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ぐるっとガルダ湖(楽しみ方10選)

前回はイタリア北部・ガルダ湖のレモン町(リモーネ)で3週間ゆるっと滞在した話でした。

このガルダ湖、夏の観光地として実はかなり優秀です。
国内外から多くの観光客が訪れる人気の観光地なのでした。肌感ではドイツ人が特に多くて、逆にアジアの人はすごく少ない。

コモ湖がどちらかというと落ち着いた大人のリゾート地なら(行ったことないけど)、ガルダ湖は万人が楽しめるファミリーフレンドリーなリゾートといった感じでしょうか。

今回は、湖を一周ぐるっとドライブをして発見した、ガルダ湖の楽しみ方10選を挙げてみたいと思います。

ガルダ湖名所マップ。出典: This is Italy.com

アルプスから平地まで、多様な地形

ガルダ湖はイタリアで1番大きな湖。
大きさは琵琶湖の半分ほどですが、湖を囲む地形は起伏に富んでいます。

北はアルプス山岳地帯にかかり、氷河で削られてできた地形は自然の威力が感じられます。一方、南は平地が広がり穏やかな湖畔リゾートの雰囲気。北から南まで、どこをとっても美しい景観です。

グレー部分は険しい山岳地帯。オレンジは所により急勾配な崖がある丘陵地。
グリーン部分は緩やかな起伏がある平地帯。出典: Lake Garuda Revealed
崖がそびえ立つ北部
平地が広がる南部

湖に沿ってサイクリング

ガルダ湖では様々なアクティビティが楽しめるのですが、おそらく1番人気はサイクリング。

本格的なロードバイクから電動ママチャリまで、様々なレベルのサイクリストがあらゆるところで走ってます。
どの街にもレンタサイクルがあり、景観の良い高台にはサイクリスト御用達カフェがあったり。

大人気サイクリング (@limone)
サイクリスト達が休憩していた高台のカフェバーから。
急坂を登ってきた彼らは汗びっしょりでした。(@Torbole)

湖の周囲には自転車・歩行者専用道路があり、来年には湖を網羅できるとも聞きました。現時点では、狭い車道を車と自転車が並走する危ない箇所が多々ありましたが、自転車道が完成すれば、安全快適にサイクリングできるはず。

余談ですが、大型バイクのツーリングもよく見かけました。
ヘルメットをとると意外に高齢のおじいさんやおばあさん。革ジャンを着たパンクでロックな年配者バイカーが湖畔でジェラートを食べる姿が素敵でした。

湖上でウォータースポーツ

山からの風が吹きおりる湖北部では、ウィンドサーフィン、カイトサーフィン、そしてヨットをたくさん見かけます。
湖で大きな波が立たないため、息子たちのような初心者が練習するにも良いんだとか。

サーフィンセンター

南に行くに従って、海水浴 (湖水浴?) 場が広がり、泳いだり寝そべってる人が多いビーチリゾートの風情でした。

湖畔に多くの海水浴場が点在する南部

山好きにはトレッキング

アルプスのバルド山系にかかる北部では、トレッキングやハイキングも人気です。

本格登山する人もいれば、滝壺にジャンプしたりのキャニオニングを楽しむツアーも。ロープーウェイで高い岩山の中腹まで登ることも可能です。

ハイキングマップにはたくさんのコースがありましたが、山々を見る限りではかなり急勾配で登りごたえありそうです。崖から湖を望む景色の感じといい、ノルウェーと通じるものが。

ハイキングコースがあちこちに
崖を登っていく感じ(私はちょろちょろふもとだけ歩きました)

古城めぐり

街があるところには城跡がある、という感じで、思った以上にたくさんの古城が湖のまわりに散らばっています。

古城のふもとには旧市街があり、中世を感じさせる石壁の建物と狭い石畳を抜けると、街の中心には教会。ヨーロッパ的な風情が素敵です。

崖の頂上に建ち、北からガルダ湖を一望するArco Castle。
サムネイル画像はここの塔からの眺め (@Arco)
城に残る壁画。女性がボードゲームしてるみたい?

規模は違えど、どの町も似たようなパターンで構成されていて、そういえば日本の城下町も似たようなものだなと思いを馳せたり。

スカリジェロ城の入り口 (@Malcesine)
マルチェージネの城下町

ガルダ湖の目玉観光スポットの古城がいくつかあるのですが、やはり見応えがあり、どこも観光客で賑わっていました。

ガルダ湖最南東の街にある要塞 (@Peschiera)
観光名所のひとつ、シルミオーネのスカリジェロ城。
半島の先端に立つアイコニックなお城。(@Sirmione)

湖上クルーズ

観光客の多くが一度は乗るであろう大人気の湖クルーズ。
いつでも乗れると思って後回しにしたせいで、結局私たちは乗り損ねてしまいました。
湖から見る街や古城はきっと美しかったはず。

子供向けレジャー

ガルダ湖南部には、遊園地、水族館、複合プールなど、子供が喜びそうなスポットがたくさんありました。場所的に、ミラノやヴェローナなどの近隣都市から遊びに来る子供連れが多そうです。

我が家、次男のガス抜きにプールや水族館に行くことになるかな、と思ってたのですが、どこも立ち寄ることなくあっさり素通り。息子たち、大きくなったものです。

ワイナリー巡り

イタリア北部はワインで有名ですが、ガルダ湖周辺はまさにぶどうの産地。湖からドライブすると、すぐにぶどう畑が広がります。

山の斜面でも、南部の平地でも、本当に広大な範囲でぶどうが栽培されていました。イタリアワインが世界中に出回るわけだ。

山岳地帯でも
平地でも。ぶどう畑が一面に。

ワイナリーをグーグルマップで検索すると、驚くほどにそこらじゅうワイナリーだらけ。ワイン好きにはたまらないはず。

葡萄畑の中に立つ農家のエアビーに一泊だけ宿泊しました。葡萄畑の経営は良いビジネスなのでしょうか。裕福そうな、立派な邸宅があちこちに。

散歩中に人とすれ違うと、「ボンジョールノ!」「チャオ!」と笑顔で声をかけあう文化。他のエリアではあまりなかったことで、田舎の良さを感じます。

エアビーの近くにあったワイナリーの入り口。
ガルダ湖最南東から内陸に少し入った地域 (@Sommacampagna)
葡萄の木が整然と並びます
よく見ると白ぶどうがたわわに実っていました

ワインに全然詳しくない私ですが、この地域の白ワイン「ルガーナ」の爽やかでフルーティな甘みが気に入りました。
赤ワイン好きには、イタリア最高級ワインのひとつ「アマローネ」を。とろける苦味と濃厚な口当たりのワインです。

気軽に飲める爽やかな白ワイン、ルガーナ

またまた余談ですが、ワイナリーがあるような郊外の道でフェラーリやランボルギーニなんかに遭遇すると、さすがイタリア、と感心します。

やっぱり美味しいイタリアン

ワインときたら、食をスルーするわけにはいきません。

ガルダ湖特産といえば湖でとれる魚料理と、現地で採れる良質なオリーブ。
でも、名物料理にこだわらなくても、レストランの普通のメニューが総じて美味しいのがイタリア。(ノルウェーから来ると特に!)

いつも混んでいたり、地元の人が入っていそうなレストランを選べば、ほとんど外れはありません。

魚のソースのホームメイドパスタ
可愛いお皿にのった魚のタルタル

とはいえ日本食が大好きな夫は、ミラノでわざわざ日本食材店へ行きお米を4キロ調達。朝食は鍋でお米を炊き、外食に疲れたら宿でラーメンを食べてほっとする私たちはやっぱり日本人。

ちょっと足を伸ばして近隣都市へ

ミラノ、ヴェローナ、ボローニャ、そしてヴェネツィア。私たちが今回立ち寄った、ガルダ湖から数時間でアクセスできる近隣都市です。

ミラノとボローニャは空港利用で、ヴェローナは湖一周した際に足を伸ばし、ヴェネツィアは1日ツアーで行きました。

ミラノ大聖堂。
珍しく狙いを定め、チケットを事前に購入して訪れました。
ロミオとジュリエットの舞台、ヴェローナはとても美しい街でした。
ヴェローナのコロッセウム。夏は野外オペラが人気だそう。

ガルダ湖のこじんまりした小さな街に比べたら、観光客も格段に多い大きな街。観光地の迫力が違います。ゆるり旅のアクセントとしておすすめ。

ヴェネツィア1日ツアー
旅の終わりのボローニャ。ボロネーゼが美味しかった。

日本では知名度は高くないガルダ湖ですが、こうやって魅力を並べてみると、多彩な楽しみ方ができる、何でも揃った優秀なリゾートなのです。
(ガルダ湖観光大使のような宣伝文句になってしまった)

私たちが去った7月中旬ごろは急激に気温も上がり、観光客も激増傾向ではありましたが、イタリア南部に比べるとまだましなのではないかな。
イタリアの避暑地リゾートとして、これからますます人気が出るのでは、と予想しています。


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