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スルスルと。

例えば。
300年の間、ツボミだった花が一晩で一気に咲いた様に、突然の変化が自分に起こって思わず笑ってしまった。

その1秒前までは悔しくて泣いたのに。

何故、この様な事が会社で起こるのか?
何故、期日を決めても他人事なのか?
何故、上司は周りのせいばかりにするのか?

…ん。
もしかしたら
もう私、頑張らなくてもいいんじゃない?

急に、何かが、ストンと、落ちた…。
いや、本当に。

会社や人がどうのこうのではない。
そもそも、すでに合わなくなっていたのだ。

スルスルと私に絡んでいた【執着】の紐がほどけていった。

だからといって、仕事に手を抜くとかではない。
これからは逆に幻想だったシガラミに苦しめられなくて済む。
ひっかかりなく納めに進むことができる。

300年の間ツボミだった花は誰にも気づかれない様に、いつでも花を咲かせる準備はできていた。
後はタイミングだけだった。

私が気にしなくても歴史は続いてゆくのだ。

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