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楽しく元気にすごいことを成し遂げよう

私たちはみな、子供のころから、計画をきちんとたててからやりなさい、ということをいわれてきた。

しかし、中長期的に何かをはじめるときは、計画よりも、ビジョンを大事にしたほうが元気がでる。
ビジョンとは、「現状からは飛躍しているが、実現を信じることができる未来像を魅力的に表現したもの」である。

計画はたてたその日から狂いだすことがありうる。しかし、自分が信じられるビジョンは狂うことはない。なぜなら、ビジョンはゴールのイメージであり、どういうやり方で、そこに到達してもかまわないからだ。
ビジョンのほうが「長く持続する推進エンジン」になる。
プロフェッショナルほど、計画より成果を大事にする。これは、プロは成果をあげてなんぼ、という世界で生きているからでもある。

しかし、それだけではない。

時間とエネルギーを使ってたてた計画が狂っていくのを日々感じることは元気をなくす要因になる。
しかも、計画にはない「もっといいアイディア」を取り入れること自体が計画を狂わす原因になりかねないジレンマが、計画というものにはある。
計画にとらわれてしまい、本末転倒となる危険は、いつもあるのである。

ならばそれより、毎日、どれだけビジョンに近づいたか、あるいは、今日は何をどれだけやったのかという現実を振り返って、また明日へ向かうという態度をとったほうが、元気が出る。やったという実感が湧く。
継続する力があり、多少アバウトでも、自分の感覚で自分はどのくらいの仕事量をこなすことが可能かを経験的にわかっているなら、こまかい計画に時間を使うことはナンセンスという場合も多いのである。

大人数で何かを進めていくとき、計画をたてて、それを共有し、進行を管理することには大きな意味がある。いや、そうしないとうまく進まない。
しかし、当初たてた計画の進み具合をこまかく管理していくより、むしろ、「今日はこれだけやった」という確かな成果を長期にわたって実感し続けていくほうが、人は、楽しく元気にすごいことを成し遂げることができる。
継続的に成果を出し続けていかなくてはいけないプロフェッショナルは、そのことを経験的に知っているのである。

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