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#06 個を大切にすることが組織力最大化に繋がる

個人と組織の能力を最大化し、物語を共に創る伴走者、ナラティブサポートの上村です。


岡山の素晴らしい企業 フジワラテクノアート様

引き続き岡山放浪記です。岡山県の醸造機械(日本酒等を作るための設備)を製造販売している株式会社フジワラテクノアート様に訪問してきました。

藤原加奈副社長から歴史、取組についてお話いただいた後、工場見学、社内見学をさせていただきました。先代(お父様)が不慮の事故でお亡くなりになられ、専業主婦であったお母様が急遽、後を継がれ、娘さんであった現副社長も数年後に家業に戻られ、お母さまと従業員の皆さんと二人三脚で苦難を乗り越え企業として成長されたお話には心を動かす物語があり、学ぶ事がたくさんありました。

女性社員の7割が管理職志向であることや、DXの取り組みでも賞を受賞されるなど、業界、地域を牽引する素晴らしい企業様でした。ベンチマークさせていただいて「個を大切にする」事が組織力を強くしていると感じました。それが上滑りした言葉ではなく、本気で実践されているという印象でした。そんな事を少しまとめてみたいと思います。

女性社員の活躍についての特集

DXに関する記事


対話による気付き~女性は本当は働きたかった~

先述しましたが管理職になりたいと思っている女性の割合が7割と先ほどお伝えしましたが、それは男性の意識改革から着手されたようです。女性とも対話してしっかりと話を聞いてみると「帰りたくて帰っているのではなく家庭との両立をしなくてはいけないからであって、むしろ男性が羨ましく自分達ももっと仕事を楽しみたいし、しっかりとしたい」という女性が多いという事が分かったようです。そのような事実を対話をもって共有出来た事によって男性も感謝の気持ちが生まれてお互いに率直に意見を言いあえる関係性になったようです。

若者からシニアまで

150名を越える従業員さんが入る中で従業員の半分は30代以下という非常に若い会社で2015年以降に様々な人事制度も整えていかれました。その中でシニア世代が評価軸に載っていないとモチベーションの低下に繋がっている事が分かり、シニア世代にもモチベーションが保てるような評価制度も構築されたという話もされており、全方位に向けて個を大切にされていました。

2050年ビジョンと個人ビジョン

「醸造を原点に、世界で微生物インダストリーを共創」という2050年ビジョンを掲げておられます。

素晴らしいと感じたのは個人のビジョンとしてそれぞれの分野で「何のプロフェッショナルになるか?」という事を言葉にしてそれを全員で共有されているという事でした。個人がどのようなスキルや想いを持っているかという事が理解できるとても良い取組だと感じました。こういったビジョンやバリューの言語化をトップダウンではなく従業員とワークショップ形式で作られているとの事で、個の想いもしっかりと詰まったビジョンという事が非常に重要ですね。

細やかな気配り

工場見学の後には席に岡山名物のきびだんごが置かれており、こういった細やかな気配りも嬉しいですね。現社長が「皆のお母さんのような存在でいる」という事を訪問時の冒頭に見せていただいた動画でおっしゃっていました。3時間という時間があっという間で短く感じたのはそのような実家のような安心感がそうさせたのかもしれません。

個の物語の集約が組織の物語

個人の物語の集合体が組織の物語であって、それぞれが自分の物語を主体的に生きる事が出来ると組織の物語も明るくなっていく。というふうに私は考えているのですが、フジワラテクノアート様を見て、その考えは間違いなかったと改めて思いました。

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