卵子は老化する:年齢別の帝王切開と妊娠合併症について

上記記事の続きみたいな位置づけになります。

Twitterでどうも「10代の妊娠・出産は危険だ」という認識を振りまきたい人がそれなりに居ることを認知したので。

『クレヨンしんちゃん』の初期の描写で、婚期を過ぎて焦っているまつざか先生(23)という設定があるように、近年の晩婚化と高齢出産率の増加があるなかでこの認識はまずいだろうと。

以下参考にした資料

分娩時年齢の高年齢化 現状と問題点 公益社団法人日本産婦人科医会
第54回記者懇談会(2012.5.9) 幹事 奥田美加(横浜市立大学附属市民総合医療センター 総合周産期母子医療センター)

高年齢妊娠 に と もな う妊娠合併症 の増加 につ いて

統計 か らみ た10代 の出産 の現状

高齢出産1

高齢出産2

帝王切開は年齢が上がれば増えるし、妊娠合併症として糖尿病とか子宮筋腫も高齢出産ではリスクが上がりますよと。

それから、そもそも妊娠するかどうかの率は10代後半から年齢が上がるにつれて下がっています。

とまぁ、生理学的に10代後半よりも40代の出産はリスクが高いということが確実に言えるわけです。別の指標からは30代と比較してもどうなの?ということは前回記事で書きました。妊娠予後についても高齢であるほどいろいろ問題があります。

10代の妊娠・出産が問題視されがちなのは、社会的な環境が整っていないからで、生理学的な視点から殊更に「危険性」を言及する者が居るのはなぜなんでしょうか?

どうも、「卵子は老化する」ということを知らない人が多く、また、メディアを通して芸能人が高齢出産していることが報じられるなどして変な期待を持ってしまった人が増えているのではないか?ということが資料でも指摘されています。

振り返れば私の姉(現在は2児の母)が婚活を開始したのも、高齢出産のリスクを検索して驚愕したからでした。

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