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育児と「はじめに」

今回は、執筆中の育休に関する本の「はじめに」の部分です。(大幅に変更していく可能性もありますが)

過去の自分が読みたかった文章を、という視点を心がけました。よければお読みください。

なぜパパは10日間の育休を取らないのか?
〜家族の幸せの見つけ方、育て方〜


はじめに

「もう少し家族との時間を大切にすればよかった」末期患者と接する看護師がよく聞く言葉です。そんなことは分かっている、しかし現実には仕事が忙しくてそれどころじゃない、という人も多いでしょう。

実際、私も第一子と第二子が生まれたときは仕事が「忙しい」と思い込んでいたため、仕事を休んでまで妻や子どもをサポートする、なんてことはしませんでした。

というよりも、そもそも仕事を休んでまで子育てをするという発想自体がありませんでした。しかし、第三子の妊娠が分かったとき、それまでの家族との関わり方や家族との時間について、深く考えるようになりました。

「本当に、今のような家族との関わり方でいいのだろうか」朝、子どもたちが目覚める前に仕事に行き、夜、子どもたちが寝静まった後に帰ってくる。

土日も少しは関わりたい気持ちもあるけれど、持ち帰った仕事が残っていたり、平日の睡眠不足を補うために昼過ぎままで寝てしまう。そんな生活をいつまで続けていくのだろう。

仕事を優先し、残った時間で妻や子どもたちと関わる人生。こんな人生を、私は望んでいるのだろうか。

「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」スティーブ・ジョブズは30年間毎日、この言葉を鏡に向かって語り続けたそうです。

この話を聞いて私も自分自身に問いかけてみました。「今日が人生最後の日だとしたら、家族と過ごすより仕事を優先するだろうか?」と。

もちろん、今日はおそらく人生最後の日ではないでしょうし、生きていくためには先立つもの(お金)が必要です。とはいえ、子どもと過ごせる時間が限られている、と言うのもまた事実です。

その人生の中でも限られた時間を、家族とどう関わるか。そのことに正面から向き合う必要がある。そして家族との関わり方を真剣に考えた結果、今まで通りの生活が最適解(家族全体の幸せを最大化できる生き方)だと結論づけたのであれば、自信をもって今の生き方を続けられます。

しかし、もし、深く考えずに今の生活を送っているのであれば、人生最後の日に後悔するかもしれません。

私は幸いなことに、3人目が生まれるタイミングでようやく、家族との関わり方を真剣に考えるようになりました。そして家族の幸せを最大化する方法として育児休業(以下、育休)を取得しました。

もちろん、育休を取った人全員が幸せになれるとは言い切れません。とは言え、育休を取得したことで、家族との関わり方を考え、家族全体の幸せを最大化させた人もいるのも事実です。

ただ、男性で育休を取得する人はまだまだ少数派です。だからこそ、育休を取るか取らないかで悩む人が少なくありません。私も同じように悩んだ一人なのですが、考えれば考えるほど、「何に悩んでいるか?」が分からなくなりました。

そして悩みながら思い切って育休を取った後、同じように育休を取った多くのパパたちと話していてあることに、気がつきました。

それは「育休を取るかどうかで悩んでいるつもりだったが、実は、家族との向き合い方をどうするかで悩んでいた」ということです。

なので本書では、多くの育休パパと話して分かった「家族の幸せの見つけ方や育て方」について解説していきます。

この本を通して、自分を含めた家族全体がどのような幸せを望んでいるか、また見つけた幸せの形をどのように育てていくかを考えるきっかけにしていただければ幸いです。

#もさださ選手権

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