見出し画像

【臨床日記】医療者は「健康」の専門家か、「病気」の専門家か?

医療者は体の専門家かでしょうか?
間違いなく病気の専門家ではありますが、健康の専門家かどうかは「はてな?」ですね。
正常という、検査値の範囲は知っていますし、異常な状態の見極めも得意です。
しかし、正常の範囲内なのに、不健康だと訴えられると答えられません。

例えば、病気ではないけど、気分がすぐれない人がいるとします。
検査値では異常が出ません。
そうすると、医者の多くは、「気のせい」でしょうと言います。
または、心の問題なので、心療内科や精神科を紹介するかもしれません。

そこで、気分障害としてなんとか病名を付けて投薬に漕ぎ着けて、医療を全うしようとするでしょう。
それが寝不足だとしても、、、。
それが、失恋だとしても、、、。

全てストレスという名目で病気にするでしょう。

でも何か変ですよね。

ストレスって異常なのでしょうか?
ストレスって受け取り方で何とでもなる問題なのではないでしょうか?
雨が続いてるのでストレスなんですという方がきたら、、、。

こういう場合、医療だと、認知行動療法という精神科のアプローチの対象なのでしょう。
でも、これを病気としたら、半数以上の人間は病気でしょうね。
雨が嫌な人は病気だと、、、。
ストレスだと言っている段階で病気になってしまいます。
でもこれは健康的な思考ではないというのはあるでしょう。
健康的でないということと病気という事には距離があります。
イコールではないはずです。

つまり、健康とは何かという視点で考えると、物事の捉え方が問題となります。
物事の捉え方は病気ですか?ということですが、それは生育環境や道徳、倫理の問題であって、もっと言えば教育の問題です。

教育が病気の原因となるなら、それは教育を変えなければいけませんが、それを訴える医者はほとんどいないでしょう。

医療は基本が対症療法ですので、原因まで考えることはしません。
自分の専門外だからという言い訳をします。
つまり、自分は病気の専門家であって、健康の専門家ではないと公言しているのです。

教育は分からない。
環境は分からない。
哲学は分からない。
病気しか学んでないから、、、。

本当に健康の専門家であれば、空気を含めた環境による健康被害に言及するでしょう。
心の問題であれば教育や貧困問題に言及しないわけにはいかないでしょう。
でも、しません。
病院で病人が来るのを待って、病名を付けて投薬をするのみです。
これが医療です。

だから、僕は予防医学の重要性に気づいて医療を飛び出しました。
理学療法士も同じだからです。

教育についてはまだ何もできてはいませんが、心は教育だと思っています。
教育に関係するのは、家族ですから貧困問題や地域コミュニティの希薄化、DVなども大きな問題です。
光化学スモッグやPM2.5もありますが、環境が健康に与える影響は甚大です。
それは取りも直さず環境問題と直結します。
自然欠乏症候群と名前があるように、アレルギー疾患や適応障害と単一化した環境の関係性も見えてきています。

もっと人間は健康について、病気の背景について議論すべきです。
健康生成論はその走りだと思いますが、僕はヨガの方がもっとその先をいってたでしょと思っています。
病気について議論しても、それは治療法の進展にはなっても、予防の進展に直接的にはならないのです。

何が人間らしいの生き方なのか。
何が幸せな考え方なのか?
何が苦しみやストレスを引き起こすのか?

原因

医療の進歩が、健康の増進になるように、もっともっと医療者が予防医学や健康増進の世界に増えることを心から期待します。

対症療法も重要です。
なってしまったら治す!
でも、同じくらいまたはそれ以上に病気にならずに健康であることがもっと重要なのです。

Prevention is better than cure.
これに勝るものはないなぁと臨床でつくづく感じている毎日です。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。