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スカラ座の夜

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このマガジンでは、主にミラノ、たまにパリや東京の街の情報と歴史、文化について書いていきます。 現地のカフェや美術館、食文化などなど、私が見た・食べたものに写真を添えてお届けします。
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2023年6月の記事一覧

【中編】ピカソ没後50周年記念、ポール・スミスがピカソ展をパリ国立ピカソ美術館にてキュレーション:Picasso Celebration, The Collection In A New Light!

【前編】に続き【後編】でもピカソ展を紹介していこう。 1. 戦争の時代(En Temps de Guerre)1937年、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)はスペイン内戦(1936 –1939)に際し、記念碑的作品「ゲルニカ」(Guernica, Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid)を描いた。 暴力的な行為に対する政治的抗議の普遍的シンボルとして捉えられるようになったこの絵は、様々なアーティストに影

パリのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 8

特に2022年に入ってから筆者はしょっちゅうパリに足を運んでいるためにこのシリーズも第八弾に突入した。 パリで食べた美味しいものを紹介していきたい。 1. アメンドゥラ・カフェ(Amendūla Café)結論から言ってフードもインテリアも抜群に美味しく素敵なお店であった。 リヨン駅からもわりと近く、11区と12区の境にあるカフェである。 このエリアはカフェやインテリアショップが多く、歩いていても楽しい。 カフェメニューはこちら。 エスプレッソは2.5ユーロとパリ

【後編】 ピカソ没後50周年記念、ポール・スミスが特別展をパリ国立ピカソ美術館にてキュレーション:Picasso Celebration, The Collection In A New Light!

これまでに【前編】と【中編】に分けて紹介してきたポール・スミス×ピカソ展の紹介も本編で最後である。 見所たくさんなので最後までお付き合いいただきたい。 1. 1950年代(Les Années 1950)1940年代後半から1960年代前半にかけて、パブロ・ピカソはパリを離れ、フランス南東部に永住した。 その頃、彼の絵画はキュビスムの再興とアンリ・マティスとの対話によって特徴づけられていた。 幾何学的な形と黒で縁取られた大きな色の組み合わせは、フェルナン・レジェ(Fe

【前編】 ピカソ没後50周年記念、ポール・スミスが特別展をパリ国立ピカソ美術館にてキュレーション:Picasso Celebration, The Collection In A New Light!

パリの国立ピカソ美術館にてポール・スミス(Paul Smith;1946-)がキュレーションした特別展が2023年3月から8月にかけて開催されている。 "Célébration Picasso, la collection prend des couleurs !/ Picasso Celebration, The Collection In A New Light!"(訳:ピカソ セレブレーション、コレクションが新たな色に染まる!)と題された本展は、パブロ・ピカソ(Pab