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あの泣き虫が明日。

雪が溶け、ぬかるんだグラウンドもやっと乾いた。

長男は、この春、中学二年生になった。

 小さい頃から、体は大きかったが、甘えん坊で、幼稚園には毎朝「行きたくない」と泣き叫び、玄関の柱に"こいのぼり"のようにつかまっていた光景を、マンションの管理人さんにはよく苦笑いされていた。今では笑い話だが、彼には本当に泣き虫の思い出が多い。

 そんな彼に『自信を付けさせたい』と色々挑戦させるようにしてきた。例えば、四年生のとき富士山に登頂したり、六年生のときはロサンゼルスにホームステイに行かせたり。英語は一切わからない状態だったが、それもいい経験だろうと、私たち親は「メジャーリーグ観戦あり」で釣って、見事に2週間渡米させたのだった(笑)

そういう経験も今どう活きているかわからないが、何かしらには活かされているだろう。そんな彼が今、夢中になっているのは、四年生から始めた『野球』である。入った少年団では、入団が遅い方。六年生でレギュラーにはなったものの、そんなに目立つ方ではなかった。ただ、野球は大好きで、そのまま中学でも野球部に入った。




明日は、今年初めての練習試合があるという。

彼が言うには、二試合目、ピッチャーをやると言う。小学校時代から、試合にはほとんど足を運んできたが、彼がマウンドに立つ姿は一度も見たことがない。去年から練習は積んできたようだが、ついに明日が実戦デビューとなる。私自身は野球経験は無いが、やはりピッチャーは花形だと感じる。

あの泣きわめいて、こいのぼりになっていたあの子が、明日、三年生を差し置いて、マウンドに立つのである。

感慨深い。

令和への改元を直前に控え、彼の投手人生が開幕する。私の涙腺状況も含め、いずれその情報はお伝えしたいと思う。

いつも読んでいただきありがとうございます。