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【by them更新のあとがき】それって同性愛者からのアプローチだから怖いの?

こんにちは、椎名です。
以前は笑えるエピソードトークとしてメディアで話されていた、「同性愛者から迫られて怖いから逃げた!」という話題。近年はかなり減ってきたなと感じていますが、最近たまたまそういう発言をとあるメディアで耳にしまして。
それが「なぜ異性愛者は同性愛者からのアプローチを怖いと感じるのか。それは同性愛者だからなのか?」と考えるきっかけになったので、今回記事に書かせていただきました。
読んでいただけると幸いです。


同性愛者にアプローチされて怖がる人がいるのはなぜ?LGBTQ+当事者が考えてみた


僕も男女問わず強引に来られたら怖いな。
言い寄られるタイプではあまりないけど笑



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LGBTQ+当事者の書き手としての僕の立ち位置

by themさんでコラムを掲載していただいて丸1年が経ちました。
noteでLGBTQ+当事者として筆を執ってからはもうすぐ丸4年です。
自分でも思っていた以上に書き続けることが出来ているなと感じます。読んでくれる方がいるおかげです。ありがとうございます。

LGBTQ+当事者として公に話したり、書いたりするときに自分の立ち位置というものを考える時が度々あります。
僕は幸いにもLGBTQ+当事者を理由にいじめや差別を受けたり(性別以外の部分を理由にいじめられっ子ではあったけど)、親から反対された経験がありません。ただただ周りに恵まれたというだけなのですが、そのおかげで僕の体験談の多くは「悲壮感がなく軽やかだ」と言っていただけます。

体験談、エッセイを書く上で「幸せはコンテンツにならない」という考え方があります。平凡な幸せは苦労や悲しみを伴う、ドラマチックな展開がないため面白い作品、“コンテンツ”にならないという考え方です。ドラマチックのない幸せは面白くないのです。
確かにそうだと思うこともあったし、同じように当事者として執筆をしている方の辛い体験を読むと、「僕は楽をしてきたのかもしれない」と気おくれしたこともありました。

しかし僕としては、重く辛い経験をしていないどこにでもいる極々平凡なひとりの当事者として「平凡な幸せを手にして生きる大人の当事者もいるよ」と若い世代に知ってほしいと考えたから、こうして書き続けています。
辛い体験をされた方にしか書けない当事者の声があるように、平凡に暮らしてきた僕にしか書けない当事者の声もあると思うのです。

あなたの隣に住む人が、同僚や同級生の誰かが、いつも使うコンビニの店員さんが、落とし物を拾ってくれた方が、信号待ちで一緒になった知らない誰かが、僕のように生きるLGBTQ+当事者かもしれない。
当事者だけではなく、異性愛者の方がそう考えるきっけや学びたいという入口になったらいいなと思っています。

「悲壮感がない」からこそ、異性愛者の方にとってとっつきやすいという場合もあると思うんです。「異性愛者から拒絶・差別された」エピソードではないので当然のことなのかもしれませんね。
なので特にby themさんで書かせていただくようになってからは、僕の書くもののメインターゲットは異性愛者の方かなぁと。だから僕は記事の中で自分のことをFtXとは書かずに、体の性は女性で心の性は定めていません、と書いています。些細なことですが、読んでくださる方が自分で語句を調べながら読んでくださるとは限らないし、まだ専門用語をあまり知らない状態でも「LGBTQ+当事者のことを知りたい」と思っていれば読み進められるように考えて書かせていただいています。
「わかりやすい文章」もそうですが、「わかってもらおうと思っていると感じる文章」になるといいなと思うんです。当事者だけでなく異性愛者の方にも寄り添えていた方が、わかってもらいやすくなるんじゃないかなと。

つらつら長々書いてしまいました。
これからも寄り添える文章を心掛けながら書いていきたいと思います。



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