見出し画像

#86 メタモデル

個人と組織の能力を最大化し、
物語を共に創る伴走者、
ナラティブサポートの上村です。


昨日の投稿

昨日は脳のフィルターがもたらす3つの悪影響をご紹介しました。

削除:自分の関心のある情報を優先的に選択
一般化:経験をパターン化して全てに当てはめる
歪曲:自分の都合のいいように意味づけ、解釈をおこなう

メタモデル

このコミュニケーションにおいて欠落された情報を系統化したものを、メタモデルと言います。そのメタモデルの12のパターンとそれに対する質問例を今回はご紹介します。

1.指示指標:具体的に何を指示しているのか削除されている
具体例:「あれをしておいて」「彼らがそう言っていたんだ」
質問例:「あれって何?」「正確にはどんな事を言っていたの?」

2.不特定動詞:特定の行動がどのように行われているか具体的に分からない
具体例:「明日までにまとめておいて」「上手くやっておいて」
質問例:「まとめるとはどういうこと?」「具体的に何をするの?」

3.比較:比較対象が省略されている
具体例:「これは非常に高価ですね」「これは非常に難しいですね」
質問例:「何を基準に?」「何と比べて?」

4.判断:評価、判断基準が削除されている
具体例:「私はいつも何をやってもダメなんです」「あいつはいつもダメなんだ」
質問例:「誰が判断しているの?」「何と比べて?」「具体的には?」

5.名詞化:プロセスや状態が省略されている。
具体例:「不安なんです」「成功しました」
質問例:「どのように不安?」「具体的にはどういうこと?」

6.可能性の叙法助動詞:可能性について限界があると一般化「~できない」
具体例:「上手に人に教えることができない」
質問例:「何がそう思わせるの?」「もしできたらどうなる?」

7.必要性の叙法助動詞:規範について制限があると一般化「~すべき」
具体例:「私があの人の面倒を見なくてはいけない」
質問例:「もしそれをすると/しないとどうなるの?」

8.普遍的数量詞:例外がないと一般化
具体例:「必ず失敗をする」(いつも、みんな、全て)
質問例:「本当にいつも?」「今まで例外はなかった?」

9.複合等価:2つの異なる文章(A=B)がイコールと歪曲
具体例:「あの人はいつも約束を断る(ということは)私の事を嫌いなんだ」
質問例:「約束を断る事が嫌いという事を意味するのはなぜ?」

10.前提:何かの前提が隠されている
具体例:「最近の音楽は響かないよね(自分達の若い時は心に響いていた)」
質問例:「どうしてそう思うの?」

11.因果関係:因果関係があることが前提にある
具体例:「お金がないから幸せになれない」
質問例:「具体的にお金がない事が幸せになれない原因になっていることは?」

12.憶測:他の人の気持ち、考え方を分かると決めつけている
具体例:「あの人はどうせ私の事を嫌いなんだ」
質問例:「どうしてそう思うのですか?」

まとめ

基本的に、「具体的には?」と抽象を具体化する質問と「どうして?なぜ?」という狭い目線を広げる質問の2パターンの質問で削除、一般化、歪曲されたものを回復させていきます。

次回この質問について詳しくお伝えします。

ご案内

コーチングやワークショップを活かして経営者、リーダーの皆さまの行動変容、能力開発従業員の方々の主体性、やる気の向上等を提供しております。
ご興味のある方はこちらからお問い合わせください。
https://www.narrativesupport.jp/

無料メルマガを始めました。
週1回の配信を予定しています。
noteの記事からの引用や抜粋が多いですが
週1回定期的にお知らせがあってもいいかなという方は
こちらからご登録ください。
https://my936p.com/p/r/3E2h2eN2

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?