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天の川は見えるのだろうか[2024/7/3(水)〜7/9(火)]


2024/7/3(水) こんがりパリパリせんべいになりたい

娘を駅前まで送り、私は仕事。今日は自分で設定した原稿の締切日だ。しかしなかなか思うように進まない。

14時にご近所まで娘のお迎え。ようちえんのみんなで隣町の海へ行ったけれど、海には入らず、浜辺で遊んでいたらしい。実のところ、彼女は海がこわいのだ。川での活動なら水着を着ていくのに、海のときは「絶対入らないから」と水着を着ていかない。

帰ってきた娘が「〇〇ちゃん焼けた?」と聞く。たしかに一日でこんがりしたようにも見える。「焼けたよ」と言うと「やった!」と喜ぶ。「焼けたいの?」「うん、だってこんがりおせんべいになりたいから」。「自分で食べてみよう、パリパリパリ」と腕に口を近づける。「お母さんも食べてみて」。娘の腕の前で口をもぐもぐ動かす。「パリパリパリ、本当だ」。「お母さんはやわらかくてグニュグニュ」。生焼けの状態をよく表している。

家で仕事している夫が降りてきた。娘が「外あっついよ、出てみて!じゃじゃーん!」とドアを開ける。夏の扉。じゃじゃーんと言うとめでたい感じがあっていいな。

本当に暑い!と本日の暑さを初体感した夫と3人で、ハーゲンダッツの2種類を回し食べする。定番のストロベリーと新作のジェラート。どちらもおいしい。

町の空き家を活用した居場所Dで、玉ねぎ麹づくりのイベントがあって、顔を出すことにしていた。思っていたように進まない原稿を一旦寝かせて、ズッキーニとじゃがいもを切って出かける。

すり下ろされた玉ねぎに麹や塩を足す段階だった。混ぜ混ぜするのを手伝わせてもらう。玉ねぎ麹は炒め物などの味付けに使っても、餃子に入れてもおいしいと友達に教えてもらった。夢が広がる。

持ち寄り野菜でつくったカレーを食べた。おいしくて、自分の皿に向き合う我が子を残してひとりでおかわりしに行った。

自転車に乗る。ストライダーで飛ばしていこうとする4歳男子たちの後ろをヒヤヒヤしながら見守り、家に帰った。


2024/7/4(木) ひまわりと一緒にしょんぼりする

ようちえんのわらべうたの日で、娘と一緒に行く。いつもと違う場所で迷いそうになりながら到着した。はじまる前、娘は「眠たい」と私の膝に頭を乗せてぐでっとしていた。わらべうたが終わって外へ出る時も帽子をかぶせてやると「自分でやるから!」といつになく怒る。あまりにも暑いし、眠気が抜けないのかもしれない。

散歩する子どもたちと分かれて帰宅し、仕事。あっという間にお迎え。

放課後の子どもたちを預かる当番。暑いから、果樹園跡地の涼しいエリアから移動せずそのまま遊ぶ。靴下のダーニングをしていたけれど、あっちへこっちへ呼ばれて、ダーニングはあまり進まず。途中から図書館へ移動して、絵本を数冊借りて解散した。

帰ってきた娘は眠い眠いと言っている。

テーブルに飾っていたひまわりが、暑さのせいか、だいぶしょんぼりしていた。「大丈夫、〇〇ちゃんと一緒だから。元気出して」と声をかけている。

お風呂に入って、ご飯を食べて、19時前に布団についた。

一緒に寝付いたものの、ハッと目を覚ます。観ようと思っていた番組があった。なんとなく頭が重たいけれど、「頭痛いな」とソファに斜めって腰掛けながらエンタメを鑑賞する。23時過ぎに寝付く。最近リズムがごちゃごちゃだ。


2024/7/5(金) ふらふらしながらそうめんを茹でる

朝、娘が「眠たい」と言ったきり、起きようとしない。7時前に寝て、睡眠はたっぷり取ったはずだ。熱をはかると37.1度。微熱。寝たいだけ寝かせてあげようと、ようちえんを休むことにする。

布団に横たわる。あんなに「眠たい」と言った割に、すぐに目を覚ます。様子を見に、寝室に夫がやってくる足音がすると「ヤバい!お父さんくる!ひょっとこ〜」となぜか口を左側にとがらせて、目は口とは反対側を見る「ひょっとこ」の顔をして紛らわせようとしていた。

「お腹空いた!」と言った娘はよくお昼ご飯を食べた。熱をはかると36度台まで下がっている。あっという間に元気になった。

寝てる娘の横で仕事ができるはずだった私の当ては外れた。「おやすみだから寝てて」というが、あまりにも元気でじっとしていない。今度は私が眠くて眠くてたまらない。暑いせいだろうか。たびたびソファに横たわる。

娘は元気そうなので、いつも通りバレエに向かう。教室はクーラーをつけても暑くて、子どもたちは汗を流しながらいた。娘はようちえんを休んで元気が余っているものだから、いつも以上にしっかりやっていた。

帰り道、車の運転をしている最中に、急に腹痛がやってきた。なんとか家まで帰る。じわじわと寒気が襲ってくる。これはまずいやつだ。夕飯を食べずにパジャマへ着替える。

家で仕事をしていた夫もゴホゴホと咳込みながらやってくる。熱がありそうだ。

娘がお腹空いたという。ふらふらしながら、お昼からシンクにそのままになっていたお皿を洗う。お皿を洗い終わったところで限界がやってくる。交代で夫が、ふらふらしながら、娘のためにそうめんを茹でてくれた。

娘が夕飯を食べ終わるのを見届けて、ふらふらと布団へ行き、あんまり寒いので靴下を履き、布団をしっかりと胸のあたりまでかけて寝た。


2024/7/6(土) まぶたの行方

たっぷり寝たけれど、一晩で解熱はしなかった。
目覚めた娘が「面白い夢見たんだ」と言う。「海でお父さんとお母さんと水鉄砲してる夢」。

元気な娘のために、冷凍のチーズドッグをレンジでチンする。私の食欲は湧かない。

私は寝室で、夫は自室で寝る。娘は自分の遊び場でひとりで遊んでいた。

たまに寝室にやってきて、枕元で何かしている。やってきた娘の顔を横たわりながら見ていたら、目が二重になっているのを発見した。生まれてこのかた、夫譲りの奥二重だったはずだ。いつの間に変わっていたのだろう。面白くてまじまじと見る。

「〇〇ちゃんつまらない、お外行きたい」と言う。ごめんね、行けない、と言いながら、寝る。全然起き上がる気にならない。

少し寝たところで、外から楽しそうな声が聞こえた。庭で娘がストライダーに乗っているようだ。夫の声もする。どうやら娘がストライダーをしているのを見守っているらしい。夫の方が私より熱が高かったはずだが大丈夫なのだろうか、と思いつつ、ありがたく寝る。

今度はドアがバタンと閉まる音がした。夫と娘が出ていったらしい。「お父さんに飴買ってもらった〜」とミルク味の飴を持って二人は帰ってきた。

14時頃、起きる。娘はまだお昼を食べてないらしい。「さっき何か買ってきたらよかったね」と夫が娘に謝る。今度は私がそうめんを茹でる。熱もだいぶ下がり、少しだけ一緒に食べることができた。

インスタを見て、おいしそうなタイ料理の写真を見る。そうだ、今日はここに行きたかったんだよなあ、と思う。画面の向こうの土曜日。

寝る。

夕方、熱が平熱まで下がった。元気になったらはらっぱで開催している夜市へ行こう、と娘と約束していた。布団を這い出して、洋服に着替えて、フラーっと自転車を漕いではらっぱへ行く。

たくさんの人でにぎわっていた。会った友達に、対面してるのが申し訳ないなと思いつつ「病み上がりで」と言うと「来たほうが元気になるからね!」と言われる。そういうものかもなと思う。

キッチンカーの前を歩き、お店のメニューを娘に説明しながら、何を食べるか聞いてみる。炭水化物しか食べていないから、今日の栄養素はここで摂取してもらおう、と思う。しかし娘が選んだのは、ホットサンドだった。ハムチーズのと、ピーナッツバターの。まあそんな日があってもいいじゃない。

腰掛けて、ホットサンドを食べる。お腹は空いていなかったが、好奇心から私も食べた。食べながら、灯りの下で元気に歌ってる合唱のメンバーをぼんやりと眺めた。いつもは参加しているのだが、さすがに今日は参加する元気がなくて、離れたところから見ている。ようちえんのお友達の声がマイクからして、「Yくんだね」「かわいいね」と娘と話す。

一日退屈していた娘は走り回るかと思いきや、人に会うと私の後ろにくっついて恥ずかしそうにしているのだった。ホットサンドを食べ終わると、また自転車に乗って、フラーっと帰った。


2024/7/7(日) 天の川は見えるのだろうか

もう一晩寝て、すっかり快復した。朝からパソコンに向かう元気がある。起きてきた夫が私の部屋のドアを開け、まだ熱っぽい様子で「どうしたの」と言うから、ピースした。

せっかくの日曜日だが、夫はまだまだ休息が必要そうだから、娘と二人で出かけることにする。果樹園跡地で月に一度のプレーパークが開催されている日だった。インスタを見ていると「プール」を作っていて、水遊びもできそうだ。娘に聞いてみると「プレーパーク行く!」と張り切って水着に着替え始めた。

暑い日でも果樹園跡地の木陰は涼しい。娘は到着すると早速「プール」へ遊びに行った。上からシャワーが出ていて、最初はシャワーに少し手を触れる程度だったが、だんだん近づいて、気がつくとずぶ濡れになっていた。

「もう寒いからおしまいにする!」と言って、プールをあがって着替える。着替えていたところで、ちょうど去年までようちえんが一緒だった友達が近くへやってきて、二人で遊びにいった。余裕ができた私は、数日の間に溜まった書き物などをして過ごす。

プレーパークの終わりの時間がやってきた。「ご自由にどうぞ」と言ってもらった、笹を一枝いただいて、「さーさーの葉 さーらさら」と歌いながら娘と車へ向かう。

今日は有名なかき氷屋さんが、町のシェアキッチンへやってきているとのことで、娘とわくわくしながら向かう。たくさん遊んだ後のかき氷。夏満喫コースだ。

かき氷屋さんは思いの外並ばずに順番がやってきた。私は抹茶ミルク、娘はパイナップルを注文する。外の椅子に並んで腰掛けて、自分のを食べ、3回に1回ぐらいは隣のを食べた。

かき氷屋さんの店主と思われる方が、常連と思われる方へ「今日のかき氷はおいしいでしょ。これはこっちではどうにもできないことだから」と言っている。こんなにかき氷にぴったりなカンカンの日はない。

最後の一滴までおいしくいただいた。

車で家へ帰る。帰ったら笹にお願いごとを書いて吊るそう、と娘と話す。「〇〇ちゃんはお願い何書くの?」ちなみにようちえんで書いた願い事には「おいしいごはんをつくれるようになりますように」と書いてあった。去年は「皿洗いが上手になりたい」とか「料理が上手になりたい」とかで、家庭的な願いが毎年ぶれない。

「かわいい大人になれますように、にしようかな」。そういえば去年の年末、バレエの発表会に向けて作った工作物には「どんな大人になりたい?」という質問に「かわいい大人になりたい」と書いていた。そのことかな、と思う。

「あのね、〇〇ちゃんは子ども産まなくても、結婚しなくても、かわいい大人になれたらそれで十分なんだ!」。いいなと思う。結婚とか出産とか自分だけじゃどうにもならないことだけれど、かわいい大人、なら自分次第で目指せそうだ。最近覚えたらしい「十分」という言葉も潔くて良い。

家に帰ると娘は早速メモ帳に、「かわいいおとなになれればじゅうぶん」と書いた。折り紙を切ったり貼ったりして、七夕飾りをつくって笹にかける。すぐ麻紐でちゃちゃっと結ぼうとする私に「それはあんまり使わないで」と娘が言う。娘は短冊も飾りも、細い穴に色とりどりのリボンを通して飾っていて、かわいくしていた。

夕飯はちらし寿司をつくった。熱が下がりきらない夫もおいしいおいしいと食べた。

「七夕は何があるの?」と娘に言われる。「織姫と彦星がいて、天の川に分かれて住んでいて…」と話す。そういえば七夕伝説が書かれている絵本を読んであげたことがない。

「天の川って?」「お空にキラキラの星が川みたいになってるんだよ」「いいな見てみたいな」。

私も子どもの頃、見てみたいなと思っていたことを思い出す。この時期は大体梅雨でくもり空のために諦めているうちに、いつの間にか大人になって、天の川を見ようと考えることもなくなってしまった。

子どもの言葉で、自分に見えなくなってしまったものを思い出す。今でも見たいと思ったら天の川は見えるのだろうか。


2024/7/8(月) 夢うつつ

週末あたりから体調を崩していたために、終わらせることができていない原稿があって、昨日の晩から取り掛かる。気がついたら朝だった。まずい。ようちえんの見守り当番の日だった。できるだろうか。

朝7時。原稿を提出して、1時間仮眠することにする。
起きると、色々あって、当番を交代してもらえることになっていた。ありがたい。娘も休ませることにして、再び布団に倒れ込む。

今朝平熱に戻った様子の夫は、仕事へ出かけていった。元気な娘は階下で遊んでいる。たまに「おかーさーん」と呼ばれる。眠たくて生返事しかできない。「水筒どこにしまったらいいのー?水筒ー!」怒っている声で聞かれる。「知らないーしまうとこないー」と応えたかどうだったか。

お昼になって起き上がる。そうめんかそばかパスタか...と選択肢を提示すると、そうめん!と言うから、週末も散々食べたそうめんをまた茹でる。いや、今度はひやむぎ。

茹であがったひやむぎの、ピンクや緑に色が付いたところだけ、娘が最初に取った。

午後、再び寝る。全然寝たりない。

娘は静かだった。起きて「何してたの?」と聞いてみると、「お父さんのiPadでYouTube見た」と言う。娘は夫のiPadのパスワードを知っているから、好きなときにみることができる。「赤ちゃんが生まれるところみたかったんだけど、わからないから、体の健康みたいなの見てた」。シブいチョイスである。面白いのだろうか。

「お母さんのパスワードも教えて」前にも教えないと言ったことがあるのに、めげない。「お母さんは誰にも絶対教えないんだ」。「〇〇ちゃんのはね、224545だよ。お母さんにだけ教えてあげるね」。昨日プレーパークで作った、木のケータイを見せながら娘が言った。(私にだけ、らしいので、この数字は実際の娘のパスワードと変えている)そんな甘い囁きにも私は屈しない。

6時過ぎ、ストライダーに乗った娘と散歩に出かける。この時間になるとようやく涼しい。駅前のNで、農家さんが採れたての野菜を販売していて、枝豆とごぼうを買わせてもらった。明日のおやつはごぼうチップスにしよう。

夕方からお散歩に出たものだから、すっかりいろいろ遅くなり、帰ってきた夫にまだご飯もお風呂も終わってないの、と驚かれる。バタバタと夕飯もお風呂も済ませてなんとか9時前に寝た。


2024/7/9(火) 枝豆はいくつあっても困らない

久しぶりにいつもの朝がやってきた。ごぼうを洗って、ピーラーで薄くして、油であげる。わっぱのお弁当箱に入れて、布で包む。今日の放課後のおやつだ。

娘をようちえんの集合場所へ送る。

帰り道に、ミニトマトが気になって、畑へ寄り道。ちょうど食べられそうなのができていて、もいで口に入れる。皮の厚い、しっかりしたミニトマト。曇り空で草刈りがしやすかった。

帰宅して、オンラインで語り劇の練習。

終わると、とても眠くて、そのまま横たわる。暑いせいなのか、病み上がりなのか、眠い日ばかりである。

お昼ご飯に白米の上にごぼうチップスを乗せたものを食べる。原稿の続き。ありがたいことに、仕事が途切れず、書くものがたくさんある。もう少しで書き上がりそう、というところでお迎えの時間。

近所の海岸まで自転車でお迎えに行く。

私を見つけた水着姿の娘は、「見て!」と言うと水たまりの中にばしゃばしゃと入っていた。

着替えずに、そのまま自転車に乗せて帰る。「Nに寄ってこうか」と言って、昨日も行った駅前の食品店Nに寄り道。今日は昨日と違う農家さんが野菜を売っていた。穫れたての枝付き枝豆を売っていた。昨日茹でた枝豆があって、どうしようと一瞬考えたけれど、枝豆はいくつあってもいい、という結論になり、買って帰る。それとオクラと。

帰宅してすぐにお風呂に入る。「お湯に入るとあったまるわあ」と娘が言う。暑い日とはいえ、水に入って冷えていたのだろう。

夕飯を準備する。昨日茹でた枝豆はあっという間に娘のお腹へ消えた。「食べ比べしようと思ってたのに」と娘に言うと、ギリギリ2つほど残してくれた。今日の枝豆も茹でて出すとパクパク食べる。やはり枝豆はいくつあっても困らない。

食後に桃を食べていたら、お腹がきゅるきゅると痛んだ。なかなか本調子に戻らない。

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