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言葉を知っている"だけ"にならない5つの要点#56

ダニング=クルーガー効果を知っていますか?



ダニングクルーガー効果とは、「有能な人には自身の能力に疑いを持つ傾向がある一方で、無能な人には自分は優れていると過信して悦に入る傾向がある」というもの。


この言葉を知っている人もいれば、初めて聞いた人もいると思います。

しかし、はっきりというと、この言葉を知っていることについて、だから何?となります。

私は、言葉を知ることはとても大切なことだと思います。

ただ、言葉を知っているからすごいのではなく、そこからどう考えるか?どのように自分に転用するか?を考えられる人がすごいと思います。

今日はダニング=クルーガー効果の先の話。



なぜ知っているだけではダメなの?

そもそも、この効果はミシガン大学の心理学者デイヴィッド・ダニングにちなんだ言葉です。

しかし、ダニング自身が言ってるのは、この効果をうまく活用することです。

彼曰く、ダニング=クルーガー効果は、遅かれ早かれ誰しも一度は経験するものであり、自分がどれだけ無知であるかを自覚しないのは、人間が人間である条件のひとつと説明しています。

つまり、ダニング=クルーガー効果は、必ず通る道なのです。決して良い効果ではなく、この経験を自分がどう活用するかで、その先の人生を少しでも賢明に役立てるだろうと思います。

それでは、彼自身の研究の中で、懸命になるための5つの要点を簡単に説明します。


5つの核心的な要点

①他人の意見を聞く

ダニング=クルーガー効果は、個人の時に発揮されます。周りの指標がないと自分が有能だと勘違いしてしまう傾向があります。

ダニングは、ほかの人に相談したり、会話したりすれば、多くの場合、何かが学べたり、おおいに役立つ別の視点が得られるだろうと述べています。


②最悪のシナリオを想像する

楽観的に考えることは悪いことではないと思います。重要なのは、深く考えることを忘れないということです。

常に自問し続けることで、自分を有能だと過信せず、考え続けることで、真の有能へと近づけます。


③確実性ではなく、可能性で考える

今後の未来を予想する時に、確実に来る/来ないなどと考えることよりも、それが起こる確率はどうか?起こらない確率は高いのか低いのかなど、可能性で考えることが大事。

ペンシルベニア大学の心理学者フィリップ・テトロックは、「確実性の観点から物事を考える人々よりも、可能性の観点から物事を考える人々のほうが、今後の世界で何が起こるのかを予測することに長けている」を発見したことを参考になるだろう。


④「事実」と「意見」を見分ける

意見→「この絵は美しい」
事実→「バラク・オバマはアメリカで生まれた」

この両者の見極めは、かなり重要である。しかし、多くの人がなかなかできていないことでもある。



⑤「知らない」と言うことをためらわない

ダニングは、人は「知らない」と言うことに不快感を覚えると言っている。

この問題をGoogleが解決してくれることは確かだ。

しかし、情報を探しに行く前にはまず、自分がその情報について無知であることを認めなければならない。それには「知的謙虚さ」が必要とされる。

「謙虚」であることは、とんでもなく重要だろう。



最後に

ダニングとクルーガーはこのように言っています。

「あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない。正しい答えを生み出すために必要なスキルは、正解が何であるかを認識するために必要なスキルと同じである」

お疲れ様でした。


ここでサポートいただいたものは、全て私の母の病気への還元に使わせてただいています。