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「なんとかなる」から脱却したい

初回からだいぶ月日が経ちました。
あれから何度か書きたいことがありながらも、なかなか進まず…

でも、どうしてもこれだけは書き残したい。と思うことができたので書きます。大学院を修了した今、研究室生活を振り返って次のステップに進むために大事にしたいこと。その想いをここに。

初めて表に出す、私の本音

振り返れば、私の研究生活は「なんとかなる」で乗り越えてきた連続だった気がする。院試から始まり修論に至るまで何度、なんとか乗り切れた…!と思ったことだったか。

研究室に配属された当初、大学4年生の私は、”白か黒か” ”0か100か” 結構、極端な性格だったと思う。今は前より柔軟になった(と信じたい)けど…笑

100の熱量を注げないなら、別のことに時間を費やした方がいい、中途半端にやるぐらいならやらない方がいい。本気でそう考えていたし、「70ぐらいの力でなんとなく頑張る」ができないタイプだった。だけど一度始めたことは手放すことが苦手で、ズルズルと引きずってしまう厄介者。

研究においては、100で向き合えないことは早々に分かった。
自分の限界を知った。
得意だと錯覚していた勉強は全然得意じゃなかったし、「達成感」が好きだっただけで本質的に学問的な勉強が好きではないということにも気付いた。

それでも、研究を辞めて新たな道を切り開く勇気と覚悟が当時の私にはなかったし、もう少し学生を続けたいという甘えもあって。だから、同級生の中では多数派だった”院進の流れ”になんとなく乗った。

もちろん、そんな生ぬるい気持ちで、のほほんと過ごせる訳もなくて何度か本当ににまずい…と思ったこともあったし、先生に怒られたこともあった。

それでも結局、なんとかなった。
そう、何事も案外なんとかなるものだ。

なんとかなった背景には、毎回誰かの助けがあったということ。
その優しさにずっと甘えてしまっていたということは言うまでもない。
それに気づきながらも、どうしようもできない自分がいた。

100の熱量で向き合えなくて、頑張れなくて....

理由はどうであれ自分で選んだ道である以上、中途半端に背を向けることは楽なようで苦しかった。だけど平気なふりをしてたし、私はやりたいことをやっているから幸せだと強がっていたんだと思う。その苦しさから逃げるために、気づかないふりをしていた。

幸せだと思っていたことはもちろん本当だし、かけがえのない大学院生活を過ごしてきたと思っている。アルバイト、就職活動、課外活動(企画メシとか)、遊びは本当に悔いがないと思えるぐらい、走り切ったから。

だから余計に苦しい気持ちを隠すことも、紛らわすことも容易だったし、
そうやって3年間過ごしてきたのかなって。

表面上は。

そしてその結果、「なんとかなる」の味を占めすぎてしまった。

その場しのぎの手段は望んでなかった。

心の奥底にはいつもモヤモヤした気持ちがあった。
先生方、先輩、同期、後輩にさえも助けてもらってばかりで、何も返せていないもどかしさがあった。

周りにいる誰か1人でも欠けていたらと考えると恐ろしいし、皆んなに伝えなきゃいけない感謝の思いは、確実に今まで伝えてきたありがとうじゃ足りない。だからかも、このモヤモヤが唯一の後悔として残ってしまっている気がする。

「なんとかなる」に、みんなに甘えすぎていたこと。
責任感も自覚も全然足りてなかったことが。

楽な道を選ぶことは決して、楽じゃない。
逃げたら逃げた分だけの苦しさがある。
その気持ちを偽ることは簡単でも、心の奥底には残り続けるということ。
痛いほど実感した。

だから私は今、ここに誓う。

人生はたぶん、きっとなんとかなってしまう。
でも、だからこそ「なんとかなる」にはもう、甘えない。

もちろん1人では生きてなんていけないし、誰かに頼ることも大事だと分かっている。それでもしっかりと地に足をつけて、もっと自分の力で自分の道を、悔いのないように歩んでいきたい。少なくとも助けてもらった分はちゃんと恩返しをしたいし、時には誰かの支えにもなりたい。

そしていつか、指導していただいた先生方や先輩、同期、後輩に恩返しできるぐらい立派な社会人になるんだって。
自分のやっていることに胸をはれるように。

最後に改めて

100%で向き合うことはできなかった研究だけど、決して嫌いなわけではなかったです。毎日のように危険な試薬を使うことや、今にも壊れそうな装置を使うことは正直怖かったけど....笑

JAXAとの共同研究なんてこれから先、もう一度やりたいと思っても簡単にできることじゃないし、知らない世界をたくさん知れた。

結果が出た時の喜びも、うまくいかないときのもどかしさも、優秀な方々と出会えて議論できたことも全て私の財産になった。
長いようで短かったこの3年間、全ての経験が間違いなく私の糧になってるはずだから。

修士論文で謝辞を書き忘れた恩知らずな私ですが、本当にありがとうございました。(最後の最後までポンコツでした.....)

「時には立ち止まることも必要だよ。」

最後に先生が私に送ってくださった言葉。
「時間は有意義に過ごしなさい。」と、何より時間を大切にと口癖のようにおっしゃっていた先生からの言葉。

まだ今の私には深くはわからないけど、この言葉も心の中に大切にしまっておきます。


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