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🍲嬉野温泉湯豆腐事件〜温泉水は置き去られり〜

うろ覚え過ぎるがきっと2013年か2014年ころのこと。

あい鴨鍋事件で思い出したから、ついでに書いておく。

そのころ、母親はペースメーカーの不調は続いているが気胸による体重減少から少し回復していた。

現在(80代半ば)では、遠出をする気力がないので、連れて行っていないが、そのころ、病状がちょっと持ち直したので、「死ぬ前に美味しいもん食っとけや」の気持ちで、佐賀の嬉野温泉大村屋さんを予約した。

断っておくが、これに関しては別にステマではないし、広告料とかも全くもらっていない。

温泉湯豆腐の作り方は、このうまいもんドットコムに詳しく載っているが

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温泉に入ってご満悦で過ごし、お土産にこの温泉湯豆腐を買って帰ったところからこの話は始まる。

温泉旅行の数日後、いつも通り実家に行き、いつも通り、台所に行く。

うちのの第一声。

「あんた、あの湯豆腐、普通やったね!

そげんなかったよ、普通の豆腐やった!」

は?

これはあい鴨鍋より前のことである。

意味が分からなかった私は聞き返した。

「は?
温泉湯豆腐やろ?
普通のって何?
白く溶けるみたいになったっちゃない?」

「いいや、ならんかったよ?」

ここまで言われてピンと来た。

「お母さん、箱ある?
何で煮た?」

箱を確認すると、

手付かずの温泉水が残っていた。

そりゃあ、白く溶けないだろうよ!!
ただの湯豆腐になるよそりゃ!!

「いや、これ、この温泉水で煮らんと溶けんよ、なんでセットにしてあるのにわざわざばらしたん?」

「そうなん?
なんか難しくていかんね!
あんたそれ持って帰り!」

温泉水だけを持たされる私。


帰宅して、翌日、温泉水で作った湯豆腐が白く溶け出して美味しかったことは言うまでもない。

(終わり)

温泉湯豆腐うまいよね









投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。