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武蔵野市立吉祥寺美術館(東京都武蔵野市・吉祥寺駅 土田圭介 心の灯り)

吉祥寺駅北口、コピス吉祥寺の中にある吉祥寺美術館。企画展として開催されていたのは土田圭介による鉛筆画展。

10Hから10Bまでの鉛筆を駆使してさまざまな線を重ねて緻密な描写をしており、スチームパンクを彷彿とさせるような幻想的な空間を生み出している。

子供の頃に読んだSFの本のような、どこか懐かしいような、それでいてワクワクするような作風の作品が多く、その作風からか、見学している人たちも若い年齢層が目立っている。

実はこの展示会、2020年4月にも行われていたものの、緊急なんとかのあおりが直撃して実質1週間ほどしか開催できなかったという。そしてようやく仕切り直しで開催できたという因縁がある。当時いつ明けるかもわからない世間の不安の中、土田圭介はそれを想いながら作品を描き上げており、それが今回は新作として展示されている。

『行方』と題されたその大作は、まるで方舟のようであり、闇の中身浮かび上がる光のようなコントラストが観る者に希望をもたらす。フロントには製作時の映像も放映されており、どのようにあの細かい絵を描いたのかもわかる。普段は撮影できないスペースだけれど今回は撮影もできるのがまたありがたい。

常設展示室の方では銅版画の浜口陽三記念室と木版画の萩原英雄記念室が変わらずにある。トイレはウォシュレット式。


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