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「往復書簡」湊かなえ

入院中に病棟のディルームにある病棟図書で借りた本の一冊。
湊かなえさんの本を読んだのは、たぶんこれが初めてだと思う。
病棟図書は、ボランティアの方が週に二回運営されていて、
こだわりの本がバランスよく本棚に収められている。
ボランティアの方がいらっしゃる時しか借りれないが、返すのは返却ボックスに返せるので、急に退院が決まっても安心して借りることができる。

さて、こちらは映画化もされたようだが、まったく知らず
このネットやSNS時代に懐かしさを覚えるタイトルにひかれて手に取った。

まったく批評や情報もなく本を選ぶ時、それを読むか読まないかは、
最初のページと無作為の途中のページを開いて数行読んで決めている。
読まない、あるいは、最後まで読めないだろうと判断するのは
以下の4つ
1)文章が稚拙
2)擬態語が多く、感覚で書いてて情景が浮かんでこないもの
3)内容か文章が難しすぎて、スーッと頭に入ってこないもの
4)読みづらくて進まないもの

反対に、読んでみたいと思えるものは
1)文章表現がきれい
2)文章としてとても整っている
3)ストーリーが頭にスーッとはいってくる

この湊かなえさんの作品は、ちょっと内容によっては退屈してしまうかもしれないという想いはあったけれど、
スーッとはいってきそうだったので借りることにした。

二編目の作品がとても心惹かれた。
タイトルとおり、手紙のやり取りが小説になっているのだけど、
その手紙の内容がとても簡潔でわかりやすくいて、気持ちの表し方が上手で、心揺さぶられ、相手を思いあうそんなやり取りだったからだ。
SNSのようなショート文では伝えられない内容。
この時代にも、やはり手紙やせめてメールでも相手を思いやってつづることはとても大切だとあらためて思い、私もこんな手紙がかけるようになりたいと、かつての教師と教え子の手紙のやり取りを読んだ。
https://www.amazon.co.jp/往復書簡-幻冬舎文庫-湊-かなえ/dp/4344419065

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