見出し画像

部活動の闇ループ

那珂です。

今年の夏休みは、自宅療養と引率で終わってしまいました。

県大会の直前にコロナに罹ってしまったため、全国大会までは、体調を崩さないようにどこにも出かける事がありませんでした。家族にも、迷惑をかけてしまったなと思っています。

 小学生の子どもにも、どこか出かけたかっただろうに、どこにも連れて行ってあげることができませんでした。

 今、全国大会が終わってすぐに2学期が始まりましたが、体調は本調子ではありません。後遺症なのか、物忘れがひどくなったり、集中できないとか、頭がモヤモヤする感じなど、調子が悪い日があります。 それでも、休めないんですけどね。

 本題は、「部活動の外部委託について」です。

 今回、全国大会に行った時に、外部コーチの方と話をする機会がありました。

 先生2人と、外部コーチ、あわせて3人で話をしたのですが、学校側とコーチ側で、全く知らない動きになっていることがわかりました。

「いやー、こうやって現場の先生方と話すことってないので、僕にとっても貴重な時間でした」

 外部コーチの方に言っていただきましたが、こちらもです。

 そういう機会は皆無です。びっくりしたことだらけでした。


 実際、学校現場では何も変わっていません。

 愚痴のような感じで「もう引率はしない」とか、「来年からは外部コーチにすべてお願いしよう」とか言っていますが、具体的なものは何も出てきていません。

 部活動大好き勢は、相変わらず休み返上で、対外試合に出かけています。

 きっと来年も、このままの状況が続くでしょう。

 でも、外部での動きは違うようです。

 県内の外部コーチが集まった会議があったそうです。その中では、「学校の枠を超えて、強い選手でチームを作っても良い」とか、◯体連と切り離した大会をするとか何とか、いろいろな話があったようです。

 こちらからしてみると、「そんなの聞いてないよ!」な情報ばかりでした。

 部活動の外部委託は、たぶん進まないと思います。

 進んだとしても、何年かかるかわかりません。

 文部科学省だけではなくて、スポーツ庁とか、各競技団体とか、いろいろな柵がある世界なので、一筋縄ではいかないでしょう。

 スポーツを頑張った生徒の 将来設計にまで影響してきますから。


 例えば、「部活動のスポーツでは、食べていけないよ」という話。

 ほんの一握りの選手が、プロスポーツでやっていける、という意味で取られられているかもしれませんが、プロで活躍できたとしても、一生競技をして終われるわけではありません。

 いつかやってくる「引退」後の生活。

 要するに、「スポーツ現役後のセカンドキャリア」をちゃんと見据えているかどうかが大事だと思うのです。

 それが、早いか、遅いか。

 卓球の張本選手の母が、卓球だけではなく、セカンドキャリを見越して
しっかりと勉強に取り組ませて、学業も一流なのは有名な話です。

 競技人生を高校で見切りをつけるのか、大学で見切りをつけるのか、それとも競技者としてから見切りをつけるのか。

 例えば、高校で見切りをつけるのであれば、スポーツと全く関係ない大学に進学することはできます。
 でも、その時に、「スポーツに未練がある」選手は、「指導者になる」という選択肢が生じるでしょう。

 そうすると、そのスポーツの指導者になるには、「教員」になるのが一番てっとり早い手段です。

 とりあえず何の教科でもいいから教員免許を取って、部活動指導者になる。そうすれば、学校現場も、競技団体も、ウィンウィンの結果に結びつくのです。

 子どもにとっても、「こんな凄い選手だった人に教えてもらえる」といって、ウィンウィンウィンくらいの状況になるのですね。

 そうすると、「部活動をやりたくて、教員になった人」という先生誕生ループは途切れることがありません。

 スポーツをする選手のセカンドキャリアについて、しっかりと認識し、どんな進路にも対応できる学力をつけさせることは、とても大事だと思います。

 「そのスポーツさえ強ければ、凄ければ、何とかなる」という時代は、そろそろ終わりにしなければならないと思うのですが。

部活自体は、嫌いではありません。むしろ、一生懸命になってしまう自分がいて、自分が嫌になりそう。

 スポーツ、本当は好きなんだけど、犠牲にするものが、大きすぎるよ。

 だったら私、いっそ「外の人」になったほうが、楽なんじゃない?


そんなことを考えていますが、口が裂けても言えません。

フルボッコにされること、間違いなしだからです。

 なので、2学期は定時退勤を継続し、

 来年度は部活動担当を断ろうと心に決めた始業式でした。


#教師のバトン

#部活動






この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,258件

サポートありがとうございます。頂いたサポートは、地元の小さな本屋さんや、そこを応援する地元のお店をサポートするために、活用させていただきます!