佐々木直彦

森とワインを愛するコンサルタント。プロデュースの方法論を体系化、ビジネスプロデューサー…

佐々木直彦

森とワインを愛するコンサルタント。プロデュースの方法論を体系化、ビジネスプロデューサー1300人を育成。ビジネスパーソンの起業、ライフキャリアデザインをサポート。メディアフォーラム代表取締役。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。https://media-forum.com

最近の記事

相手からたくさんの情報を引き出すコツ

プレゼンは一方的なものではない。もともとプレゼンは、相手の協力のもとに、ある目的を果たすためのコミュニケーションだと考えたほうがいい。 だれでも、自分の情報を聴き出そうとしてやってきた相手がいれば、その相手がどんな人間かを気にする。そして、なぜそういう情報を知りたいのかを知りたい。相手の考え方やスタンスに共感できる程度によって、自分の話すスタンスを決めようという心理が働く。 だからこそ、聴きだすためには自分自身のプレゼンが重要なのである。 これにはもうひとつ意味がある。

    • 自己肯定感をあと押しするのは、誰かの応援

      プロデュースは、何かをやりたい人間の情熱、気持ちの強さが、重要な説得材料となる。ビジョンの魅力や実現性、信用度もそこから生まれる。 もともと、本人の高いモチベーションがなければ構想自体が生まれない。 「自分の思いに従って自分ができるプロデュースをやり、自分の所属する会社やお客さまや社会に役立つように着地させていけばいい。だから、まずは一歩を踏み出そう」と考えるのが、プロデュース思考である。 プロデュースは、自分の感情や直感、ひらめきを積極的に肯定して構想を進めていくものであ

      • 「なぜ」は、相手の心を動かす強いバネを持った言葉とロジックを生みだす

        夢を話すとき、自分の心にある「なぜその夢なのか」という背景を常に強く意識しておくことは本当に大事です。 なぜなら、それは夢を語るための大きな力になるからです。 誰にでも、自分のやりたいことの背景には自分の事情があります。だから、その夢を思い描き、実現したいと思っているのです。 なぜその夢なのかという背景をいつも意識しているほど、自分の夢を自信を持って話すことができます。 「こういう状況が実現するといいと思っています」と人に話すときは、その裏に「私は何がやりたいのか」「なぜそ

        • 自分にわからない力が働いている、と感じたときに取るべき行動

          プレゼンで敗退してしまったときに、いつでもすぐに「そうですか、わかりました」と引き下がる必要はありません。何も確認しようとしない姿勢が、かえって相手の不信を買う可能性もあります。 しかし、ほんとうの理由がどうしてもわからず納得しきれなくても、無理せず引き下がるべきときがあります。 客観的に見て、相手が採用してくれておかしくないプレゼンが通らない理由は幾つかあります。 相手が内容をイメージできない。予算が合わない。こちらと相性が悪い。競合がこちらよりいい条件を提示している。

        相手からたくさんの情報を引き出すコツ

          自己表現が、相手に受け入れられなかったときの考え方

          自己表現は目の前の相手に受け入れられてなんぼのもの。相手と響きあってこそプレゼンは成果を生みだす。プレゼンしながらその場で感じ、その場で考え、その場で相手にあわせた対応をすること。そうしてはじめて、その瞬間の相手のこころに届く表現になるのです。 しかし、プレゼンは、常に相手に受け入れられ、提案した企画はいつも採用されなくてはいけないのでしょうか。 じつは、そうではありません。 自分の身体はひとつだけです。 100万人の人々に、自分の思いが伝わることは素晴らしいことですが、

          自己表現が、相手に受け入れられなかったときの考え方

          どんな場面でも相手にこちらを向いてもらえる方法

          相手に「理解」と「感動」の二つをもたらす自己表現は、いつでも最高のコミュニケーションを生みだします。 自分が伝えたいと思って相手に投げかけた言葉やビジュアルが、相手に受けとめられ、しかも相手が心を動かせば、双方の間の関係は発展的、創造的なものになるからです。 相手を説得しようとか、相手に行動を起こさせようというように、何か意図を持って自己表現するとき、すなわちプレゼンするときは、 「自分の考えをわかってもらう」、 そして、 「納得して決断したり行動を起こしたりしてもらう」

          どんな場面でも相手にこちらを向いてもらえる方法

          実現させたいことのハードルが高いほど、なぜ具体的なストーリーが重要なのか?

          プロデュースのはじめには構想がある。 構想とは、実現までのストーリーである。 実現したいことを描き、実現の方法を考え、実現への手順を組み立てることで、ストーリーはできあがる。 この場合のストーリーは現在から未来へ向かってのストーリーであって、本当に現実になるかどうかはわからない。 つまり、ストーリーは、「こういう流れをつくりたい」とか、「こういうことを起こしたい」とか、「こんなことが起きる可能性もある(そうなればプロデュースはすごい影響力を持つものになる)」というように、願望

          実現させたいことのハードルが高いほど、なぜ具体的なストーリーが重要なのか?

          仕事で悩んだとき、自分らしい判断をするために必要なこと

          プロ意識が大事だということは、企業では、だいぶ前からいわれてきた。 だが、プロ意識という言葉は、多くの企業で、「プロっぽい感覚をもって、高いレベルをめざして真面目にやりましょう」というファジーなニュアンスで使われてきた。雇う側も、雇われる側も、プロとは何かをしっかりと確認しあうのを避けてきたのだ。 じつは、これが、働く人に多くの悩みを提供している。 プロとは何か。 自分の技術、ノウハウをつかって、自分を雇う相手に価値提供をし、その見返りに自分の納得できる報酬をもらう人。こ

          仕事で悩んだとき、自分らしい判断をするために必要なこと

          自分を好きになる2つの方法

          前回は、少数派の素晴らしい点についてお伝えした。 今回は、「自分を好きになる方法」について。 これは「少数派」とつながっている。 〈素晴らしい少数派〉でいられると、人は自分を好きになりやすいのだ。 自分が自分らしくいること 自分を好きになるために何が必要か? (1)自分が自分らしくいること (2)そして、その自分らしい自分が誰かを幸せにしていること この2つがセットになっていて、自分がそういう状態だよなと自覚できたなら、きっとあなたは自分を好きになれる。というか、すで

          自分を好きになる2つの方法

          少数派の素晴らしい点

          自分は少数派だと意識することはないだろうか? 例えばグループやチームの中で、同じ意見を持つ人が他にいない、あるいは自分とあと一人ぐらいだったり。人から「君は変わっているな、誰もそんなこと考えていないよ」と言われたり。 大多数が同じ方向に進むなか、自分だけが違う方向を見ている。 そんなことを何度も体験している人がいると思う。 なぜ人と同じようになれないのだろう? 足並みを乱すことで、迷惑をかけてしまうのではないか? それで悩んでいる人もいる。 私の友人にも、自分がいつも人

          少数派の素晴らしい点

          何かをプロデュースすることの意義とは

          新しい何かを創りだす(「何か」はモノではなく状態でもいい)ことを幅広くプロデュースととらえる考え方は、いまや、さまざまな業界や職種に広がっている。 新規事業をプロデュースする専門家は、ビジネス・プロデューサーと呼ばれるようになった。 社員が、新規事業開発担当として、社員のままビジネス・プロデューサーになる場合もある。 いっぽう、プロフェッショナルとして、クライアント企業から事業のプロデュースを依頼されたり、複数の企業がタイアップすることによって実現可能な新しいビジネスを、みず

          何かをプロデュースすることの意義とは

          相手を惹きつけ、説得力を高めるプレゼンテーションのコツ

          なぜそれをやりたいのかというWHYを、自分独自の体験をもとに語ることができれば、プレゼンテーションは魅力的なものになる。 実際に体験したからこそ持ちたえた自分固有の動機は、説得力の源泉になるのである。とくに、社会(ひろく社会という場合もあれば、身近な特定の人という場合もある)にたいしてもった何らかの問題意識がベースになっているとき、説得力は増す。 たとえば、こういうことである。 東北地方に、人口が減少をつづける過疎の村がある。 自然は美しく、村の人々の気質も古きよき日本の

          相手を惹きつけ、説得力を高めるプレゼンテーションのコツ

          DXが進まない理由〜プロデュースという問題解決の発想〜

          「新しい何かを創りだす」行為であるプロデュースは、問題解決の観点から、非常に重要な意味を持っている。 問題解決の考え方として、もっとも基本的でポピュラーなものは、「発生した問題には、必ず原因があり、その原因を突き止めて合理的対策を講じれば、必ず解決できる」というものだ。 これは、「合理的問題解決」と呼ばれる考え方で、ビジネスの一線では、この考え方が広く普及している。 解決方法を論理的に説明しやすく、会議の場で多くの人の合意をとるときにもスムーズにできる考え方である。 しかし、

          DXが進まない理由〜プロデュースという問題解決の発想〜

          新しいかたちが生まれ出るとき

          締切が迫っているのに完成のメドが立たないことはある。 もう間に合わないんじゃないか。遅れたら、大変なことになる。 こういう危機感をもたらす「締切」は大きなストレスの元になる。 だが一方、締切があるから考えついたアイディア、せっぱ詰まって極限状態になるから生み出される工夫というのは、非常に多い。 せっぱ詰まると、逆にやってやろうという意欲が湧いてくることもある。 どうせ無理だと思われる課題にチャレンジしてやってのけてしまうことほど、面白く気持ちがいいことはない。 クライアント

          新しいかたちが生まれ出るとき

          収入だけじゃない!副業のメリット

          最近は副業を許す企業が増えている。これは、会社が定年まで社員に職を保証できないことになったあらわれでもあるが、もうひとつの理由がある。 それは、「副業で稼げるくらいの力のある社員に仕事をしてもらわないと他社に勝てない」という現実である。 もちろん、業務に差し障りがある副業、競合に情報が流れかねないようなもの、倫理的に問題があることはまずい。 しかし、副業が日々の業務にプラスになる場合もある。 副業というのは、個人が事業主としてクライアントと契約して仕事をするということ

          収入だけじゃない!副業のメリット

          やりたくないことは、やらない。

          人は誰も、「これはやるべきことだし、やりたいし、実現すれば素晴らしいことが起きる」と確信できれば、限りないエネルギーが湧いてくる。 その思いが、やってやろうというモチベーションを維持し、いろいろな工夫を生みだし、協力者を何としても捜しだそうとする意欲の源泉になる。 「なんとしてもこの夢を実現したい」という意欲が失われたとき、プロデュースは非常に挫折しやすい。 つまり、感覚的にも論理的にも、自分のなかでプロデュースを正当化し、自分自身の「やる気」と「ワクワク感」をつくりだ

          やりたくないことは、やらない。