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好きなことは私の「背骨」になる

このnoteは現役のキャリアコンサルタントがキャリアのあり方について感じ、考えたことをお話ししているnoteです。最後までお読みいただけたら嬉しいです。


現代の豊かさの象徴は「好きな仕事を選べる」ことだと感じています。
このテーマは少し遠大なお話になるので、ここではキャリア(職業や仕事)という点に焦点化してお話を進めていきますね。

「好きなことで、生きていく」という言葉を考える

Youtubeのキャッチフレーズとして有名な「好きなことで、生きていく」という言葉があります。そしていろいろな場所で見かけるようにもなりましたが、私は最近この言葉が一人歩きしているような気がしています。
皆さんはどうお感じになりますか?

私はやりたいことや好きなことには粒度があると思っています。
・たまにやる分には好き
・毎日でも触れていたいくらい好き
・ちょっとやってみたいかも
・どうしてもそれがやりたい
など、気持ちの粒には大きさがあります。
この粒が荒いうちに人生の意思決定をしてしまうとうまくいかないことも少なくありません。どうすれば気持ちの粒を細かく見ることができるか。
それは、原体験に紐づく動機や理由と気持ちがセットになって初めて本当の意味での好きが見えてきます。好きなことで、生きていく。
私はこの言葉の行間には、「(あなたが本当に)好きなことで生きていく」というメッセージが隠れているような気がしていますし、あなたにとっての本当の好きは何かを問うているとも思っています。

丸ごと受け入れるということ

「好きなことを仕事にすると好きなものも嫌いになる」という言葉を聞くことがありますし、少なからずそういうこともあるかもしれませんね。
好きなこと、やりたいことには必ずセットで「嫌いなこと」「やりたくないこと」がついてきます。

以前、とある記事を読みました。
居酒屋巡りが好きな会社員の男性が50歳を転機に脱サラし、居酒屋経営にチャレンジをしたそうです。ご自身の「好き」を大いに具現化し、こだわりにこだわった食材や内装で順風満帆なスタートを切りました。
ですが1年後、閉店を余儀なくされたそうです。

居酒屋を巡るのが好きで、居酒屋での意外な出会いも好きで、人に喜んでもらうのが好きだから続けられるはずだった居酒屋経営の夢。
仕事というフィルターを通すとそこには自分が好きな「人」の像はなく、自分のやりたかったこだわりの居酒屋は、大衆に好まれる居酒屋でなければいけませんでした。中でも店主の男性がもっとも辛かったのは「接客」だったそうです。お客さんとの意外な出会いを楽しむ空間のはずが、説教をしたいお客さんの相手をする時間だったというのはとても苦痛だったと語っておられました。

私がこの記事の読んで感じたことは自分自身の「好き」の原点ともっと向き合うことが必要だったのではないかと思いました。一見、ご自身にとっての「やりたい」「これが好き」はありそうですが、それらは消費者の立場としての「好き」だったのかもしれません。
これが、好きという気持ちには粒度があるという言葉の意味です。表面的な体験上の好きではなく、ご自身の原体験に基づく根源的なストーリーとそれに紐づく気持ちのことを覚悟と呼びます。
そしてその覚悟こそが丸ごと受け入れるという強さに変わっていきます。

好きなことは私の「背骨」になる

好きなことで生きていくためには覚悟を伴います。
ありとあらゆる嫌いなこと、やりたくないことを丸ごと受け止め、続けていく覚悟が必要です。どんな仕事でも辛い時はあります。苦しくて挫けそうになる時もあると思います。そんな時、原体験に紐づく「それでも私はこれが好き」という気持ちこそがあなたを支える背骨になるのではないでしょうか。

自分は何に興味があるのかわからない。
自分は何が本当に好きなのかわからない。

そんな時は私たちにキャリアの相談をしてみませんか。
これがあるから生きていけると思える。そんな「何か」を一緒に探していけたら嬉しいです。

きっとあなたも、これだと思うものに出会えるはず。
あなたにっての「本当の好き」が見つかりますように。

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