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児童虐待について

詳細は記事末部にあります!

明日、児童虐待予防活動を始めて、今素直に感じている違和感やモヤモヤしたものをみなさんと分かち合いたいなと思います。

当日うまく話せるか分からないので先に、今思うこと・感じること(葛藤)をここに書いておこうと思います。

児童虐待を未然に防ぎたい!制度をつくりたい!

一昨年から実態調査研究を行なったりしてきましたが、大きいところでいうと過去〜虐待が終了(解消)されるまでのケースを集め、病気の診断と同じくリスクのある要素を特定して、そこに必要な薬や処置を行う。要するに虐待する可能性をなるべく早い段階で評価し、点数・可視化して必要な支援・サービスに繋げたりする。という「親子への補償制度」をつくるためのデータベースを信頼のおけるメンバーやそのほか関係者と共に作ろうと思っていました。かつての介護制度と同じように。個人(家)の問題を社会の問題に変えていく。なぜ介護だけ制度があるのだろう。親子が抱えるリスクに対して補償できる制度があればいいのにと思っていました。

制度があればそれでいいのだろうか。

今、それでいいのだろうか。と揺れています。「制度」があれば僕も含め、ヒアリングをさせていただいた当事者の方々、そしてその家族・家庭が果たして癒やされるのだろうか。彼らの痛みや苦しみに寄り添えるのだろうか。ただただ聴くということは叶わないのだろうかと。僕の中で答えを今出すことができません。見つめていきたいです。

救ってくれたのは制度ではなく、人

僕がお世話になった方々は
非公式で、支援者でもなく、
要するに普通の人です。
きっと大人にとっては
面倒な人です。(すみません。)
僕を守ってくれたのは、
僕を癒してくれたのは、
僕を評価せずに、
僕のまま、
僕が語れるようになるまで
ずっーとずっーと
待ってくれた人たちです。
待ってたとも言いません。
そのままでいいと。
僕の気持ちを永久に
支配・管理しない人たちです。

科学的根拠はありません。これは僕の心証です。

今時点では児童虐待(対応件数)が減ることはない

児童虐待の「相談対応件数」も増えていますが、誤解を恐れずに言うと、これは今時点では減ることがないでしょう。データやグラフを見るのが得意な方はご存知かもしれませんが、児童虐待の定義の追加、児童福祉法の改正、通報の義務化、189ダイヤルの設置など・・・通報や相談が当然増えます。というより、これは背景に、虐待が家庭の中で起こり、発見されにくい。また当事者・加害者も認知していない(あるいは否認する)ということがあり、慢性化・長期化(その日常が当たり前になってしまう。)ということを少しでも多く、早期に発見できるよう、重症化しないようにしていくためだと解釈しています。また必要な支援をいち早く届け、親御さん、そして子ども(権利)を守るために働きかけるためでもあります。

今起きていること

その一方で通報を恐れて、子どもを泣かせてはいけないと苦しんだり、孤立した親御さん自身が自死したり、精神疾患になったりするケースもあります。後天的に発達障害になるケースも伺っています。誤報もあり、また通報されるのではないかと怯えている人がいることも僕は忘れません。自分で頑張らないと!と真面目なお母さんが潰れていくのも・・・・。そういうことが同時に起きています。事件だけではなく、至る所で孤立したり無力化されるケースがあるのです。

では「子どもが死んでもいいのか!」という声がありそうですが、そういうことを言いたいのではないのです。できるかぎりいろんな分野、年齢、性差を超えてこの問題をいろんな方と見つめていきたいというスタンスです。これは子育ての問題には留まりません。

調査をする中で、いろんな人の生い立ちや背景から感じるものがありました。みんな様々な背景を抱えてその「複雑さ」の中で生きています。でも頼れなかったし、頼らなかったのです。それが制度があればよかったのか。「AすればBになる」という単純なことではなかったのです。

予防と防止の違いは省略しますが、児童虐待だけでなく、問題にはグラデーションがあります。そこに制度や法律は手段や道具でしかなく、万能ではないと思っています。だからこそ慎重に考えていきたいです。事を急ぐと失ってしまう「何か」が僕の中にあります。ものすごく大事なことが。

逆に疑わしきは罰せよ!という社会を後押しして、次世代がさらに息が詰まってしまうような世界を僕は作りたくないのです。加担したくないのです。

実際に僕も子育てをしながら息が詰まりそうなことがあります。この「居心地の悪さ・違和感」を今は言葉にできません。でも僕はそれが言える人や環境がある。それが無かったらとてもじゃないですが、子どもの欲求や要求に応え切れないでしょう。自分の欲求や感情も抑え込んでいますから。それが当たり前になる社会にはなってほしくないです。今の気持ち、言葉にできない何か。違和感でも!大事にしたいのです。

全然まとまっていませんが今の気持ちはもう少し自分の周りで起きていることを感じて見つめていきたいなと思っています。そして何ができるのか。手が届く、声が聞こえる人たちへ。

実践して、調査をして、振り返り改めて、近づいては遠のき、どうしたもんかと葛藤する。情けないなと落ちる時の方が多いです(苦笑 

でも見つめていきたい。
共に生きていくために。
生きるのって面白いんだから。

明日はいろんな方の視野や知見をお借りしながらきっと濃い時間になると思っています。

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6/16(木)18時から
児童虐待はなぜ減らない?
~児童虐待を防ぐための攻めの予防とは?~

◆開催日時6/16(木)18:00-19:30
◆開催場所:ウィンクあいち904((※愛知県産業労働センター)
◆参加費:無料
◆申込は下記
https://forms.gle/QQ58QNQA6UUtRk178

なるかわしんご(子はたからプロジェクト・絵本作家)
冨田正美(虐待防止活動家)
田島まいこ(参議員議員)

コーディネーター
毛受芳高

サポートを糧にもっと面白く楽しくなるような創作や活動に変えていきます!(子育て支援・児童虐待予防、子どもに関わる分野での活動資金やえほんなど創作活動に当てていきます。)