嗚呼、読書という荒野。
チリヘ行く飛行機の中では、本をむさぼり読みました。kindleunlimited対象の本であれば、月980円で読み放題、なんと海外でもOKなんですよ!
ということで、今回読了した「読書という荒野」を紹介します。
この本はkindleunlimited対象で無ければ、読んでなかったでしょう。
著者の見城氏は幻冬舎で有名ですし、abemaTVの徹の部屋も見たことがあって、そこそこ興味はあったのですが、買って読むほどではありませんでしたから。
正直なところ、私が感想を述べるのがおこがましく感じるほどの熱量と著者の強面ぶりに圧倒されました。
読書というよりも著者の自叙伝という意味合いの方が強く、著者の生い立ち、コンプレックス、仕事術、交友関係、人生観が赤裸々に描かれています。
著者は御年68歳、価値観の部分では、昭和の猛烈サラリーマンらしさが出ていて、ジェネレーションギャップを少し感じるものの、それを忘れさせてくれるほどの文芸作品への純粋無垢な愛情、それを仕事にしても全くブレない芯の強さ、突っ走り続ける体力と気力、それを支える強靭な人生観。そして、その人生観は、他人の人生を共有するほどに読込んで、思索にふけった読書体験からくるものだと教えてくれます。
著者は出版業界の革命児と呼ばれていますが、仕事へのとんでもない情熱と、若いうちから角川春樹氏に師事出来た運の良さと、彼を時代の寵児へと押し上げた数々の出会いを知ることで、妙に納得してしまうところがあります。
また、本作を編集したのは、今最も有名な編集者であろう箕輪厚介氏であるというところが、また考えさせられます。箕輪氏はもとは幻冬舎の社員でしたし、本書を書いた理由に、次世代への継承という意味合いもあるのかも知れません。
私はアラフォー世代ですが、まだまだ、もっともっと、アグレッシブに残りの人生を挑戦しないといけないと、後押ししてくれる一作でした。