🥶 父が腰を痛め、母が右往左往する🌀②3/5
前回の続きである。
現在進行形の長尺物語であるが、とても纏めて書けないので、ちびちび記述して行きたいと思う。
前回、3月5日金曜日午前中、午後の予定をドタキャンする覚悟を決めて
「保険証見つからんけど、救急車呼ぶから。」
と言った私に父が言った。
「改めて考えたんだが、病院はやめておこうと思う。」
掌を返す。
こういうときに言う言葉である。
は!?となって、検査のために病院に行くべきだと言う私の後ろから母が言った。
いつのまにか渡鳥さんは帰ったらしい(本当に何をしに来たんだ)。
「まあまあ。
お父さんがこう言いよるんやから、病院は良いやないね。
寝とったら大丈夫よ。」
母親が後ろから射つ!
まあ驚かないんだけどな。日常バイアスで、「大丈夫と思いたい症候群」が発生したんだろう。
一瞬、怒鳴り散らしたくなるのを堪え、とりあえず対処を切り替えることにする。
本来は病院に連れて行くべきだが、これほど口の達者な状態では(身体はびろーんとベッドに伸びているが)、救急車を私一人が呼んでも、母親と二人で「大丈夫です」と断られでもした際に、目も当てられない。
父を観察したところ、動かそうとしたときには痛がるものの、発熱もなく、骨折やヒビなどがある可能性は薄い。
ここから寝付くことも考えた上での必要物品…とまで思考が進んだところで、突如父が口を開いた。
「僕だって捨てたもんじゃないんだぞ。お母さんが僕と結婚したのは…。」
突然。
いきなりの自慢話!
「いや、今そんな話聞く暇ない。」
私はとりあえず父の話をぶつぎって、その部屋を去り、母の部屋で、iPad miniで、Amazonを物色し始めた。
この記事でも記載したマヨコンヌさんのページ経由である。
何が必要かなー。
と思いながら、とりあえず水を飲むのに「楽のみ」が必要だろうと思ったが、以前、父母が入院した際に使ったから、少なくとも2個以上あるはずと思う。
「お母さん、『楽のみ』ない?
ベッドで水飲む水差しみたいなやつ。」
(こんなの)
母は何か家屋内をうろちょろしていたが、顔色を変えて返事をしてきた。
「それが、絶対あったとやけどね。
ないとよ!
どっか直して(片付けて)みつからんとよー!」
そう言いながら、家中のタンスを開けて「楽のみ」を探し始めようとする母。
「もう朝から大変でからね、私は朝ごはんを食べる暇もなかったとよー!」
この時点で午前10時26分。
まだ食ってなかったんかい。
「いや、ないんなら注文するけん。
良いよ、ご飯食べり。」
とりあえず、当面の対処として成人用オムツ、楽のみ、尿瓶。
ポチっていると、母がそばに来た。
「あんた、ベッドのそばで使えるトイレみたいなの買っちゃらんね。」
ポータブルトイレ。
今の状態の父では役に立たないが、それは良いアイデアだと思って注文する。
値段と機能を確認し、これをポチっていると、横から母がiPadを覗き込んできた。
「あんた、それじゃなくて、そこにピンクのがあるやんね。
ちょっと豪華なのにしてやりい。」
ピンクと豪華はともかく、こう言ったものはメーカーとグレードで全く価格が違う。
「良いけど、これ6500円するけど。」
「はぁ〜!
それはいかん、それはあの人には勿体ない!」
大事にしてるんだかしてないんだか分からない母のセリフをよそに、Amazonは流石に当日は来ない。
「とりあえずご飯は御膳とか運んでも食べれんと思うからパンとかがいいと思う。
あといざとなったらリンドールチョコでも食べさせたら良いよ。」
そう言ったら母の発言。
「あんた買ってきてよ。
近所のパン屋(固有名詞)で。」
…いやあそこはそこそこ高級パン屋だから、寝てもぐもぐ食べるには向かないしっかりしたパンばかりじゃないか?
「いや、個包装になってるスーパーのとかの方が今日は良いやろ。
楽のみもまだやし、ペットボトルとパン買ってくる。
ペットボトルにストロー挿したらましやろ。」
「今は急須で飲みって言っとるとよ!」
急須…?急須…??
11時。
「んじゃスーパー行ってくる。
ご飯食べときよ。」
そう言って私はスーパーへ出発した。
とりあえず疲れたから(まだ実家でバタついている)、続きは明日以降!
また!
投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。