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The 5th Floor(東京都台東区・根津駅)

台東区は池之端、不忍池に近いこの地を訪れるのは初めて。地図に載っているのかいないのかわからないような細い路地が入り組んでいる町を彷徨いながら歩けばいつかたどり着く花園アレイという一見すると普通のマンション。入り口に看板が立っていないとわからないこの建物の5階で、東京藝術大学の展覧会と連動する形で展開されている。

エレベータがなくて階段で上るというのがなかなか骨の折れる道程だけれど、どうやらこの花園アレイ、ただの住居というよりもギャラリーの集合体といった趣の建物であるようで、部屋のいくつかはギャラリーっぽい雰囲気を出している。ほとんどが閉室中だったので覗きはしなかったものの、5階のギャラリーを起点に若いアーティストの発表の場なのかもしれない。

ギャラリーや工房があつまる

3つほどある部屋それぞれで異なる作家の展示を行なっている。会場の関係で東京藝術大学美術館には飾れなかったのか、どの部屋にもインスタレーションんが提示されており、そのうち2つではモニターを使用した表現を行なっている。ゆったり観ることができるという意味でこちらのギャラリーでの展示を選んだのかもしれない。

部屋の中が展示室

もっとも気になったのは最後の部屋にある果物の音。部屋に入った途端に酸味のある甘い匂いが。部屋の中央には多くの果物、そしてそこから伸びたコードはスピーカーへつながっており、スピーカーからは正体不明の音が流され続けている。トイレはなし。

腐敗し続ける果実

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