43歳、「ライターは誰でもできます!一緒に稼ぎましょう」とSNSで発信すれば一儲けできるのだろうけれども
「ライター講座」が今、人気らしい。
講座が人気ということは単純に解釈すればライターになりたい人が多いのだろう。
気持ちはわかる。確かにライターは読み書きができれば誰にでもできる。初期投資もいらない。小売りのように何かを仕入れる必要もなければ、装置産業でもない。一方、インターネットの登場以降、必要なコンテンツは増え続けている。「それならば私にもできそう」と考えるのは自然だ。技術は必要だが、資格があるわけでもない。ライターと名乗ればライターなのだ。
WEBライターで稼ぎたい、エッセイストになりたい、取材して記事を書きたい、自著を出したい。
前回も述べたが、ライターという言葉の定義は曖昧なだけに、動機も人それぞれだろう。だが、高収入を得たい、副業にしたい、手っ取り早く小遣いを稼ぎたいなどお金を目的にするならば考え直した方がいい。
当たり前だが、ライターの仕事はどんなに割りの良い仕事でも、書かなくてはいけない。スケールしにくい。典型的な労働集約型のビジネスなので、お金を効率よく稼ぐには全く向いていない。この構造さえわかっていれば、ライターで儲けようなんて考えないはずだ。
印税やブログなどの有料記事でスケールさせたり、セミナーを開いたりして稼ぐ手もあるが、そこに到達するまでには時間もかかるし、長期で稼ぎ続けるのは簡単ではない。そのモデルで儲け続けるには、書くことよりも、書くこと以外のスキルがどんどん大きくなるからだ。ファンコミュニティをつくり運営したり、そこからうまく搾取したり。いつのまにか書くことよりもそっちに力が入るようになるし、そんなスキルがある人はそもそもライターにならなくても成功する。
だから、「誰でもライターになれる」なんてネット上の甘言につられて、「ライターやってみようかな」なんて思った人はよく考えた方がいい。もしかすると、発信者はあなたを低賃金で使いたいだけかもしれない。少なくとも、いま、あなたが燻っていて、「ライターで一発逆転だ」と考えているなら、やめるべきだ。
書くことが好きならばぜひやるべきだか、全くのライター未経験者が副業やお小遣い目当てだけで始めるのならば、今の株式市場の恩恵にあずかって、株でも買った方がいい。しつこいようだが、それほどライターは儲かりにくい構造のビジネスだ。投資が一切わからなくても、投資信託で楽天日本株4.3倍ブルを買う方がライターをやるよりもリスクも小さく儲かるはずだ。何を言っているかわからない。ググりもせず、そんなことを思った人はライターに向いてないかもしれない。
それでも、書いて、食っていきたい人はどうすればいいか。どのようなキャリアプランを描けばいいのだろうか。多くの人が頭を悩ましているようだが、極論を語れば、あまり何も考えないことだ。正確に言えば、あまり考えないという考えを持つべきだ。「戦略がないのが戦略」といったところだろうか。次回、詳しく書いていきたい。あっ、有料記事に誘導したり、よくわからないサイトに飛ばしたりは一切考えていないw
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