クリスマスの過ごし方
今年も12月24日と25日が近づいてきました。私にとってこれらの日は特別な日です。第二の故郷である高森草庵に帰る日と決めているからです。
12月25日はクリスマスです。日本語では降誕祭と言います。イエス・キリストがこの世に肉体を持って生まれた日とされています。(イエスが馬小屋で産まれたという伝説が本当なら、まともな暖房器具の無い昔の真冬の12月25日に出産できるわけないだろ、というマジレスは止めてください)
私は高森草庵に滞在していた時、人生で初めてちゃんとしたクリスマスを経験しました。高森草庵はカトリックの修道院のような場なので、カトリック式でクリスマスのお祝いがあります。
具体的にはまず24日の夜23時にお御堂でクリスマスミサ(祭儀)を行います。ミサは通常のミサより長く、神父さんのクリスマスにちなんだお話や、クリスマスに相応しい箇所の聖書の朗読があり、最後に聖体拝領(イエスの肉を模したパンとイエスの血を模したワインをミサ参加者全員がいただくもの)をします。
その後、母屋に集まり、持ち寄ったパンなどを参加者で分け合ってお祝いをします。
25日の昼にもまたミサを行い、その後、母屋で昼食を取りながらみなでお祝いをします。
24日だけ、あるいは25日だけに参加する方もいらっしゃいます。
私はそれまで、世間一般でされているクリスマスの過ごし方しか知らなかったので、本式のクリスマスを経験して感銘を受けました。
ミサ(祭儀)は厳かです。神父さんの儀式の言葉やシスターたちの聖書を読む声以外は音もなく、しわぶきひとつあげることさえ憚られる雰囲気です。
参加者の方々がイエス・キリストを想い、深くお祈りしながらミサに参加されているのが伝わってきました。
そして深夜のミサが終わった後、みんなが持ちよったパンなどで慎ましやかにお祝いをするのも非常に美しい光景でした。
今のようにキリスト教が世界宗教になり、豪奢になる前の、原始キリスト教とでもいうべき、イエスを慕っていた人たちの素朴で慎ましい集いの姿がそこにあるかのように幻視してしまいました。
私はクリスチャンではなく、洗礼も受けていないため、その方々と同じリアリティを持ってでイエスの誕生を祝うことはできませんが、慕う方たちの集いの温かさには癒されます。
カトリックではなくプロテスタントの教会だと、クリスマスのお祝いもにぎやかだと聞きます。
みなさんも縁があれば、近くの教会でクリスマスのお祝いに参加してみてはいかがでしょうか。ノンクリスチャンの方でも受け入れてくださる教会はあると思います。
私は高森草庵で初めてクリスマスミサに預かってから、毎年クリスマスは高森草庵で過ごすことに決めています。仕事や金銭的都合で長野まで行けなかった年はありますが、それ以外の年は高森草庵で過ごしています。
今も電車に乗って長野県に向かっています。年に一度、みんなと一緒にクリスマスミサとミサ後のお祝いに参加できるのが楽しみです。
懐かしい人たちに会いに行ってきます。
本日は以上です。スキやコメントいただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!