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横山成人
2022年2月7日 00:07
それでは君主と将軍の関係を見ていきましょう。ここで述べられの両者の関係は「謀攻」の現場、自国の城の中での関係について述べております。将軍が、軍隊を率いて戦場に赴いている時は、君主の干渉は多くありません。君主と将軍が密接であれば国は強くなり、隙間があれば国は弱くなります。夫れ将とは国の輔(たすけ)なり。輔周(しゅう)なれば則ち国は必ず強く、輔隙(すき)あれば則ち国は必ず弱し。将軍とは「
2022年2月6日 20:59
謀攻篇の冒頭にある一節を解説します。この一節は、攻撃対象の順番を教えてくれます。一般的な解釈は、下になります。「謀」・・・我が国を攻撃しようとする意図「交」・・・同盟関係「軍」・・・敵の軍隊「城」・・・敵の城「軍」、「城」と直接的な軍事行動になるほど、我が法の被害も多くなります。そういう意味で「謀」や「交」を攻めるべきで、「軍」「城」を責めてはいけないという訳です。この一節は、
2022年2月6日 17:40
前回(13)では「全き」の意味を追求していきました。次は「孫子」の一つの特徴を紹介しましょう。「孫子」の中に出てくる「勝」という字には、二つの使い方があります。一つ目は「全き」による勝利を「勝」と言い、もう一つは、敵軍を「破る」、撃破する勝利です。同じように「勝」と書かれていても、それは「全き」によるのか、「破る」によるのか意味合いが違う訳です。これまでの「孫子」の研究家(訳者)のほ
2022年2月6日 17:19
東洋哲学のキーワードの中で「全」「全き」という字は、すべてという意味以上の深い世界がある。この世界のすべては完璧で何一つ欠けているものはなく、すべてが美しく正しいと、偉大な説学者たちは、世界をそのように見た。また「全」という字には、「サムシンググレート」や「アカシックレコード」、仏教の「阿頼耶識」、心理学の「超意識」、量子力学の「ゼロポイントフィールド」、純粋倫理の「幽界」、東洋思想の「道(タ
2022年1月28日 12:32
【現代訳】 孫子は言う。「おおよそ用兵の原則は、敵国を傷つけることなく降伏させるのが最上の手段であり、敵国を滅亡させるのは次善の手段であると。同じように敵の「軍」(一万二千五百人)を傷つけることなく降伏させるのがより良い手段であり、敵の「軍」を撃破するのは次善の手段であると。同じように敵の「旅」(五百人)を傷つけることなく降伏させることはより良い手段であり、敵の「旅」を撃破するのは次善の手段であ