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いつのまにかサードプレイス

6月後半から7月頭まで一時帰国していた場所は、長野県白馬村でした。
昨年3ヶ月間、短期滞在した場所ですが、私たちの実家があるわけでもなく、仕事関係の場所でもありません。いわば、サードプレイス。

<サードプレイスとは?>
サードプレイス(第三の場所)とは、自宅、学校、職場とは別に存在する、居心地のいい居場所のこと。ストレスの多い現代社会において、ストレスから解放され憩うことのできる場所の重要性をアメリカの都市社会学者レイ・オルデンバーグが説き、注目されるようになった

サードプレイスとは・意味」IDEAS FOR GOOD

もともと意識してそのような場所を作ったわけではなく、何度か滞在を繰り返すうちにいつのまにか「サードプレイス」っぽくなっていました。

第三の場所って面白いし有り難い、と感じることが何度もあった今回の滞在を振り返ってみようと思います。

大切な人たちと再会する場所

3週間の滞在中、いろんな人が代わる代わる白馬にやって来てくれました。

今回は寝室が3つあり、6人が宿泊できるAirbnbを利用したので、ゲストが一緒に滞在できるスペースがありました。

なんでも揃って快適だったAirbnb

私がワンオペだった期間は九州から私の母が来てくれて家事を助けてくれました。
関東に住む夫の両親も1週間ほど滞在し、ゆっくり孫と過ごすことができたようです。義両親宅だとお互い気を遣って疲れがちだと思いますが、第三の場所なら少し気が楽になります。

シンガポール時代の夫の元同僚がふらりとやってきて1泊していったり、シンガポールで家族ぐるみで仲良くしていたファミリーが遊びに来たり。

「ノルウェーは遠すぎて行けないけど、長野なら会いに行ける」というのが大きかったと思うのですが、「白馬なら行ってみようかな」という気持ちもあったと思うのです。風光明媚な、人を惹きつける魅力のある場所だと喜んで来てもらえる。なかなか会えない人たちも、旅行がてら来てくれる。

ずいぶん白馬の地理にも明るくなり、ちょっとした案内ならできるようになりました。なのでゲストは安心して来てくれるし、一緒に山に登ったり、お蕎麦を食べたり、観光するのはこちらも楽しいものです。

ロープウェイで登った岩岳からの景色

おかえりなさい、の場所

1年ぶりに戻って嬉しかったのが、「おかえりなさい!」と声かけてもらえたこと。以前も短期しか滞在してないし、故郷でもなく実際よそ者でもあるのに、昔からの友達と再会したようなノリで「おかえりなさい」を言ってもらえたことに驚きと感動がありました。

毎回お世話になっているペンションのオーナー家族にはまた変わらず面倒を見て頂き、息子たちは親戚の家に戻ったかのよう。

何度もお世話になったペンション

前回通ったachaさんのヨガレッスンやコワーキングスペースに顔を出すと、再会を喜んでくれる人がいたり、地域のコミュニティの人たちとの新しい出会いがあったり。
息子の学校のママ友たちと、それぞれ子供たちの成長を驚きあうのも楽しい。

ヨガレッスンに参加

移住者にオープンでとても親切、という印象は前回と全く変わりません。
新しく知り合ったAirbnbのオーナーさんたち含め、「また戻っておいで」と言ってもらうと、遠いし大変なこともあるけどまた戻ってきたい、と思うのでした。

子供の体験入学が叶う場所

一時帰国の一番の目的は子供たちの体験入学でした。今までの経験もあって、息子たちは日本の学校が大好き。そして、短期間でも学校に通うメリットをたくさん感じてきました。

長男は中学2年生なのでそろそろ年齢的に難しいかなぁと心配したのですが、前回できたお友達と再会すると、もうそれが楽しかった様子。
次男は初日にモジモジしながら自己紹介すると「もう知ってる!」とクラスメイトたち。昨年から繰り上がりの同じクラスに入れてもらえたのでした。

子供たちが通ったのは2週間ほどなので、ためらいや申し訳ない気持ちもあったのですが、思い切って手続きしてよかったし、気持ちよく息子たちを迎えてくれた学校には感謝しかありません。

息子たち、「また戻ってくるよ」と告げてお別れをしたようです。
彼らにとっても、学びや人間関係のサードプレイスになっているのだなと思います。


サードプレイスを作るのはもちろんメリットばかりではなく、大変なことも。

学校に通うための役所的な手続き、滞在先の確保と予算、レンタカーをはじめ日常生活を送るための細々とした手配。毎回最初からやり直さないといけない手続きも多いので、時間・手間・お金がかかることも多いです。同じように、役所や学校関係の人たちにいろんな手間をかけてもいます。

しっかりと根を張って生活をしているわけではないので、地域コミュニティに入るにも中途半端さがついてまわります。いつまで持続できるかわからないし、状況次第でもう来れないかもしれない。

それでも、適したタイミングで、適した場所にサードプレイスがあるのはなんだか世界が広がるし、生活を豊かにしてくれるものだと感じました。

木崎湖にて


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