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意味がわからないネーミングの意味

新潟生まれ新潟育ち、ブランディングプロデューサーの亀山です。

Narashika(ナラシカ)という屋号でフリーランスとして活動しています。

今日のテーマは、「意味がわからないネーミングの意味」について。

フジロックのように、イベントもファンがいれば立派なブランドだと思っています。

だから、イベント企画はブランディングでもあるわけです。

そして、イベント名を考えることは、ブランド名を考えるのと同じで、めちゃくちゃ大事。

ただでさえ、機能で差別化できなくなっている現代では、意味を違わせることが求められています。

かっこつけるなら、意味の再定義。

どうやって、感情を動かす意味をつくれるかがブランドづくりには求められています。

だから、最近亀山が考えたイベントのネーミングの事例も紹介しつつ、名前に意味を込めることについて一緒に考えてみましょう。

機能で真似できないものをつくりたい

20世紀は、物が不足していて不便な生活だったので、便利なものが山ほど生まれました。

かつて「三種の神器」とも言われた、白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機。

エアコン、空気清浄機、掃除機、扇風機、液晶テレビ、パソコン、スマホにいたるまでめちゃくちゃ便利なものが世に出回りました。#家電ばっかりが浮かんだ

で、実際に私達の生活は便利になったし豊かになりましたよね。

夏が暑くてもエアコンで快適に過ごせます。

スマホは動画をみたり、ショッピングできたり、世界中の人と繋がれたりします。

そんなふうに、物と情報が溢れているまじクソ便利な現代は、機能で差別化することが難しくなりました。

つまり、商品自体のクオリティが均一化してきました。

食材の流通網が発展して、ググればレシピが山ほど出てくるから、飲食店は料理を美味しくつくれる。

テクノロジーの進化で、電化製品はどこのメーカーも高性能。

自動車は超低燃費。

こんな現代では、もう機能で差別化はできないという前提が大切だと思っています。

つまり、軽い、薄い、早い、頑丈、大容量みたいな機能を競い続けるのはしんどいということ。

「昨日まで自分たちが一番だったのに、今日になったら他社に薄さで負けた」みたいなことが当たり前のように起きるわけですよね。

だから、少しぐらい不便でも愛される商品を作らないといけない。

つまり、ファンがいること。

ブランドです。

ネーミングにはどんな意味がある?

で、今日考えたいのはネーミング。

ブランドをつくる上で、ブランド名を考えることって結構あります。

他とかぶりたくないし、古くならないようにしたいし、覚えてもらいやすいようにもしたい。

そして、なんと言ってもそのブランドをつくろうとしている人たちの想いを詰め込みたい。

要は、ネーミングに意味をしっかり持たせたいんです。

デザインもそうですが、目指す方向や想い、条件を整理していくと「もう、これじゃん!」っていう問題を解くように作られたりします。

つまり、「これ以外考えられない」って思えるアイデアに出会える感じ。

ネーミングって言語としてのブランドの顔だから、中にいる人もお客さんも愛着が持てないとだめ。

だから、絶対に安易にはつけたくないんです。

亀山の屋号「Narashika(ナラシカ)」もそうです。

名刺交換するたびに「どういう意味なんですか?」って聞かれます。

そして「あなたナラではの魅力を、あなたにシカできない方法で発信して、ファンを増やしましょう」って答えてます。

それがNarashikaの意味です。

別にネーミングに正解不正解があるわけではありませんが、意味を込められるとブランドについて語れるんですよね。

例えば、「株式会社カメヤマ・ブランディング」とかだったら、Narashikaのような「どういう意味ですか?」みたいな会話は生まれないはず。

そして、他のブランディングの企業さんと同じカテゴリーに入れられてしまう。

それは絶対に避けたい。

だから、すぐに意味がわからくても意味のあるネーミングって大事だと思ってるんです。

インターネットやSNSが普及していない頃は、情報を得る術がありませんでしたが、今は個人がメディアを持てる時代。

鎖国の時代は終わりました。

地元だけで戦っているわけではなくて、競争相手は全国や世界。

要は、自分がつけたネーミングの比較対象になるのは、県外であり世界ということ。

それを考えると、海外の人にそのブランドを紹介する時に使うネーミングとして恥ずかしくないかは大事なポイントになるかもしれません。

それは、背伸びをするわけではなく、日本人らしさ、新潟らしさ、そのブランドらしさが表現されていて、「良い」ネーミングであるかどうか。

「新潟ひとつなぎ」に込めた想い

「ブランド」と聞くと、なにかしらの物を想像しやすい。

いわゆる「高級ブランド」と言われているような、バッグや靴といった商品だったり、車や家電製品のようなものだったり。

ですが、イベントもファンがいれば立派なブランドだと思います。

例えば、フジロックのファンは大勢いますよね。毎年通っている人も多い。

だから、イベント名にもしっかりと意味を込めたくなるんです。

機能よりも意味が大切な時代なので。

で、今現在進行中のイベント「新潟ひとつなぎ」もそのひとつ。

「新潟ひとつなぎ」っていう7文字だけ見ても、何のことだか全然わかりませんよね。

敢えてわかりやすく表現するなら、商店街復興イベントなんです。

でも、商店街復興イベント系の雰囲気をまとわせたくなかったんです。

商店街には何十年も前から商売をしている方々がいます。めちゃくちゃあたたかい雰囲気なんです。

スーパーやコンビニにはない「意味」が商店街にはある。

安くて良いものを買いたいなら、スーパーやコンビニの方が良いんだろうし、ネットでもいい。

でも、「多少値段が高くてもやっぱり商店街の〇〇さんから買いたい」っていうお客さんが実際にいるわけです。

それが商店街の魅力であり、存在している意味。

「そこに気づけたら新潟での暮らしがめっちゃ楽しくなるやん!」って思ったんです。

だから、人と人をつなぐイベントにしたいっていうアイデアが出てきた。

でも、今まで何十年にも渡って同じ場所で商売しているお店が、同じやり方でお客さんを呼ぼうとしてもやっぱりしんどい。

もちろん、安売りは本末転倒。

と考えた時に、コロナ禍で注目されている「マイクロツーリズム」がヒントになりました。

新潟県内の他の地域とコラボすることで、新しい価値が生まれるはずだと。

例えば、魚屋さんが鯵の干物を単品で売るよりも、地酒とセットで販売したほうがイベントでは手を出しやすい。

それができたら、魚屋さんも酒蔵さんのこともお客さんに知ってもらえます。

つまり、お互いに単品ではリーチできないお客さんに、コラボすることで届けることができる。

そこに新しい出会いが生まれる、

街と街がつながることで、人と人がつながる。

そのつながりが連鎖していったら、新潟をひとつにできるんじゃないかと。

要は、「ひとつなぎ」にできるじゃないかと思ったわけです。

コロナでどんよりしてしまっている今の状況を、イベントをきっかけに仕切り直したい。

遠くには行きづらい今だからこそ、地元の魅力に出会う人をもっと増やしたい。

そんな想いを「新潟ひとつなぎ」というイベントには込めています。

ちなみに、第1段は11月3日(火・祝)に阿賀町とのコラボで計画中です。

ぷらっと本町を会場に、美味しい料理にお酒、楽しい体験ブースなどを揃えてお待ちしています。

詳細はもうちょい待ってね。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました!



ブランディングプロデューサー
Narashika
亀山友貴



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