまでにどう生きるか、最後にそれを、自らの意思で選んだ水季です。
急に怖くなっちゃった
残された余命を前に、海のことについて朱音に申し送りをした水季が、朱音の前でこぼした本音です。
海のことだって、不安なことだらけだったはず。
でもどうしようもなく迫るリミット。
朱音はただ、水季を抱きしめるしか出来ませんでした。
触らないで
水季が亡くなった後、水季の自宅の荷物を片付けるのを手伝おうとした津野に対して、朱音が言った言葉です。
いちばん近くにいたのに、水季が亡くなった途端、部外者だと線を引かれてしまった津野でした。
縋る人、居ないんだもん
弥生のことを気に掛けて、二人きりで話す機会を設けたゆき子が、弥生にあえて言った言葉です。
自分には夏がいたし、夏には海ちゃんがいる。
人を育てて一緒に生きていくということは、絶対に苦しい時が訪れる。
この言葉を受けて、弥生はあらためて、自分の今後を考え始めた様子です。
辛いって、羨ましかった
津野について、夏が弥生の前で言った本音です。
水季の後を追えば追うほど、自分の悲しみに蓋をせざるを得なくなった夏。
月岡くんには海ちゃんがいるからと言った弥生の気持ちも切ないシーンでした。
なんで子どもの話になると途端に父親より母親が期待されるんですか
水季の墓参りの帰り道、弥生と津野の会話です。
母性と父性。母親と父親。
この物語のテーマに通じる会話です。
なんですか、母性って
津野と水季の会話です。
津野が何気なく口にした母性という言葉。
弥生と同じように、水季も違和感を覚えていました。
美しく一言でまとめたい時に都合のいい言葉
ひとつ前の母性についての会話の後の、弥生の言葉です。
女性が、母親が、子どもや家庭のために自分を捧げること。
それを美しくまとめるための言葉かもしれませんね。
知らない人のことわかんないでしょ
弥生のことを水季と正反対の性格だと思っていた津野が、二人に通じるものを感じた後の台詞です。
好きな人の元恋人の今現在の恋人が、その好きな人と真逆なのも、似ているのも、なんかちょっと腹が立つ。
なんとも言い難い絶妙なこの気持ち、わかります。
「知らない人のことはわからない」。
これは、かつて津野が水季に言われた言葉です。
あの人、水季水季うるさいですよね
津野が弥生に言った言葉です。
視聴者も感じていたことを代弁してくれた津野でした。
一人で決めないでください
弥生との別れ際に、津野が弥生にかけた言葉です。
一人で決めないでください。
津野は、弥生とは最も遠くて、でも、気持ちや立場には近いものがあるかもしれません。
第8話
期待しちゃったか?残念だったね
3歳で離婚して母親に引き取られて以来会っていなかった実の父親に会った時の、夏と父親・基春の会話です。
一抹の期待を持って会いに行ってしまった夏にとって、この時の基春の言葉は、受け入れがたく、悔しく悲しいものでした。
パパってあだ名みたいなもんでさ
夏の実の父親・基春の印象が、義理の父親・和哉とは全然違うと戸惑っていた海に、大和がかけた言葉です。
パパはいい人。ママはいい人。そんな風に括ってそれが普通だと思ってしまいがちだけれど、あだ名で呼ばれる人は皆、それぞれ違う、別の人。
印象的な台詞でした。
一回幻滅したくらいでね
実の父親に会ったものの、思い描いていた再会にはならなかった夏。
そんな夏に、弥生がかけた言葉です。
血が繋がっているからこそ、家族だからこそ、諦めきれない。
それは枷でもあり、希望でもあり。
一言で家族と言っても、関係性を構築するのは、難しいものです。
ショックだった?理想と違って
再会した夏と基春ですが、喧嘩別れのようになってしまった二人。
間に挟まれるかたちとなった写真屋の新田が、夏に言った言葉です。
こういう時、他人の方が、親子の親子らしさを感じ取ったりするものですね。
新田のアシストを受けて、二人は再び会うことになりました。
育児が面白いなんて言ってないよ
再会した夏と基春の会話です。
子どもは面白かったし興味があったけれど、妻が求める理想の育児は出来なかった父親だった基春。
この物語のおける新しい父親像として、非常に重要な人物です。
その優しい皆さんに支えられてしんどくなったら
基春の前で、今まで溜め込んでいた本音を言うことが出来た夏。
基春は、夏の言葉を否定せず、すべて肯定し、その上で、距離は取りながらも、しんどくなったら連絡しろよと声をかけました。
基春はやはり父親であり、夏は息子。
いびつでも、二人はやはり、親子です。
興味しかなかったんだわ
ゆき子との離婚の経緯について基春が夏に話した内容です。
興味しかなかった。
興味と愛情、関心と育児、父性と母性、父親と母親。
通じるようで、別物のようで、紙一重のようで。
難しい。難しいですね。
お前、あれ偉かったわ
再会した時、基春への怒りで、海がいなくなった後に夏は喫茶店の椅子を蹴飛ばしてしまいました。
怒りをあらわにしたその行動について、基春が言った言葉です。
どこまでも、やはり、親ですね。
親になろうとしている夏を、肯定した言葉でした。
何も言えなくなるんです
夏との関係について、津野との会話の中で弥生が言った言葉です。
何も言えなくなる。きっと、今だけじゃなく、この先ずっと。
将来について考える弥生が何を選ぶのか、選ばないのか、見守りましょう。
第9話
自分の思い通りにしようとしてた。甘えてた
自分との関係や今後について悩む弥生に、夏が言った言葉です。
弥生さんが大切。
でもそこに海が現れて、海も大切で、だから三人でいたいと思った。
夏の本音と、自分の甘えに対する自覚が、自分の言葉で弥生に伝えられました。
言えてないことがありすぎてまとまらない
夏の言葉を受けて、弥生が言った言葉です。
その場で適当に流すことをせず、ごまかすこともせず、大切な問題だからこそ、自分でもう少し考えてから話したい。
弥生の強さが感じられる言葉でした。
だから、弥生さんが読んで
水季が残した「夏くんの恋人へ」という手紙を、母親になる人宛てだったらと考え読めずにいた弥生。
弥生の躊躇いを知った夏が、弥生さんに読んで欲しいと、まっすぐに伝えた言葉です。
幸せだったことは、私だけが胸を張って言える事実です
水季が「夏くんの恋人へ」として残した手紙の全文です。
水季と弥生が出会うことはなかったけれど、水季は弥生が残した言葉を見て海を産むことを決め、その言葉が、巡り巡って、こうして弥生のもとへと届きました。
自分の人生、自分で、自分が幸せになるための選択をして良い。
このメッセージを受け、弥生は最終的に、夏との別れを決めました。
残すものがないと、出来るだけ直接伝えようって思える
亡くなる前、病室で夏と夏の恋人宛ての手紙を残していた水季。
津野から俺宛ての手紙はないのかと聞かれ、水季が言った言葉です。
会えるうちに、会える人に、自分の言葉で、自分の本音を伝えること。
その難しさと尊さについて、考えさせられます。
月岡くんと二人でいたかった
弥生が夏に打ち明けた本音です。
涙が込み上げながらも努めて冷静に話をする弥生からは、考え抜いた末に出した自分のための結論なのだという意思を感じました。
そして弥生は、「海ちゃんのお母さんにはならない。月岡くんとは、別れたい。」と意思を伝え、夏は涙を流しながらも、それを静かに受け止めることしか出来ませんでした。
自分を選んだ。二人のこと選ばなかった。だから同じ。
別れを決めた夏と弥生の会話です。
どちらも、は、選べなかった二人。
それぞれの選択をした二人です。
今日、終わるまで
別れを決めた夏と弥生。
最後、家から駅までの道のりを送る時に、弥生の手をそっと握った夏が言った言葉です。
恋人として二人が過ごした、久しぶりで、最後の時間でした。
終電あるうちは今日だよね
今日を最後に別れようとする夏と弥生の会話です。
0時を過ぎているけれど、終電はまだあるから。
握った手を離すことが出来ないまま、最後の時を駅のホームで過ごす二人です。
あんなに嫉妬してたのに、水季さんのこと好きになっちゃった
駅のホームでの弥生の言葉です。
弥生はきっと、今度は罪悪感ではなく、自分の幸せのための決断が出来た。
それは、救いでした。
頑張れ。頑張れパパ。応援してる。
夏は泣いて。
弥生は涙をこらえて、夏の手を離して、夏の肩にそっと手を置いて。
電車に乗り込み遠ざかっていく弥生の背中。
ベンチに一人残り、泣きじゃくる夏。
弥生は電車で、夏はベンチで、しばらく声を殺すように泣いていました。
当たり前でしょ。そうじゃないと困ります。
弥生と別れ、一人で父親になる覚悟を決めて南雲家にやってきた夏。
いつもと違う様子に気付いた朱音が声をかけた時の、二人の会話です。
夏が時間をかけて大切な人との別れを経て辿り着いたこの決意。
それは、水季が一人で母になることを決めた時と同じもので、親としてのスタート地点にやっと立ったに過ぎません。
それでも静かに強く決意をした夏。一礼して、両手をぐっと握りしめて、南雲家へと入っていきました。
第10話
お揃いに出来るのが名字
名前について海に説明をした時の水季の言葉です。
自覚とか責任とかそんなんで子ども育たないよ
娘がいること、その娘との二人暮らしを考えていることを職場の上司の藤井に打ち明けた夏に対して、藤井がかけた言葉です。
まだ海が変えなきゃだめなの?
父親になる決意をした夏が、海に二人暮らしをするために転校をしなければならないという話をした時の、海の言葉です。
楽しく生きなさい
夏と別れたことを報告しにきた弥生に対して、夏の母親であるゆき子がかけた言葉です。
頼らせてください
弥生と別れ、自分一人で海を育てることを決意した夏。
母・ゆき子にその報告をした時の会話です。
変わらず愛されてるから
弥生と夏が別れたことを知った月岡家。
ゆき子が夏に対して言った、弥生に対する言葉です。
絶対に嫌いにならないよ
夏とは一緒に暮らしたいけれど、学校は転校したくない。
その本音を気づかいして言えずにいる海と津野の会話です。
手作りじゃなきゃ愛情伝わんないなんて
海と公園で肉屋のコロッケを食べる弥生が言った言葉です。
以前弥生は、海がコロッケが好きだと聞き、張り切って手作りでコロッケを作りましたが、海が好きだったコロッケは、亡くなった母・水季が、スーパーで割引された時にだけ買ってくれる総菜のコロッケでした。
パパとかママじゃない大人にもちゃんと味方っているの
夏と別れたことを海に伝えた弥生が、海に対して言った言葉です。
どっちかが嫌になったら縁切ったっていい
ママにはなれないけれど、友達になれる。
弥生が海に言った言葉です。
何かを選ぶって、他の何かを妥協するってこと
海が嫌がる転校をさせないために、自分の転職や引っ越しを考えている夏に対して、弥生がかけた言葉です。
ちゃんと大丈夫なところに流れ着くよ
周りを優先する夏に、弥生がかけた言葉です。
ずっとは、ないよ
転校をして二人で暮らすか、転校をしないで離れて暮らすか、海にどうしたいかを確認した時の会話です。
おせっかいだと思っても我慢して
海と暮らそうとする夏に手作りのおかずを持たせながら、朱音が言った言葉です。
だから海、夏くんと一緒のがいい
夏と暮らしていくにあたり、海の名字を南雲のままとするか月岡に変えるか、海の気持ちを思い迷っていた夏。
そんな夏と海、二人の会話です。
第11話
いた感じしなくなっちゃった
母親である水季と過ごした場所を離れて夏と暮らし始めた海が言った言葉です。
いたって実感したいのかな
ママに会いたいと一人で夏の家を飛び出した海。
夏や大和にも幼い頃にそういったことがあったと話した和哉とゆき子の言葉です。
いるいないの話してないですよ
水季の話を夏の前でしにくくなり家を飛び出した海。
海の様子に気付いた津野が、夏に言った言葉です。
なかったことにならないよ
自分が死ぬことを海に伝えた時の、水季の言葉です。
なんで大人は死んじゃうこと“なくなる”って言うの?
ママはいない。そう言う夏に、海が言った言葉です。
まだパパじゃなかったから?
言えずにいた想いが溢れた海が、夏に投げた言葉です。
まだ親じゃないんだから
学生時代、中絶のために産婦人科に行く水季に付き添った夏に対して、水季が言った言葉です。
人はいつ父になるのか。
この物語のテーマです。
第12話
食べなきゃだめ。生きていかなきゃいけないから。
夏の家を出たものの寂しそうにする海が、朝食はいらないと言って縁側に寝そべったまま食べようとしない時、お茶碗のごはんをおにぎりにしてやった朱音がかけた言葉です。
忘れなくていいって思うと、安心して忘れる時間がつくれたの
夏の家を出た海からの伝言を預かった弥生が、それを電話で夏に伝えた時に話したことです。
しっかりしてくれ
弥生と夏の電話です。
「しっかりしてくれ」は、弥生が夏と付き合っていた頃によく言っていた言葉でした。
海が家出をし、一人で悩みながらも海を迎えに行こうとしていた夏は、弥生とのこの会話によって、笑顔になりました。
いなくなるのは、いたって知ってるから寂しいんだよ
海を迎えにやって来た夏が、海に向かって言った言葉です。
夏が初めて、寂しいと口に出せたシーンでした。
行きたいとこ行って、会いたい人に会えばいいよ
夏と海との会話です。
この後、海は笑顔になって、寂しくなったらママの遺灰が入ったネックレスを貸してあげると言いました。
健康でいてね
おにぎりを夏に握ってやった朱音が、夏が食べる様子を見ながら夏にかけた言葉です。
それは私の楽しいなので、お構いなく
付き合い始めた当初、夏の家で映画を観ながら眠ってしまった弥生。
つまらなかったですよねと夏に聞かれて、弥生が言った言葉です。
はいかいいえでね、答えられることなんて
夏が休日出勤をした日、海と遊んでいた弥生を送りながら、久しぶりに二人きりで会話をしたシーン。
パパに自信はついたかと弥生に聞かれ、うんともううんともつかない曖昧な返事をする夏に、笑いながら弥生が言った言葉です。
自分も幸せになってね
水季が、父親になると決めた夏へ残した手紙の全文です。
娘の遺影の写真を選んだの
縁側で朱音が夏に言った言葉です。
ごめんね、お母さん
水季と朱音が縁側で交わした会話です。
ただ、一緒にいて
水季が夏へ残した手紙に、「追伸」として書いてあった内容の全文です。
いいよ。いるよ。
ラストシーン、海辺を二人で歩く夏と海の会話です。
以上、ドラマ「海のはじまり」の名台詞集でした。