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esportsシーンを支えてくれるスポンサーのために、ファンができること

どんなesportsタイトルのファンであれ、シーンが盛り上がっていくこと以上に楽しいことはない。大会やリーグが開催され、チームや選手が活躍し、ファンたる自分たちは一喜一憂する。そんなesportsシーンを盛り上げるための重要な存在がスポンサーだ。

今回は、スポンサーがなぜesportsに関心を持ちお金や物品を提供してくれるのか、esportsファンが応援するチームや選手を支えてくれるスポンサーのために何をすればいいのかをまとめる。

結論はあまりにも自明のことだが、改めてスポンサーのありがたみを意識するきっかけにしてもらいたい。

※プレイヤーの立場、オーガナイザーの立場、ゲーム会社の立場など、esportsシーンに関わる立場はほかにもいろいろある。この記事ではあくまでスポンサーに対してファンの立場でできることを議論する。

スポンサーとは?

大会の主催や協賛、チームや選手とのパートナーシップなど、esportsシーンはスポンサーがお金や物品を提供してくれるから成り立つと言っても過言ではない。

もちろんタイトルによってはゲーム会社自身がesports展開に対して多額の予算を組んでいる場合もあるが、チームや選手はよりパフォーマンスを高める(のに必要なお金を得る)ためにスポンサーの力を必要としている。

では、スポンサーとは具体的に誰のことなのか? 一般的には、esportsにおけるスポンサーは当該のタイトルには直接の利害関係がないにもかかわらず大会やチーム、選手をサポートしてくれる企業や個人を指すことが多い。

しかし、より広く言えばゲーム会社もそうだし、チームや選手を運営しサポートするオーナー企業やマネジメント企業もそうだし、あるいはesportsイベントを行なう自治体もそうだ。

この記事では、「esportsシーンのために何らかの形でお金を出してくれるすべての組織と個人」としておこう。スポンサーとは広い意味でゲーム会社やチーム、選手などにとってみずからの発展と成長をサポートしてくれる存在だ。

スポンサーの目的は?

スポンサーはなぜ貴重な資源であるお金や物品を提供してくれるのだろうか。その目的は非常にはっきりしている。esportsシーンの成長に寄与することで、提供したもの以上の見返りを得るためだ。

それは自社の売上かもしれないし、認知度の向上かもしれないし、ブランドの醸成かもしれない。いずれにせよ、何かしらの利益を得ることがスポンサーの目的だ。そうでない場合——何の見返りも求めていない場合はありえない(個人的な満足感でさえ見返りだ)。

ファンにとってスポンサーとは?

では、タイトルやチーム、選手のファンにとってスポンサーとはどんな存在だろうか。

ファンにとってスポンサーは直接的な恩恵を与えてくれる存在ではない。あくまで間接的に、応援しているタイトルの普及や大会の開催、チームや選手の成長をサポートしてくれる存在であり、ファンは大会やイベントに参加したり、シーンやチームの発展や成長を見て体験して楽しむ。

だから、よほど好きな企業でない限り、スポンサーが誰であれあまり関係がないし、スポンサーのために何かしようという動機は実はそれほど生まれない。

しかし、チームや選手にとっては違う。直接的な恩恵を与えてくれる存在であるし、サポートに対するお礼を返さなくてはならない。そのお礼、見返りとは何か。ゲームの実力をつけることではないし、大会で優勝することでもない(表向き、間接的にはそうかもしれないが)。自身の影響力を介して、自身のファンにスポンサーの商品を買わせたり、好印象を持たせたりすることだ。

だから、大好きなタイトルがあり、応援しているチームや選手がいる人は、彼らのために、彼らにより楽しませてもらうために、スポンサーの期待に応えなくてはいけないということになる。

ファンがスポンサーのためにできること

ファンがチームや選手のスポンサーの期待に応える。いったいどうやって?

その最たることがスポンサーの事業への寄与、つまり商品やサービスの購入・利用だ。「チーム○○のスポンサーだから□□を買ってみた」なんてツイートをしたら、スポンサーの中の人はとても喜んでくれるだろう。

もちろんチームのオーナー企業が販売している選手のグッズを購入することも大事だ。オーナーとしても、応援されないチームや選手をずっと維持し続けるわけにはいかない。オーナーにとって、ファンがグッズを買ってくれることほど嬉しいこともないはずだ。

あるいは、好きなesportsタイトルに追加課金するのもいいことだ。そもそもゲーム会社が儲からないなら、そのタイトルのesportsシーンなんて盛り上がるはずがない。

僕たちはファンとしてめいっぱい楽しむために、esportsシーンを買い支えなくてはいけないのだ。逆に言えば、買い支えることはファンの特権なのである。

そして買えば買うほど、そこには儲かる気配が醸成されていく。いまesportsにいろんな企業が注目しているのは、この儲かる気配を感じ取っているからだ。

これからesportsシーンを、チームや選手をもっと発展させ成長させるには、儲かる気配をどんどん強めていく必要がある。そうすれば、スポンサーに名乗りを上げてくれる企業も増える。スポンサーが増えれば、応援しているチームや選手はもっと強くなる。

儲かる気配を作れるのはファンだけだ。ファンとしてesportsを盛り上げたいなら、スポンサーの商品を買おう。そして買ったらツイートもしておこう。

ファンがスポンサーのためにできる小さなこと

そうは言っても、高価な商品を1人でいくつも買うことはできない。そういうときは別の方法でスポンサーへの感謝を表明してもいい。

例えば、あるチームにスポンサーがついたとしよう。そのチームのファンなら、「チーム○○のファンとして△△がスポンサーになってくれて嬉しい」とツイートするだけでも意味はある。スポンサーはちゃんと各SNSでの反応をリサーチしているので、そういう声があるとチームへのサポートをもっと強化してくれるかもしれない。

あるいは、スポンサーのSNS公式アカウントをフォローしたり、公式サイトを訪れたりするだけでもいい(それがチームのサイトを経由してならなおいいだろう)。スポンサーがチームや選手について言及した発信をいいねしたり、選手がスポンサーについて言及した発信をシェアしたりするのもいい。

大事なことは、些細だと思えても何かしら行動することだ。行動しなければスポンサーには見えない。見えないということは何もないに等しく、スポンサーになった価値がなかったと思われてしまう。そうなれば次はない。

ちなみに、上記のツイート例のように、スポンサードされている対象とスポンサーが容易に関連づけられるように見える行動がお勧めだ。スポンサーにとって、スポンサードしたからこの結果が出たのだと計測しやすくなる。

悪い虫には気をつけよう

言うまでもなく、儲かる気配が強まるほどesportsシーンのことなどどうでもよく、ただ金儲けをしたいだけの悪い虫も近づいてくる。ファンにはそういう連中を見抜く力も必要だ。「〇〇に取り組みます」みたいなプレスリリースを見たら、じっくり読んで発信元や運営会社を検証しよう。

当たり前のことでも実践するのは意外と難しい

結局のところ、「スポンサーの商品を買え」に尽きる。実に簡単なことだ。しかし、それが意外と難しい。僕自身も貫徹できているわけではない。

いいねやリツイートにしてもそうだ。ちょっと手先を動かすだけなのに、それがなかなかできない。まあ、そこまで意識を高める必要はないかもしれないが、気がついたときにはなるべく行動にできるようにしたい。

もう一歩進んで、プレイしていないタイトルやファンではないチーム・選手のスポンサーの商品も買ったほうがいいとも思いはする。なぜなら、将来的に自分が関心のあるタイトルにそのスポンサーが興味を示してくれるかもしれないからだ。

当然esportsにおいてはスポンサーの存在がすべてではないし、お金がすべてだとも言わない。だが、お金がないとできないことはたくさんあり、お金があればシーンの発展が促進されるのは間違いない。

何かしらesportsタイトルのファンであるなら、応援するにしてもサポートするにしても、ぜひ買い支えるという行動で示していきたいところである。

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