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身近なエネルギー企業『出光興産』の投資タイミングについて

割引あり

『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、”投資未経験の方にも”参考になるような企業紹介をしていくコーナーを、ブログにて展開しています。

今回ご紹介するのは、証券コード【5019】出光興産です。

ガソリンスタンドである『アポロステーション』を展開し、数年前昭和シェル石油と統合したことも話題になった石油元売大手企業です。

そこで今回は【5019】出光興産が、一体どんな事業を行なっているのか?現在の指標面、狙うとしたら何時か?、といった私個人の見解を交えながらお届けします。
投資判断の参考に、是非最後までお付き合いください。

それでは本題に参ります。


事業内容&業績

事業内容

出光興産は、大きく分けて5つの事業構成になっています。

  • 燃料油…出光グループの製油所や油槽所(石油製品を一時的に貯蔵してタンクローリーに詰め込む場所)、ガソリンスタンドである『apollostation』を全国に6,000ヶ所以上展開するなど、暮らしに欠かせない燃料を安定供給しています。

  • 基礎化学品…原油精製の過程で得られるナフサなどから、石油化学製品の原料となる製品を製造・販売しています。

  • 高機能材…独自の研究開発力と技術力、ノウハウを生かし、持続可能な社会の実現に貢献するマテリアルの開発・供給を手掛けています。
    ※潤滑油や電子材料、機能化学品、農薬・機能性肥料など

  • 電力・再生可能エネルギー…バイオマス・風力・太陽光などの再生可能エネルギーや高効率で環境負荷の低い天然ガス火力発電所など、多様な発電所を所有し、産業や一般家庭向けに小売り事業も展開しています。

  • 資源…海外における油ガス田開発、石炭の安定供給とバイオマス燃料の開発・製造などの低炭素ソリューションの推進、国内での地熱発電所の運営・開発に取り組んでいます。

業績

石油精製・販売事業であるが故に売り上げや利益は、年々ブレブレになります。
2023年通期は過去最高売上、2022年通期は営業&経常・最終利益共に過去最高を記録しています。

ただし、今期(2025年期)は石炭の価格下落や生産数量減少、そして在庫評価益がゼロになる予測から、会社予想としては減収・減益となっています。
”在庫評価”とは為替だったり、原油価格そのものの増減だったりが影響します。
※在庫評価…文字通り在庫として持っている商品や原料(原油や石油製品など)を金銭的に評価したもの

24年8月6日に発表された第一四半期決算では、売上・利益ともに前年同期比プラスで着地しています。
第一四半期を終えた時点で、経常利益の進捗率はなんと72.8%と非常に良い結果となっています。ですが、先ほど述べたように在庫評価であったり何かしらの特別損失を計上したりといった、不確定イベントが起こるかもしれません。そこには注意した方が良いでしょう。
ただ現段階では経常利益の達成は問題ないと考えて良いと思います。

”有利子負債倍率”(借金がどれだけあるかを示したもの)は、0.62倍
ここ数年、財務の健全化に力を入れていることが伺えます。
自己資本比率は約38%
製造業全体としてみれば、やや安全性に欠ける水準にあります。
ですが、これまで紹介してきたENEOSやコスモといった同業他社に比べて有利子負債は少ないため、先日行われた日銀の利上げによる今後の影響は軽微になると予想できます。


出光のロゴマークであるこちらのマーク。

このマークは「アポロマーク」と呼ばれ、ギリシャ神話のアポロンをイメージしたマークと言われています。
ガソリンスタンドの「apollostation」のアポロはこれからきています。


株価&各指標面

株価は8月22日(記事作成時点)で1,064円
先日起こった日本株の暴落の影響をもろに受けた銘柄で、約25%近く下落したのち、脅威のV字回復しています。
今後どうなるか分かりませんが、もう一度日本株の下落が起こるなら、再度下落相場に巻き込まれる可能性は十分にあります。そこのところは認識しておいた方が良いでしょう。

出典:株探

ただし週足で見ると2018年につけた高値1286円を超えられてない状態にあります。なので今のところは株価の上値余地が限られている、ということには注意した方が良いと思います。
※この時、昭和シェル石油との統合が決まりかけたタイミングであったため、何かしらの失望売りが入っての下落に繋がったものと見ています。

出典:株探

PERは11.5倍、PBRは0.75倍と、これだけ株価が上昇しているにも関わらず、東証が要請しているPBR1倍以上の基準をクリアしていません。
ですので、今後何かしらの株価対策をしてくれることを期待しています。
一応、一般的には割安の水準であると判断できます。

配当利回りは3.01%。ギリギリ高配当株の仲間入りをしました。
※2024年3月期は期末配当が少なくなっているように見えますが、これは2024年1月1日を効力発生日として、普通株式1株を5株に分割した影響です。分割を考慮した配当金は、中期経営計画に明記されている120円を達成しています。

株主優待

出光興産には株主優待制度があります。詳しくは以下の通りです。

テレビ朝日系列音楽番組「題名のない音楽会」の収録に抽選で招待。

株主1名につき2名分まで応募可
「題名のない音楽会」は出光興産の一社提供番組。
公開収録ごとに案内予定3月末・9月末において500株以上保有の株主

「キッザニア東京・甲子園・福岡」入場券を抽選で300名に贈呈。

各会場100名・1セット4枚のチケットを贈呈(大人1枚・大人こども共通利用券3枚
出光興産はキッザニア東京・甲子園・福岡の公式スポンサーです。
年1回案内(5月)3月末において500株以上保有の株主

その他優待

「Idemitsu Art Award展」招待券については、株主名簿に記録された株主全員を対象に贈呈を実施。12月上旬に株主専用WEBサイト「いでみつコネクト」にて招待券を配信予定。(2023年9月末の基準日より開始予定)
「 Idemitsu Art Award展」招待券贈呈若手作家の活躍の支援・美術界の発展貢献を目的に実施する公募制の美術賞「Idemitsu Art Award」の全受賞・入選作品を展示する展覧会年1回案内(12月頃)9月末において株式を保有する株主


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