このマガジンでは、主にミラノ、たまにパリや東京の街の情報と歴史、文化について書いていきます。 現地のカフェや美術館、食文化などなど、私が見た・食べたものに写真を添えてお届けします。
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オリべッティ・ショールーム(Negozio Olivetti):ヴェネツィアのサン・マルコ広場をのぞむ、カルロ・スカルパの代表作品
ヴェネツィアのサン・マルコ広場の一角に、1908年創業にイタリア・ピエモンテ州で創業したタイプライターの製造・販売会社オリベッティ(Olivetti)の店舗兼ショールームがある。 この洗練されたデザインのオフィスは、2011年以降、イタリアの文化財を保護する団体FAIが管理する施設となっているとのこと。 今回のnoteでは、ヴェネツィアの建築家カルロ・スカルパの傑作として名高いオリヴェッティ・オフィスについて書いていきたい。 1957年、アドリアーノ・オリヴェッティ(A
マッシモ・デ・カルロ ギャラリー(Galleria Massimo De Carlo):ミラノが誇るポルタルッピ建築を利用したギャラリーがここに
ミラノのポルタルッピ建築といえば、ヴィラ・ネッキ・カンピリオ(Villa Necchi Campiglio)が有名であるが、このヴィラと同時期にポルタルッピによって建てられた邸宅が、チッタ・ストゥディ地区にある。 それは、カーザ・コルベリーニ=ワッセルマン(Casa Corbellini-Wassermann)であり、ドイツの製薬企業家アウグスト・フォン・ワッセルマン(August von Wassermann)の邸宅として、建築家ピエロ・ポルタルッピ(Piero Port
リブレリ・ジュソーム(Librairie Jousseaume):パリ2区、華やかなパサージュにある創業1826年の老舗本屋
パリ2区にある華やかなパサージュ・クーヴェル(いわゆるアーケード街)として有名なギャルリ・ヴィヴィエンヌ(Galerie Vivienne)。 イタリアのように天気のいい日が少ないパリでは、寒さや雨風をしのぎつつ、人々が食事や買い物を楽しむことができる場所としてパサージュが次々と作られていった。 ギャルリ・ヴィヴィエンヌもそんなパサージュの一つとして1826年に開店。 新古典主義の装飾、モザイクの床、クーポラを備えたパリで最も愛らしい屋根付き通路は、たちまちパリの人々を