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2018年3月23日公開セミナーレポート⑫「売れる店長だけが知っている店舗目標売上達成の技術」

前に大手の国際空港で研修した時に、ABCマートの店長さんが研修に来てくださったんです。本社の人に聞いたら、その店長さんは販売力高く、関東圏内でも優秀な方で、旅行に行く前に靴を買いに来る人の話を聞いて、なるほどって思いました。

そのお店では、靴を買ってそのまま履いて行っちゃうお客様がいるので、その店長さんは現状確認のためにどの観光地に行くかを聞いてたんですよ。「○○に行くんです。」
「どういう靴を履いて行こうと思っていますか?」
「普通にヒールで行こうと思ってます。」

ここで気づいてないことに気付かせるわけです。
「石畳が多いんで、ヒールだとハマっちゃいますよ」
「雨が降ると滑りやすいですよ」
「この一週間の天候ご覧になりました?今、見てみましょうか…雨降りますね、ヒールだと滑りやすいので、こっちの靴の方がいいですよ。」とか。

こう言われたら、たぶんそれ買いますよね。お客様は「雨降ったら確かに…」、「石畳のことなんか全然気にしてなかった…」って気づかされたわけです。

すごいって思いました。
ボクが現役の時にこれはできなかっただろうなって。

こういうことは情報があれば提案できます。だから大事なことは、商品知識を高めることはもちろん、周辺知識も身に付けることです。
お客様が選ぼうと思っている靴がベストかどうか、疑いの目を持って見てあげて、現状確認をして、それでしたらこっちの商品の方がって比較するわけです。

「お客様、今これを選ぼうとしていますけど、これを履いて行ったらこういうことってあり得ないですか?」
「言われてみたら、確かにあり得ますね。」
「だったらこっちの方がいいですよ、なぜなら…」って、ここで商品説明をするんですよ。商品説明はいつだって最後なんです。でも、売れない人は最初に商品説明をしちゃうわけです。だから売れない。

こういう接客をするには、その背景となる情報が必要です。それはちゃんと仕入れないといけなくて、その店長さんにどうやって情報を入手してるかを聞いたら、地球の歩き方を国別に買って読むって言ってました。

保険業界もそうですよね。保険の商品のサービスの知識は身につけなきゃいけないですけど、同じように大事なのは40代の生活習慣病の発症リスクが何%とか。30代の女性のガンの発症率とか。そういう周辺の知識があって、初めて自分たちの持ってる商品知識が生きてくるわけです。

皆さんの業界にはどんな周辺の知識が考えられるか。
ボクは靴ですけど、周辺は靴だけじゃないです。
どういうシチュエーションに履くかです。

ボクのお店はファミリー層が多かったんで、たまごクラブ、ひよこクラブを定期購読してました。例えば、お腹に赤ちゃんがいるお客様に、
「今は6か月くらいですか?これからお腹が大きくなると、かがむのも大変になりますよ。そうなってから靴屋さんに行くのはしんどいと思うんですよ。」
「言われてみれば確かに。」
「だから今のうちから、スリッポンタイプの靴をお履きいただいた方が、楽だと思いますよ。」
「じゃあ、そうします。」

「紐靴しんどいなー。そろそろ買いに行かなきゃ、でもお腹も大きいし重いし、動くのも大変だし。」ってなったら靴屋に行くのも大変です。
それを未然に防ぐには、たまごクラブ、ひよこクラブを読んでおく必要があり、そうすることで最適な接客ができる。
気づいてないことに気付かせてあげられるんです。

皆さんも、ご自身のお仕事の周辺にはどんな知識があるのか、まず考えてみてください。
そしてお客様が選んでいる商品に疑いの目を向け
自分が売りたい、こっちの方がいいと思う商品と比較をする
その中で商品にどんな価値があるかを見出し、現状確認の質問を挟みます。
その後に潜在ニーズを引き出す質問をして、「確かに」っていう言葉が生まれたら、裏付けるための商品説明をするわけです。

いきなり商品説明されてもお客様はいらないってなります。
必要性の認識をしてもらわないといけないんです。現時点ではニーズがないんですよ。だから潜在ニーズを引き出してあげないといけなくて、そのための質問を考えていく必要があるんです。

商品を説明するだけなら説明員で、販売員じゃない。
販売員は、お客様が気づいてないことに気付かせられる人です。カウンセリングでも何でもそうですが、本人が気づいてないことに気付かせるために相手がいるわけです。
今後は、その人から買う価値、そのお店から買う価値、その人じゃなきゃいけない、そのお店じゃなきゃいけない理由を作っていく必要があります。

皆さんに何をしていただきたいかと言うと、
大事なことは積み木方式でお客様を増やしていく、
そのためには飽きさせないための企画作りをして、接客の部分では気づいてないことに気付かせてあげる
これが今後販売員に求められます。今までの既存のビジネスモデルでは、いずれどの業界もネットに食われるんで、同じことをやっていたら絶対にダメです。

そのお店を利用する理由、その人から購入する理由、人を介することに強烈な動機づけがないと、どんどんネットサービスに持って行かれます。保険も今はネットです。どんどんそうなって行きます。「ウチの業界は関係ないし。」と思っていたところが足元すくわれる時代です。
やばいどうしよう…ってなってからじゃ遅いんで、今のうちからコミュニティを形成していくこと、ファンを増やしていくということ。是非この視点を持っていただいて、売れるお店づくりをしていただきたいと思います。
今日のセミナーは以上です。どうもありがとうございました。

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今回で3月23日のセミナーレポートは終了となります。
お読みいただき、ありがとうございました。
次回から5月のセミナーの連載を始めますので、お付き合いいただけたら幸いです。

成田直人さんのセミナーで学んだことは、実践すれば必ず成果として現れます。「こんなに頑張ってるのに」「忙しくて時間が…」「もっといいやり方を模索したい」と思う方、是非オンラインサロンで一緒に学びましょう。

レポート担当:柴田(junx2)

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