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世界中の人と友達になったら、戦争なんてなくなると思うんだよね

2020年7月から3月まで、うちの学校でコーディネーターをやっていたお姉さんが言った言葉だ。異色の経歴の持ち主で、今も海外を飛び回って生活している。たった9ヶ月しか一緒に働くことはなかったが、私にとってたくさんの刺激をくれた人であり、今もそれは継続中。私が都会に用事があるので車で行くと言ったところ「〇〇ちゃん(私のあだ名)、乗せてって〜」と。まだそんなに仲良くなっていなかったので、少し緊張して運転していた私だったが、この六時間半の車内トークで、あっという間に仲良くなった。そんな中で、彼女の口から出たとても自然で、とても印象的な言葉である。

カムカムイングリッシュ

そう、朝ドラ。私は朝ドラが好き。今季のカムカムイングリッシュは私の朝ドラランキングでも上位に入るくらい、楽しく見ている(一位はひよっこ)。そんな中で、安子がルイと一緒にラジオで英会話を聞くシーンが私は好きだった。そして、安子が困っていた駐在アメリカ兵に、ラジオで学んだ英語が通じたときの気持ちが、すごくよくわかる。私も、お姉さんと出会ってから英会話を始めた。すぐに何かに使うわけではない。なんとなくいつか海外で生活したいな、海外ボランティアを30代でしたいなくらいの気持ちだった。選択肢を増やしたいとぼんやりと思っていたのだ。そんな時、お姉さんと話をして、まずは一歩踏み出そうという気になった。というか、海外の友達が欲しくなった。私のカムカムイングリッシュである。高校時代までは、英語は苦手科目だった。とにかく文法が弱いのだ。なので、英語に関わるものは、極力避けてきた。そんな私が英会話。これは結構大きな一歩だった。

毎日話す

私が始めた英会話は2つ。一つは毎日30分のDMMのオンライン英会話。自分で講師も時間も内容も予約して、受ける。私は大体、仕事がそろそろ終わりそうだなとめどが立ったら、帰宅時間に合わせて予約し、「会話」の教材を選んでいる。好きな先生が空いてればその先生にするし、空いてなければ初対面の先生を自己紹介の練習かねて予約する。一日30分なら、続けられるなと思った。とにかく1日の中で英語を喋る時間を作ることが目標で、続けている。学校では「先生」の私が、家では必ず「生徒」になる時間があるというのは、結構いい息抜きである。

もう一つは、英語を生業としている友人に紹介してもらった、本格イギリス式英語の先生によるもの。これは日曜日にオンラインで一時間、みっちり受けている。これは「軽く話そう!」みたいなノリではなく、結構しっかり宿題も出るし、適当にフィーリングでやり過ごせないので、私もそれなりに予習して緊張感を持って臨んでいる。単語のチョイスやイントネーション、文法を細かく直してもらう。超イケメンで優しくユーモアもある先生だが、誤魔化しを許さないし、答えるまで待ち続けられるので、この一時間は冷や汗をかきながら取り組んでいる。

これは楽しい

最初に英語楽しい!と思ったのは、「話せる」ようになったからではなく、「通じた」ことだ。正直、まだ全然話せない。聞き取れるようにはなってきたし、伝わらないかもしれなくてもとりあえずしゃべる度胸はついた。でも話せない。向こうの理解能力が高いから、私が言いたいことをわかってくれているだけだ。それでも、通じた!伝わった!というのがとにかく嬉しかった。

そして、続けていくうちに、お気に入りの先生が見つかる。30分のレッスン時間を、教材に沿って進めるのではなく完全にフリータイムにし、友達感覚で話すようになった。お互いの国について紹介したり、質問したり。もちろん私は一回で聞き取れないことが多いから、「Perdon?」と笑顔を武器に、何度もゆっくり話してもらう。そうするうちに、気の合う先生と仲良くなっていった。そしておっかなびっくり住所を交換し、ちょっとしたプレゼントを送りあった。国際郵便を使うことすら初めてだったので、とにかくワクワクした。手紙を書くのも。届いたものを食べて、また感想を話して。日本からのプレゼントが向こうに届くのにどれくらい時間がかかるのか、向こうはどんなリアクションをするのか、そういうことを知るのも楽しい。あんこは意外と好評だった。粉末の味噌汁は、不評だった。そう、これはもう英語を話すことから一歩進んで、異文化交流をしている。これは本当に楽しい。今では、月一回、レッスンではなく普通に近況報告をzoomで話す友人もできた(これは本当にありがたい)。

多分、文法はいまだにめちゃくちゃだし(これは気長にイギリス人の先生との緊張レッスンで上達していく予定)、単語力も低いと思う(これもまた、自分の努力が必要だ。時間の使い方に改善の余地あり)。でも、とにかく話したいという気持ちと、間違ってもいいから話してみるという一歩が大事なのだなと痛感している。この繰り返しで、気付かぬうちに、結構上達していることもあるんだと思う(その証拠に、先日高校受験で流れていた英語の聞き取りテストは普通にわかったし、たまにニュースで流れる海外の偉い人のスピーチとかにも、一応耳はついていけてる)。

友達がいる国

そうして今、あの時のお姉さんの言葉がよくわかる。友人のいる国を嫌いにはならない。むしろ、もっと知りたい、行ってみたい、学びたい、そう思う。「外国」が、「〇〇ちゃんのいるところ」になるのだ。この感覚か!と私はわかった時、すごく嬉しかった。言葉を学ぶ意味って、こういうことかと。私は人と関わることが好きだ。英語が苦手だったから、この歳まで海外に興味を持たずにきたけれど、言語を増やすと、より関われる人が増え、より色々な友人ができるのだ。なんて私に向いている勉強だろう!10代でこれに気づいていたら、全く違ったろうに。でも、気づいた時が始めどき。これからも色々な国の友達ができるように、英語を学びたいと思う。


追伸

今日は2つも記事を書いた。家に閉じこもっているから、アウトプットに飢えているんだと思う。


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