見出し画像

2018年5月9日公開セミナーレポート③「客単価を上げて超高収益店舗を創る方法」

ABC マート働いていた時、ほとんどの人が防水スプレー(アメダス2000)を持ってました。ボクは今も持ってます。常備しておきたい醤油と同じで絶対必要なんです。防水スプレーかけておけば、汚れもつかないし水も入ってこない。いいことずくめですしね。

でも、当時ABC マートで働いていたメンバーは防水スプレーの価値はわかっていても、その価値をお客様に伝えるのが上手でない人たちが多かったです。なぜかというと靴を決めた後に売ろうとしてたからです。購入する靴を決めた後に「お会計はこちらです。よろしければ防水スプレーもご一緒にいかがですか?」って言っても、お客様は靴を買ったことで満足しているんで、追加で購入を促されることに嫌悪感を抱きます。

必要のないタイミングで、必要のない商品を、必要ないのにゴリ押しされることの不快さ。

洋服屋でもありますよね、「ご一緒にパンツはいかがですか?」、「いらねーよ」ってなるじゃないですか。トータルコーディネートして欲しいなら、Tシャツ買いに来たお客様にTシャツ売っちゃいけないんです。
「どこに着ていく洋服をお探しですか?」って聞かなきゃいけない。そしてこんな話に持ちこみたいんです。

「お客様のタンスの状況をお聞かせいただけますか。そこに合うT シャツを私も選びたいと思いますので。」
「こういうパンツ中心に持ってます。」
「そうですか T シャツはどのようなものを選ばれようと思ってますか?」
「こういうテイストの方がいいんですけども」
「それでしたら、例えばハイキングとかに行かれた場合、今お持ちのパンツよりも、ストレッチ素材が入ってるパンツの方が絶対いいと思います。」

そう言われたら、「ストレッチのパンツもはいてみようかな」ってなるじゃないですか。
だけど「この T シャツにします」、「ありがとうございます」の後に、「ご一緒にパンツいかがですか?」って言われても、「いいです」ってなっちゃうんですよ。だから、大きく(風呂敷を広げる)取らないといけないんです。

例えば、
家具屋さんに照明を買いに来た時に、照明を売っちゃいけないんです。
「どんなお部屋に飾る照明をお探しですか?間取り教えてください。」って大きく取るんですよ。間取りを聞けば、照明が付くことでお部屋がどうなるかが想像できるじゃないですか。
「テーブルが地味な色なんで、このライトの明るさだと色味はだいぶ変わりますね。それでしたら明るいテーブルの方が見栄えもいいですし、せっかく新しく照明を購入されるのですから、他の部分も少し見直してはいかがでしょう? この白いテーブルであれば、カーペットはこういう色の方がいいと思いますが、ご自宅のカーペットと比べてみてどうですか?」って。

そうすると「ちょっとダサいな、うちのカーペット」ってなるわけです。
そうなればテーブルとカーペットも売れますし、そこまで行くとすごく仲良くなれます。「ソファーも一緒に見てもらっていい?」って。他の商品に派生していきますし、もう一度来店してくれるわけです。

だって、テーブルとカーペットと照明は変わっても、他のものは何も変わってないわけです。カーテンも汚いし、ソファーも汚れているし、センターテーブルが汚れていれば、「AV ボードも替える?」ってなります。そしたらまた呼んでもらえます。
なので、客単価を上げていくには、広く取ることがすごく大事です。家具店なら間取りを聞くことが広くとることになります。

例えば、ドラッグストアに「風邪引いたんです」って来たら、薬を売っちゃダメです。お客様がなぜ病院に行けないかという理由を聞いてください。

ドラッグストアのトレーニングをしていた時にずっとそのことを言っていて、「お仕事柄お忙しくて、病院に行く時間も取れませんよね。今回は薬で治しますが、薬に頼らず風邪をひかない強い体を手に入れたいですよね。」って言って、さっきの養〇酒の倍くらいの価格の商品を出すわけです。

できる限り広く取ってください。お客様が欲しいものにピンポイントに合わせてしまったら、点でビジネスが終わっちゃう。広く取れば、売り方のバリエーションも豊かになるし、単価も自然と上がっていきます。

「どうなさいました?」
「ちょっと風邪引いちゃいまして」
「風邪ひかない強い体手に入れたいですよね?」
これは潜在ニーズですよね。潜在ニーズを顕在化させることができれば、お客様は色々な商品を購入してくれます。

よくあるのが、“失われた売上”。家に帰って「のど飴買うの忘れた」、「マスク買うの忘れた」ってコンビニで買うじゃないですか。これをボクは“失われた売上“って呼んでいて、本当は全部一度に買えるはずのもの。これはヒアリングが足りなかったんです。広く取ればヒアリングの領域も広がるので、見落としにくくもなるんです。ドラッグストアなら健康的な生活に焦点を当てるわけです。

「これどういう商品なんですか?」って聞かれて、
「これ、こういう商品なんです」って言っちゃダメです。
「どういう商品お探しですか?」、「どんな目的でご来店されました?」
絶対に広く取らないといけない。ピンポイントでセールスは絶対にしない。これが鉄則です。
これはどんなお仕事においても言えることで、お客様の要望を鵜呑みにしない。もっと広く取って見落としているところがないかをきっちりとヒアリングしていく。これがすごく重要です。

大切なことは現状確認した上で、潜在ニーズを引き出す質問を重ねていくこと。そして潜在ニーズが引き出された時に、”言われてみればそうだな”、”確かに”ってなったら商品説明をするんですよ。商品説明はいつだって最後なんです。

次回④は、受講生の質疑応答の話をお届けします。

レポート担当:柴田(junx2)

成田直人オンラインサロン詳細はこちらをクリックしてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?