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十五年の軌跡。

明日で、十五年働いたプロジェクトを離れることになります。

デスクの引き出し。右も左もパンパンに詰め込まれた思い出の資料たちは、全てシュレッダーに掛けました。

今日は離任手続きの最終確認と挨拶回り、パソコンたちの初期化を済ませる予定です。

明日は、貸与物を返して、去るだけです。

 
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15年前、私は東京から転勤し、この札幌のプロジェクトに入りました。

当時は、「東京で活躍してきたリーダーがやってくる」という触れ込みがあったようです。東京から札幌の現場に入ってきた私に、お客様のハードルは非常に高く、自社のメンバーたちも構えていたように見えました。着任すると、自社のメンバーは冷たく、リーダー達も丁寧に業務を教えてくれることはありませんでした。私は、着任から半年が経った頃、あれは夏の日の、月曜の朝でした。私は壊れ、妻の前でわんわん泣きました。会社を休み、妻に精神科へ連れて行かれました。診断書をもらって、夕方上司にそれを渡し、休職することになりました。当時、私は34歳でした。

その後、私は、その現場に戻り、そこのトップに昇り詰めるのですが、それはまた別の機会に書きたいと思います。

責任者として長らく務めたプロジェクトを離れ、明後日からは、新しいプロジェクトに入ります。

私はシステムエンジニアとして、そしてプロジェクトのマネージャーとして、お客様先のシステムセンターに常駐する働き方をしています。

まずは私を含めた三人が新しいプロジェクトに参入し、その後、少しずつメンバーを増やす計画になっています。

次は、どんなストーリーを描いていくことになるでしょう。今年で50歳。あのときよりは器用に立ち回るだろうな、とは思いつつも、あのときぐらいぐしゃぐしゃな目に遭うことも悪くないかもな、と思ったりしています。




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