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サービスごとの働き方

さて、前回の記事では福祉の仕事を通した成長についてまとめました。

大きく出たな、と我ながら思ったところではありますが、個人の感想ということでひとつ。
誇張したつもりはなく、そういった機会が転がっていますよ、ということ。

福祉はサービスの系統によって職員の働き方は変わってきます。
思いつく限りの4つの働き方についてまとめてみます。
①入所系サービス②通所系サービス③訪問系サービス④相談系サービスですね。
ちなみに私は④しか経験がありません。その他については関わりの中でわかっている範囲になりますのでご了承をば。


①入所系サービス

施設の中での生活を提供するサービスです。
例えば特別養護老人ホーム(特養)や障害者の施設入所支援(施設入所)、グループホームが代表的でしょうか。

特養や施設入所は利用者が365日24時間そこで生活しています。
その中で必要な支援(食事や排せつの介助、日中のレクリエーションや作業の提供など)をおこなっています。
職員は交代制で勤務しています。
うちの法人だと、①早番(7時~16時)②日勤(8時半~17時半)③遅番(13時~22時)④夜勤(22時~7時)の4つをローテーションする感じです。

夜勤の時はみなさんラフな格好でいるようです。女性職員はメイクもほどほどや、しない人もいるかと。早番職員が来るまでの間にメイクをするという方もいるようです。
夜勤は男女1人ずつや、ユニット(数人の利用者を区画ごとにみるイメージです)で1人といった配置。夜勤者同士でお菓子の交換をしたり、その時しかできない相談をしたりということもある様子。事務作業がはかどるのだとか。
夜勤中はずっと起きているわけではなく、巡回の合間に仮眠を取るようです。
夜勤明けは周りの職員から「早く帰りな!」と促しをいただけるのだとか。
上司に話を聞いた時には、明けたらそのままスキーに行ったり、パチンコに行ったりしていたそうです(パワフル)。夜勤にはお手当もあります。これは法人によって金額が違いますね。職員配置にもよりますが、月に2回程度とのこと。

シフト制なので、月に希望休を申請してそれを基に勤務が決まっていきます。年休は上司が相談の上で当てはめていくようです。交代勤務なので、年休はそこまで自由にはできないかもしれませんが、うちの法人の場合は割と相談可能な雰囲気と聞いています。
お盆、年末年始も稼働しているので、もちろん正月を夜勤で過ごす人もいます。いつもより奮発したお菓子を持って行くとか、起き出してきた利用者と年越しをすることもあるようです。夏季・冬季休暇は世間とはずれるでしょうが、交代で取得していきます。

経験者に聞くと、慣れると平日休みや日中自由な時間になるので行政手続きが楽、世間とずれた休みで出かけると空いているということもメリットなようです。
一方で家族と時間が合わないことや、年齢が上がってくると体力的にも大変になってくると聞いています。子育てにはもちろん一定の配慮があるようですが、事業所によるところは大きいかもしれませんね。

②通所系サービス

こちらは日中に利用者の人が通ってくるサービスです。
例えばデイサービスや移行支援事業所、B型事業所などですね。

こちらは基本的には平日の日中に開所されています。
職員は朝夕送迎をし、日中は利用者と一緒に作業やレクリエーション、入浴などの介助をおこない、利用者が帰った16時以降に事務作業をするようなイメージでしょうか。

作業の内容によって、職員がクッキーやパンなどの製品を作ることもあります。利用者も一緒に作りますが、職員がパン屋さんに修行に行ってノウハウを持ち帰ることもあると聞いたことがあります。
移行支援のような訓練施設では、訓練内容や資料の作成をおこないます。
季節に応じたレクリエーションや外出を企画し、実施することもあるでしょう。
土日にイベント(授産品の販売など)がある場合もあります。
介護業務だけでなく、いろいろな技術やノウハウを持っている職員が重宝されますね。うちの施設ではパティシエさんがお菓子作りをしており、職員と利用者がそれを手伝って、販売して、という感じです。見学に来た新卒の方にプレゼントすることもありますね。

休みは基本的に世間と同じような感じになります。お盆や正月はお休みです。うちの法人はここを年休で取得する形になります(公休が少ないのですよ・・・)。

③訪問系サービス

さて、ここについては情報が薄いのが実際のところ。何せうちの法人は訪問系サービスを閉じてしまったのです。
代表的なのは居宅介護(いわゆるヘルパー)や移動支援でしょうか。

関わっている方の様子をみていると、朝から利用者のお宅に直行してサービスを実施してくるというパターンもあるようです。
コアタイムは夕方以降、利用者が帰宅する時間からでしょうか。食事や掃除を手伝うサービスですので。
利用者ごとに決められた利用時間があるので、その間に買い物に行って食事を作る、などをするようです。利用者に話を聞くと、作ってほしい料理をリクエストして作ってもらうのだとか。これは恐らく、ヘルパーさんのスキルによるような気もしますね。

朝から晩までサービス提供されていることと、土日は支援依頼が多いと思いますので、交代勤務となるでしょうか。
支援内容や職員配置にもよるでしょうが、男性利用者に女性ヘルパーがついていることもあります。逆は聞いたことない・・・かも?でも逆もまた然りかも。

イメージも含んでいるので参考にならないかもしれませんね。すみません(書いてよかっただろうか)。

④相談系サービス

こちらはいわゆる相談員の詰めている事業所ですね。
利用者が毎日通ってくる場所ではありません。職員が利用者宅や指定された場所を訪問するか、必要に応じて時間を指定して利用者が訪ねてきます。

基本的には平日開所が多いと思います。交代制で365日開所というところもあるでしょうか。
私の相談室は職員ごとに予定を組む必要があれば土曜祝日勤務もしています。
シフトについては職員に裁量がある場合が多いと思います。もちろん法人ごとに公休日数が決まっているし、労基法を遵守した上で、となります。

担当している利用者が平日勤務で、土日しか相談に来られないということであれば、土曜日に出勤することがあります。そういった利用者をまとめて同じ日に調整できればよいのですが、上手くいかず毎週土曜日勤務と言うこともありました。
うちの場合そうなると、代わりにどこかの平日を休みにしなければいけない。しかし平日休みにすると企業訪問が滞るというジレンマもあります。
また、土曜出勤にして待っていたのにドタキャン、というパターンもあります。これが精神的に効きます。
うちの相談室はゆるいので、そんな日は「帰ります」と半日で帰宅することもできます。土曜日に上司はいないので、事後報告になりますが、まあ許されている。
上司との相談にもよりますが、訪問先に朝8時というパターンでは、場所によって自宅から直行。もしくは1時間前倒し出勤し、定時8時半~17時半のところ、7時半~16時半勤務とすることもできます。また、帰社時間が定時を超えるような訪問の際には直帰が認められています。この辺りは事業所の方針によりますね。以前の職場では直行・直帰は禁止でしたので、電車を途中下車しようが一度帰社、というルールでした。
今の職場は基本的に性善説で成り立っています。外に出れば相談員が何をやっているのかは正直わかりませんからね。
ひとりでも自由を謳歌しすぎると、締め付けがきつくなるので、そこは暗黙の了解というやつで各々自重しています。

その他、相談員の業務のおおまかな流れについては以前別の記事でまとめております。
ほとんど飾らず、リアルな相談員(あくまで“私の”)のルーティンをまとめておりますのでよければご参照を。


まとめ

さて、福祉業界のそれぞれの業態の働き方をまとめてみました。
何せ私が相談員の経験しかないもので、他の業態についてはイメージや見えている範囲のものでまとめております。
経験者の方が見れば「そんなことはない」となるかも。もしあればご指摘ください。
悪気はないのです。福祉の働き方を知ってもらいたい一心でした・・・。ほんの出来心なんです。許して下さい。

私は法人職員としての業務で内定者の研修を担当しています。
その中で、新卒の方は特に夜勤に不安を覚えているようでした。そうした場ではしっかり経験者からリアルなところをお伝えさせていただいています。
もしそういった不安なところがあるようでしたら、ぜひ希望している事業所の方にストレートに聞かれたらよいと思います。うちでは実際受け入れていますが、可能ならバイトとして体験してみることもひとつですよ。
イメージで考えるよりも体験を。マッチングしていないのはお互いに不幸ですからね。

少しでも迷われている方の参考になればうれしいです。

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