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今日の一言

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#菜根譚

「幸も不幸も心の持ちよう」皆念想造成

皆念想より造成す
―皆念想造成―

[原文](菜根譚 後集)
人生福境禍區、皆念想造成。

[書き下し文]
人生の福境禍区(ふくきょうかく)は、皆念想(ねんそう)より造成す。

[原文の語訳]
人生における幸不幸の境界は、全て心が作り出している。

[解釈]
幸も不幸もすべて心の持ち方、考え方から捉え方が変わってくるということです。ポジティブかネガティブかで違ってくるということです。

同じ状況で

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「忘れてはいけないことと忘れるべきことがある」而怨則不可不忘

怨みは則ち忘れざるべからず
―而怨則不可不忘―

[原文](菜根譚 前集)
我有功於人不可念、而過則不可不念。人有恩於我不可忘、而怨則不可不忘。

[書き下し文]
我れ人に功あるも念(おも)うべからず。而(しか)るに過ちは則ち念わざるべからず。人我れに恩あらば忘れるべからず、而るに、怨みは則ち忘れざるべからず。

[原文の語訳]
他人に施したと善行は忘れ、しかしかけた迷惑は忘れてはならない。他人か

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「ほどほどがいい」花看半開、酒飲微酔

花は半開を看て、酒は微酔に飲む
―花看半開、酒飲微酔―

[原文](菜根譚)
花看半開、酒飲微酔。此中大佳趣。若至爛漫酕醄、便成悪境矣。履盈満者、宜思之。

[書き下し文]
花は半開を看て、酒は微酔に飲む。此の中(うち)に大いに佳趣有り。若し若至爛漫酕醄(らんまんぼうとう)に至らば、便(すなわ)ち悪境を成す。盈満(えいまん)を履(ふ)む者、宜しく之を思うべし。

[原文の語訳]
花は五分咲きの頃に

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「じっくり構える」伏久者飛必高

伏すこと久しき者は、飛ぶこと必ず高し
―伏久者飛必高―

[原文](菜根譚 後集)
伏久者飛必高。開先者、謝独早。

[書き下し文]
伏すこと久しき者、飛ぶこと必ず高し。開くこと先なる者は、謝ること独り早し。

[原文の語訳]
長く力を蓄えていた者は、飛び立つと必ず高く舞い上がる。先に開花した者は、一人散るのも早い

[解釈]
人には比較的大器晩成型な人と早熟型な人がいます。そこで自分で自分は大器

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「良い加減の思いやりを」清能有容、仁能善断

清にしてよく容るるあり、仁にしてよく断を善くす
―清能有容、仁能善断―

[原文](菜根譚 前集)
清能有容、仁能善断。明不傷察、直不過矯。是謂蜜餞不甜、海味不鹹、纔是懿徳。

[書き下し文]
清にしてよく容(い)るるあり、仁にしてよく断を善くす。明なるも察を傷つけず、直なるも矯に過ぎず。是れを蜜餞(みつせん)甜(あま)からず、海味(かいみ)鹹(から)からずと謂う。纔(わず)かに是れ懿徳(いとく)

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