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2.夏の銀山温泉

JR東日本の最高傑作

駅前からバスに乗車。駅の自販機で水ゼリーが売っていたので迷わず購入。JR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニー(長い)が誇る最高傑作である。ラムネ風味の口当たり良いゼリーは爽やかな甘さで後味もすっきり、夏にぴったり。「水ゼリー」とかいう聞いただけではあんまり美味しそうに思えない商品名で損してる気がするが、皆様も駅で見かけたら是非に。
さて、大石田駅を発ったマイクロバス車両は尾花沢市街地を回ってから郊外へ進み始める。30分ほどで終点の銀山温泉へ到着した。

戦前木造建築が迫る

銀山温泉と言えば昨今の𝑝ℎ𝑜𝑡𝑜𝑔𝑒𝑛𝑖𝑐ブームで名高い温泉地である。特に冬の積雪期が有名だが、オタクはアマノジャクなので…というよりはそこまで“映え”にこだわっていないので、今回行程的に足を延ばせそうということで来てみた次第だ。

とはいえ夏も𝑝ℎ𝑜𝑡𝑜𝑔𝑒𝑛𝑖𝑐

もちろんここまで来て温泉に入らないという選択肢は無い。案内所で訊いてみたところ、この日は日帰り入浴をやっている所が少なく、温泉街の一番手前の小さな共同浴場か、一番突き当りの坂の上の旅館のどちらかだという。せっかくなら露天風呂付きの広い浴場が良いと思い、後者に行くことにする。

突き当りにあった滝

東北地方の山の中にある銀山温泉だが、普通にめっちゃ暑い。いや確かに湿度は関東よりも低い気がするのだが、気温と強い日差しはさして変わらない。温泉街をのんびり散策というよりは、汗だくになりながらここまで来たんだから見るもん見てやるという意地である。
そして先に述べたように、向かう日帰り温泉、坂の上にあるのだ。上の写真はその途中から滝を見下ろして撮ったものだが、坂道はあまり整備されておらず旅館の姿も見えない中、息を切らしながらほぼ執念で登った。温泉のためならエンヤコラ…

ようやく辿り着いたのは「滝見館」という旅館。温泉街からははずれた丘の上にあるため、閑静な雰囲気だった。フロントで日帰り温泉の料金を払い大浴場へ。服を脱ぐと下着がびっちゃびちゃで苦笑してしまった。こうなる気がして予備を持って来ていたのが正解だった。
大浴場はそれなりの大きさの内湯とそれなりの大きさの露天風呂が併設されていて、先客は一人。泉質は無色透明。源泉かけ流しというわけでも無いので特筆すべき何かがあるわけではないが、やはり温泉は良い。内湯で温まってから露天風呂に出ると、山の緑とそよ風が何とも心地よく、いつまででも入って居られそうだ。じっさい、行きの列車内で散々酒を飲んでたように思われるだろうが実はこの入浴を見越して後半は飲んでいなかったのだ。酔っていると10分で茹で上がってしまいせっかくの温泉を楽しめないという失敗を過去に何度かしたことがあったので、それを踏まえて上手くアルコールを抜いておくことができた。読者のみなさんはこんな限界みたいな知見は蓄積しなくてよいと思います。

上がり場で一息

汗も流してすっきりしたところで、旅館を後にし坂を下りて温泉街に戻る。時間はちょうどお昼時だ。

「水と油」の対義語:「茄子と油」

古い温泉地である銀山温泉はランチ営業をしている飲食店が少ないが、大きめのレストランが安牌そうだったのでそこに入った。揚げ茄子とおろしの蕎麦が一押しとのことなのでそれを。さっぱりと頂いた。歳とともにこういうのが美味くありがたく感じるようになってきた。
微妙に時間が余ったのでスナップを撮ったり土産屋を冷やかしたりカフェでバナナジュースを飲んだりして暇をつぶし、バスで駅へ戻った。

線路の幅がちょっと広い以外はよくある地方幹線の特急停車駅って感じ

普通電車で下り方面へ。ロングシートに数駅揺られ新庄駅に到着した。

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