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待合室は傾聴トレーニングの宝庫

息子が少し体調が悪いようなので、付き添いで病院へ行くことになった。

結果として診断内容は悪く無かったので一安心だった。
診察もスムーズに終わり、会計を待っていた。

受付で待っている間、周囲の様子をそれとなく見ていた。

やはり病院ということもあり御年配の方が多い。
これは私の偏見かもしれないが、年齢を重ねると色々なところにダメージがくる。どうしても病院へ行く機会も増えるのだろう。

受付カウンターで、一人の男性とスタッフさんとのこんな会話が耳に入った。

男性「今日は診察にきたのではなくて、紹介状を渡しに来たんです。薬もまだ家にありまして・・・。」
スタッフ「はい。わかりました。まずは先生とお話していただく必要があるので診断していただきますね。」
男性「いや。今日は紹介状を渡しにきただけなんです。」
スタッフ「はい。それですから、まずは先生とお話していただ・・・。」
男性「今日は紹介状を持ってきまして、診察は。」

男性から出る、紹介状を持ってきまして、診察にきたのではない。このセリフを4,5回繰り返していた。
しかし、受付スタッフの方も診察が必要なんですと何度も伝えていた。お互いに同じセリフを一方通行で話していた。

聞き耳を立てていたこちらとしては、「何回目だよそのセリフ」とツッコミを入れたくなったほどだ。
当の本人達は、相手に理解してもらおうと必須だ。

一方はいる。一方はいらない。
もちろん正しいのは受付スタッフさんであろう。たとえ紹介状を持ってきてもらっても、あなたが誰で今後どんなことをこの病院でしていくかを、お互いに相談、話しておこうするのも診察の一つだ。

受付スタッフさんはこのような方々を毎日相手にされているので感覚が麻痺してくるのだろう。
丁寧に回答しているようで伝わっていない。

相手が何を求め、何をしてほしいか。
つまりシンプルに男性は病院側で紹介状を受けってもらって、今日私はこのまま帰りますので後日良きタイミングで連絡くださいと言わんとしていたのだろう。

そのようなことできるはずも無い。
もちろん、それを察した受付スタッフさんは診察が必要を連呼したのだろう。

それであれば、相手の言葉を使い、相手立場になって回答すれば何回も同じセリフを言わなくて済む。

例えば、「紹介状お預かります。この紹介状を先生に見ていただいて、内容の確認と、〇〇と紹介状の内容について、先生と話していただく必要が今日ありますので、診察を受けていただく必要がございます。少し順番お待ちいただいてもよろしいでしょうか?」といった具合だ。

相手もこのくらいわかるでしょう?と思うのは、誤りで、相手の会話、返答や仕草から自分の言っていることが伝わってないのかもと思ったほうがいい。

ほぼ伝わっていない。
思い込みで生きている。100%の単語の理解。100%の言葉、意味の理解はとても出来ない。
まず聞き取れないのだ。

ほんの少しの情報から自分の経験測を伝えよう、話そうと努力してしまう。

そこでズレが生じる。

と、言うものの嫁の話が、頭に入ってこない。
集中が足りないのだろう。

傾聴トレーニング。身近でいい勉強をさせていただいた。




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