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【カンボジア】少女3人と私

2020年2月 大学一年生の春休み。

カンボジアの南の方のKampotという小さな田舎の地域で2週間

今までの人生で一番楽しい、濃い時間を過ごしてました。

場所は “Learning Center” という、

学校に行ってる子どもは学校の後、

学校に行ってない子どもはいつでも、

無料で来ることができる簡易的な施設。

屋外教室と6畳くらいの図書室があるだけのこじんまりした場所です。

そこに常に在住しているのは、ヨーロッパ人の2人。

英語を教えたり一緒に遊んだりして過ごす場所。

そこに来ていた素敵な3人の少女に出会いました。

ココダとパリンヌとアディバ

彼女たちの話を書きます。

学校にも通うことができて、英語もほんの少しだけ話せる

決して裕福ではないけど、素敵な女の子たち。

恋バナが大好きで、写真に写りたがりで、キラキラしたアクセサリーでおしゃれをしたくて

ごく普通の12歳の3人。

いつも学校が終わると、

”Hi, Naoco, how are you doing?"

って聞いてきます。必ず。

私が "Hi, I'm doing great, how are you?"

のような答えを言うと、それまた必ず

”I am so fun !! thank you."

ってとても丁寧に返してくれます。

知ってる英語で頑張って会話してくれる姿がとっても大好きでした。

how old are you?  
where are you from?
have a nice day.  
I love you.

ってゆっくりのカタコトの英語で毎日毎日2週間話しかけてくれました。

めっちゃうれしかったよ。楽しかったよ。

屋外教室で英語を教えているときは、すんごい真面目に学ぶ3人。

ココダは、まだアルファベットが曖昧なんだけど、そんなの気にもせず、

学びたいんだよ!教えてよ!これなーに?スペルわかんないよ!!って

私には通じないクメール語とキラキラした目で訴えてきます。

クメール語が母国語の彼女たちに、クメール語を話せない私が英語を教えるのは至難の業です。

だって、apple って教えても、

apple って何?クメール語で何ていうの?ってなってしまうからね。

でもそんなのお構いなく、一生懸命にほんと一生懸命に学ぶんです。

私も頑張らなきゃって思わせてくれる3人でした。

最終日

2週間もたてば私もクメール語を多少は覚えます。

日本で覚える数百倍のスピードで。

挨拶と数字と簡単なやり取りくらいは余裕になります。

毎日 “សួស្តី” “សូមអរគុណ”って話しかけてくるからね。

いつも通り、英語の勉強をして、外で遊んで、

暗くなって、みんなが家の手伝いに帰る時、

私が、

「今日ラストなんだ。日本に帰るんだ」

って、知ってる限りのクメール語と、

簡単な英語を使って伝えると、

いつも通り意思疎通にはめちゃめちゃ時間がかかるんだけど、

私がラストってことが通じた時、

3人は泣きだしちゃった。

“Come my home. Why? Why?”

私の家来ていいよ、なんで帰るの?って。

一番シャイなパリンヌも

“Study. Together.”

って知ってる単語を並べて伝えてくれました。

彼女たち3人と二週間過ごして

「なおこは勉強しないの?何やりたいん?」

って喝を入れられた気がします。

私たちはやりたくてやりたくて仕方ないんだよ。

めっちゃ頑張ってるでしょ。

ってね。

ほんとにその通りで、

やりたいことができることがすんごい幸せそうで

学べるのって当たり前じゃないんだよ

って教えてくれた。


3人はとても貧しいってわけではないけど、

やっぱ環境が整っているわけでもない。

でも、私なんかよりたくさんのことに幸せを感じて、ありがたみを感じて、

目の前のことに一生懸命で、

やりたいことができるってすごいんだよって

身をもって伝えてくれる子どもたちでした。




いつもバイバイする時は、

Have a good night! ってお互い言うんだけど、

3人に最後にひたすら、

彼女たちの知ってる英語を並べ、

理解できるまで、たーくさん伝えました。

“Have a nice life, beautiful life.

I’m always on your side.

Be yourself.”


素敵な魅力的な人生を送ってね。

私はずっとずっと味方だからね。

自分らしく生きてね。

彼女たちはきっと、

目の前のことに必死に、でも楽しく仲良く

生きていると思います。


だから私も妥協しないで

やりたいことやって生きていこうと思います。

選択肢があることに喜びを持って。

でも疲れたら休んで。





読んでくれた方が、

やりたいことができる環境にいることって

当たり前じゃないんだなぁって頭の片隅で

考えてくれたら嬉しいです。

そして少女たちのように、

みなさんが何かを頑張っている姿は

周りの人に素敵な影響を与えてるってことも。

読んでくれて、ありがとうございました。

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