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『“いまあるもので”。防災のために、今、出来ることは意外に沢山あるのです。』



1月17日。
阪神淡路大震災。

28年前の今日。
私は芦屋の激震地区で被災しました。
震度7の揺れで
周りの家々はことごとく全壊。

関西に地震はない。
そんな都市伝説が当たり前だった時代で、
私たちは驚くほど無防備だったのです。

隣の全壊家屋を素手で掘り返し、
お婆さんをみんなで助け出しました。

電気が通るまでに数日。
水が出るまでに1ヶ月近く。
ガスが復旧するまでには数ヶ月かかりました。

水の備蓄もなければ、食料もない。
助け出された人に
心臓マッサージをする術も知らない。

家が全壊した人たちは、
近所の公園にテントを張って暮らし始めました。

それまで当たり前だと思っていた
水、電気、ガス、家…
当たり前のものなど一つもないことを
身をもって知った日でした。




大地震、記録的な大雨…
災害はいつ来るか分かりません。

でも、
“今あるもので”備えることは
意外に沢山あるのです。

我が家には背の高い家具はありません。
寝室にはほとんど家具を置いていません。
枕元に懐中電灯を設置しています。

マンションを選ぶ時は
免震や耐震の精度にこだわりました。

寝る時は分厚い靴下をはきます。
部屋に割れたガラスが散乱しても
安心して歩けるように。

水はいつもペットボトルに10本は置いてあります。
レトルト食品も常備しています。
七輪と炭もあります。
イワタニのガスボンベと簡易コンロもあります。

軍手や、ハンマー、シャベルも買いました。
AEDの使い方も習いました。

家族とは
何か起きた時に避難する場所を確認し合っています。

無理のない範囲で
普通に出来る“今あるもので”の備え。

レトルトも七輪もコンロも
普段から使っているので、
常に補充しています。

暮らしのアレコレ。
いつも頭の片隅に
災害が起こった時のことを考えておく。

“今使っているもので”
無理なく出来る災害への備えは
意外に沢山あるのです。




1月17日だから…ではなく、
毎日が備える日だと思っています。

あの日があったからこそ、
その後、失われる命を少なく出来る。

多くを失った時、
差し出された見ず知らずの人の手の温もりは
今でも忘れられません。

あの日、学んだことを将来に生かす。

涙に暮れた日を…
あの日の痛みを…
未来の救いに変えることが出来たら。
そう願って止みません。




災害で亡くなられた皆さんのご冥福を
心からお祈りいたします。















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