医師起業日記_vol.5_対人関係に悩む本当の原因
人間関係の悩みの原因は"全て"同じ
「うるさい。わかってるんだよ、そういうことじゃなくて。」
人からなにか反論されたり、疑問を投げかけられたりした時、そんな言葉が一瞬心の中に浮かぶことがある。
必ず毎日浮かぶわけではなく、体調の良い日であれば、特に浮かぶこともない。しかし、疲れていたり、気分が下がっている日だと、一瞬浮かぶ。
現在となってはカウンセリング・コーチングを自ら受けて、内面との向き合い方には一定精通しているので、その感情に心を乱されることはない。
しかし、ちょうど昨日、知人に対してそんな感情が久々に浮かんだので、「なんでこんな言葉がよく浮かぶんだっけ」と考え直していた。
実は、これは俗に言う『アンガーマネジメント』という表面的な話ではなく、全人に共通して生じる「"内なる子ども"の発露」の現象だったりする。
対人関係の悩みの原因は、99%が"内なる子ども"によって引き起こされる。つまり、いい大人がSNS、職場、家庭で一見くだらなく思える争いをするのも、これが原因だ。
今回は、その"内なる子ども"とはなぜ生じるのかについて触れていきたい。
"内なる子ども"とは
なお、この"内なる子ども"というコンセプトは、ぼくの完全なる独創で生まれたオリジナルの発想ではない。
心理学の3大巨頭の一人であるジークムント・フロイト氏や、世界的に有名なカウンセラーであるシュテファニー・シュタール氏の考え方が根底にある。
"内なる子ども"とは、先天的な気質と後天的な環境要因によって定着した"価値観"や"ものの見方"のこと。
というポジティブな価値観も、
というネガティブな価値観も、
全てはこの"内なる子ども"が正体。「性格の悪さ」とか「幼稚さ」とか「人間性がダメ」というのは表面的な見え方の話で、根本は"内なる子ども"が暴れているだけで。
では、この内なる子どもの解像度を少し上げたい。
全人共通して、このポジ子とネガ子が自分の無意識の中に潜んでいる。というか、無意識はこの2人のバランスで構成されているといっていい。
では、なぜ対人関係の悩みに苦しむのか。これは気質によるところもあるが、『ネガ子のキズが少し大きく、そのキズを癒せないままになっている』ことが原因だ。
悩みの正体は『ネガ子を無視していること』
スピリチュアルめいた言葉だ。文字としてみるとうさんくさい。
ネガ子は、主に両親との関係性の中で生じた「〜でないといけない」という制限的なとらえ方を持っている。この子は幼少期にキズついたことで生まれると同時に、
その後の人生で、二度とキズつかないように、あらゆる策を打って、自分をキズつくことから守ろうとする。これが内心の葛藤や、人間関係の不協和を生み出している原因である。
例を挙げるとすれば、下記のようなものだ。
ナルシシズム
小さい頃、自分の不都合・不完全な側面を誰かがキズつける体験をすると、評価に値するところだけを他者に見せようとするようになる。
これが大人になっても続く。自己肯定感が高そうに見せようとすることが多いが、実際はそうではない。
攻撃性・非難性
「自分は〜でないといけないんだ」とキズついた経験から、そのような価値観に沿って生きるようになる。
大人になっても、それらに縛られず自由にふるまう人を見た時に攻撃・非難・否定したい思いに駆られる。
ハーモニー志向
「ああしなさい」「こうしなさい」といわれキズついてそれに従うようになった経験があると、
大人になっても他者の意向に対して反対の意を示せなくなり、常に同調しようとする。やがて、人との関わりを深めようとしなくなる。
こうした幼少期に主に両親との関係性でキズついた経験(それがどんなに小さくても)が、ネガ子(制限的なとらえ方)として定着し、人間関係の悩みを引き起こすわけだ。
このような悩みは、過去をきちんと正しい手法で取り扱う(認知行動療法などではなく)ことで根本解消することができるが、このnoteでは割愛する。
久しぶりにそうした"内なる子ども"の話をきちんと思い返した日だった。こうした悩みがあれば、ぜひ「子どもの頃の自分ってどうだっただろう」と思い返すことをオススメする。
よければ参考にしてください!
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