ゲームにおけるザコ敵と現実の人生
こんにちは。今日は「ゲームのザコ敵」について。2000字くらいには長いので注意。
ゲームにおけるザコ敵
今日ぼんやりとnoteを眺めていたところ、「人生をゲームと見たらどうか」というネタがいくつか目に入りました。
ゲーム、特に「人生」と親和性の高そうなゲームはRPGが基本になると思います。
探検・ザコ戦・ボス・ラスボスがあり、序盤の単調な動きの敵が徐々に複雑になっていき、最終的にてはキャラのレベルやプレイヤースキルを高め、難しい敵を倒してクリアという流れになるかと思います。
ところで、上記の流れでいちばん重要なものは? と問われたとき、それは「ザコ敵」ではないかと私は考えました。
今回は人生というRPGにおける「ザコ敵」について考えてみようかと。
「ザコ敵」の特徴と役割
まずはゲームのRPGにおけるザコ敵の特徴を考えてみます。特に初期について言えば、下記のような感じでしょうか。
……こうしたゲーム序盤で戦う敵を中ボスのドラゴンとかにすげ替えるだけで世界征服完了になるのでは、というのはゲームをしている子供の多くが考えたことでしょう。
ですがよく考えてみると、ラスボスにとって最も危惧するべきなのは「ゲームが起動されなくなる」こと。ゲーム内の時間が進行せず、自分の世界征服計画がいつまでも完了しないことのはずですよね。
メタな話にそれましたが、要はザコ敵の役割はプレイヤーを作品世界(のルールや魅力)に引き込むことではないか、という話です。
実際、先程の特徴を解釈すると、
上記より、ザコ敵はゲームを遊ぶために必要な手順を楽しく反復・学習させるよう機能し、プレイヤーを作品世界に引き込んでいる、となりそうです。
ステージが進めばまた少し変わった性能・動きのザコ敵が現れますが、その時点での彼らの役割は大きく違うものでもないんじゃないかと。
現実における「ザコ敵」とは?
では上記を踏まえて現実世界におけるザコ敵について考えてみます。
例えば「会議資料に使うために自社の扱う「文房具」商品リストを作ってほしい」という仕事で行う作業は下記のような感じかと思います。
既存のExcelリストがフィルタ一発でできない表設計なんて、というのは今回無視するとして、上記の手順を反復していけば作業の練度は上がりますし、近いうちにリストは完成します。
そして何度もこの仕事を担当していれば商品理解が深まり、「商品Aは文房具じゃないから除外」と即判断できるようになるでしょう。
この仕事は「リスト作成の練度向上」と「会社や商品の理解」の観点で、ザコ敵の役割・機能を満たしている、と言えるでしょう。
ところがその人がタイピングに慣れていないと話は大きく変わります。
上記手順での「リストに書き写す」がミスなく・それなりのスピードでできなければ反復がままならず、ザコ敵とは呼べません。
この場合は「分速250キー打てるようになる」というボス攻略のためにザコ敵(特定の指を使った基礎練)と中ボス(単語練習)を設定し、タイピングのレベルを上げなくてはなりません。
つまり、この人にとって中ボスやボスしかいない「リスト作り」のステージから戻って「タイピング速度向上」ステージのザコ敵を何度も倒すことが必要なわけです……それが仕事かどうかはともかく。
「ザコ敵の設計」がないと物事が進まない
これは人生の目標レベルでも大差ないことだと私は考えます。
ゲームにおけるザコ敵とボスの関係と同じく、反復・学習できる課題を無理なくこなせるようにならないとその次の課題には対応できないってことです。
逆に言えば、目標につながる課題に対応するための「ザコ敵の設計」という意識はとても大事なんじゃないかな、と思うわけです。
上記の仕事の例で「ボールペン字講座で美文字になる」を対策として実施した場合を考えると、そのスキルはどこかで役立ちますし学習・反復もできます。
が、そもそも課題に対するザコ敵としての設計が間違っています。
小さなゲームを作るということ
ここまでの内容は「物事を極めるにはまず基礎の反復から」という一言でまとまってしまいます。
しかし、上記の文言はどうにも堅苦しい、息苦しい、面白みがないからやりたくないと思う人もいると思います。
逆に「人生のゲームは自分で作れる!」という文言もキラキラしすぎてちょっと、と思う人もいるでしょう。
そんな中でも、「この◯◯というゲームをクリアするためのザコ敵はなんだろう?」くらいであれば、サクッと想像・実行できそうな気がしませんか?
これはたとえサイズが小さくとも「自分の小さなゲーム」を作ることであり、人生のゲームを作るためのザコ敵といえないでしょうかね。
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