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とある上場企業役員の60年間 出北海道編②「東京」

憧れの東京へ!

 私を引っ張ってくれた先輩のおかげもあって無事に就職できることになり、意気揚々と東京に出てきました。私の記憶では、前年の内定式の時が私にとって初めての飛行機で、これが2回目です。(高校の修学旅行では、寝台を使って東京に来ています)

なんて汚くて臭い街なんだ!

 同期何人かと仲良くなり、「君は北海道からわざわざ来たんだから東京を案内してやるよ」と言われて、有楽町と銀座に連れて行ってもらい、とてつもないカルチャーショックを受けました。

き、き、汚い! 臭い!

 当時の有楽町の駅前は、今と違ってごちゃごちゃして汚く、ガード下に散乱しているゴミや◯ームレスの人たち、街中華に働いていて大声で中国語を話す店員さん(この時初めてリアルな中国語を聞いたと思います)、腐った生ゴミの匂い、そして夜にはゲ◯の匂いが加わり、頭をハンマーで打ち付けられるほどの衝撃を受けました。

 その一方で、近くにはできたばかりのマリオンやプランタンもありましたので、まさに数年前に観たばかりの映画「ブレードランナー」の世界でした。

当時の私の東京のイメージ 近代的な建物と猥雑な建物の混在 この時はこれが大嫌いでたまらなかった

 この時から、「憧れてた東京なんて所詮アジアだ。やっぱり海外に行きたい。世界を渡り歩くようなカッコいい仕事をしたい」と、訳のわからない幻想を抱くようになりました。しかし、最初の赴任地は、東京どころではない場所に行くことになりました。

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