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ブラタモリ『正倉院』回 伝えるべきは熱意

NHKブラタモリ『正倉院』回 すごく面白かったです。

いちばん感銘を受けたのが、火事への備えのくだり。

正倉院に限りませんが、古代の木造建築の敵はなんといっても「火災」

戦争や失火、雷によってことごとく燃えてしまっています。

正倉院でも雷が直撃して、その痕が残っている、とは聞いてましたが、今回の放送で墨となってしまった部分が映されて、これはまじであぶなかったと。

ほんとに全部燃えちゃう所だったのだと驚きました。

放送では、その際に宝物を脱出させたと言ってましたけど、たしかに水をかけるより先に宝物を出さないと、びしょびしょになってしまったらそれだけでも大ダメージですね。

木材の一部が墨となるくらいに激しく焼けるということは、炎もだいぶ出ただろうし、煙もすごかったはず。

でもそんな中果敢に飛び込んで宝物を救い出して、消火もしてくれた関係者がいてくれたおかげで、宝物がは守られたわけです。

今回タモリさんたちが内部に入っている映像がありましたが、校倉の床下は2メートルを越えていてかなり高い。

タモリさんたちが使ったであろう梯子が置いてあり、これは昔も同じだったと思います。

梯子をつかってあんな巨大な長持ちを抱えて降りるって。

階段が設置されているならまだしも、ふつうに登り降りするのに両手が塞がっていてできるもんでしょうか。

でもそれをやってくれた人が居たのですよね。

もっと別の方法でもって宝物を運んだかもですけど、当時の人々の努力と熱意が宝物を守ってくれました。

私は奈良のことをお伝えすることを仕事にしてますけど、こういうことこそ伝えたいと思っています。

知識でなく、情報でなく、熱意を。

昔の人々の献身的な仕事を。

これこそが知るべきことだと思っています。




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